日本の伝統野菜を展示・販売。料理教室や各種講座も好評
農林水産省は「平成26年度 日本食・食文化の世界的普及プロジェクト」の一環として、伝統野菜をとおして和食への理解を深めるイベントの開催を株式会社ぐるなびに事業委託。それを受けてぐるなびと日本橋三越のコラボによる「全国伝統野菜市」が、2015年1月28日(水)~2月3日(火)まで開催された。会場となったのは、東京・日本橋三越本店の本館7階にある複合型コンセプトショップ「はじまりのカフェ」。イベントには全国から計12団体の生産者が参加し、出展ブースで伝統野菜とその加工品を展示、販売した。
2月1日(日)には、神奈川県「すどう農園」、東京都「内藤とうがらしプロジェクト」と「八丈島あしたば加工工場」、群馬県「太田特産やまといもを地元から盛り上げる販売戦略検討会議」、長野県「木の花屋」、静岡県「畑懐」、宮崎県「百姓隊」が出展。日曜日ということもあって買物客も多く、女性を中心に幅広い世代が来場。各ブースでは試食販売が好評を博し、伝統野菜を使った漬物や佃煮、調味料などの加工品にも多くの来場者が関心を寄せた。
また、同日は伝統野菜に関するワークショップも開催。ミシュランを獲得している日本料理店「一凛」の店主・橋本幹造氏による料理教室が行われた。事前申し込みにはキャンセル待ちが出るほど多数の応募があり、計2回行われた教室は、どちらも当初の予定より参加人数を増やし、各20名で実施。幅広い年齢層の女性のほか、男性の参加者も見られた。今回披露されたメニューは、越前白茎ごぼうを使った「若ごぼうのおひたし」、明日葉粉末とやまといもを使った「明日葉豆腐」、赤かぶ甘酢漬を使った「赤かぶらの棒寿司」の3品。参加者は、野菜の洗い方から茹で方、包丁の使い方まで、細部にわたるプロの技に感嘆の声を上げつつ、熱心に橋本氏の話に耳を傾けた。また、「明日葉」の生産者・山田幸也氏、「やまといも」の生産者・橋本嘉平氏も教室に参加し、それぞれの野菜の特徴を説明。参加者はできあがった3品を味わいながら、伝統野菜の魅力を堪能した。
ほかにも、期間中には野菜ソムリエ・料理研究家の吉田めぐみ氏による「野菜ソムリエによる伝統野菜の食べ比べ講座」(2月3日(火)開催)などを実施。食材の展示や料理教室、講座などを通して、来場者が伝統野菜と和食を深く知るイベントとなった。