株式会社 永遠希 小田利明氏 - 心に残る外食 -

2014/05/08

外食企業トップの心に残る外食

8名の飲食店経営者トップが日々の外食で感じたことを、連載コラムでお届け

Vol.2112軒目使いでも、喜ばせる料理

(株式会社 永遠希 代表取締役 小田利明氏)

 今回は、東広島市西条にある「希味(のぞみ)」というお店をご紹介します。久々に東広島へ食べ歩きに行き、2軒目の「希味」は行き当たりばったりで入りました。暖簾をくぐるとカウンターから元気な挨拶をしてくれたのが、店主の金原さんです。「2軒目でお腹が七分くらいなんです」と言ったら、金原さんが「任せてください!少しずつおいしい料理お出ししますね」と言ってくれたのでお任せしました。

 まず、出てきたのが刺身の盛り合わせ。新鮮な刺身ときれいな盛り付けで、食欲が増してきました。続いて穴子の稚魚である「のれそれ」(写真1)が出てきました。さっぱりとポン酢でいただきます。恥ずかしながら初めて食べました。「のれそれ」は、高知付近でよく食べられるのですが、シラス(高知県では「ドロメ」と呼ぶ)漁のときに、地引網によくくっついてきてシラスの上に“のったり、それたり”していることが名前の由来となっているそうです。

 カウンターの中に目を移すと、奥には女性の料理人がいらっしゃいました。バリバリやっていたので声をかけるか迷ったんですが、話しかけると気さくに返してくれました。聞くと、店主の奥様だとか。職業柄、今まで多くのお店に行きましたが、ご夫婦で料理人というケースは初めてでした。お二人は、大阪の北新地で一緒に修行をし、店主が生まれた東広島でこの店をオープンしたそうです。ライバル関係であり、愛情も感じるお二人の雰囲気が店の空気も作っており、とても心地いいです。

 このあとには、毛蟹を食べやすくほぐして提供してくれたり、酢牡蠣をのりで巻いてくれるなど、心配りがたくさんありました。そして、シメにゆり根饅頭をいただきました。さっぱりしたあんで、お腹がいっぱいでもするっと食べられました。

 まだ30代でありながら、店主の商売上手には同じ経営者として“さすが!”と思います。お腹が七分の状態でしたが、とても喜ばせてくれました。店主の人柄もありますね。ただ人がいいだけでは商売としては成り立たないのが飲食業。バランスのよさが店の空気を作るのだと思います。「希味」は料理へのこだわりも、人柄も、空気感も、トータルで100点満点! 離れている東広島まで、また行きたくなるお店です。

株式会社永遠希 代表取締役 小田利明氏株式会社永遠希
代表取締役
小田利明氏
1965年広島県広島市生まれ。美容専門サロンの営業職を経て、1995年30歳で起業。2000年に有限会社永遠希を設立し、2005年に株式会社永遠希に変更。現在、「囲酒家 永遠の縁卓」など広島市内に7店舗を展開中で、2013年タイ・バンコクにも「永遠希」をオープンさせた。
(写真1)高知の名産でもある「のれそれ」をポン酢でいただく
(写真1)高知の名産でもある「のれそれ」をポン酢でいただく
(写真2)ご夫婦でお二人とも料理人で店を営む
(写真2)ご夫婦でお二人とも料理人で店を営む
(写真3)シメに食べた「ゆり根饅頭」
(写真3)シメに食べた「ゆり根饅頭」
ぐるなび通信大特集 ジャンル別に一挙紹介!ヒットメニュー2017

ぐるなびPRO for 飲食店

Copyright© Gurunavi, Inc. All rights reserved.