接客に外国語メニューブックをフル活用!オペレーションを効率化

宮城・仙台にある居酒屋「みのむし」では意欲的に外国人を受け入れており、「ぐるなびPRO for飲食店」にある「おもてなしツール」と「会話集」を活用。接客のオペレーションを効率化している。

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Vol.55

みのむし(宮城・仙台)

大将の粋な装いとかけ声、繊細で豪快な刺身盛りが好評

 JR仙台駅から徒歩約7分のオフィス街に立地する「みのむし」は1989年オープン。宮城県近海や北海道など“北場の魚”を中心に、季節の美食を楽しめる店として長年愛されている。

 東北地方最大の都市・仙台は、東京から東北新幹線で約1時間半。観光やビジネスの拠点として外国人の姿も多い。「近年、仙台では医学・薬学系の学会の開催が多く、当店もその関係でアジアや欧米など地域を問わず、外国人のお客様も目立つようになってきました」と話すのは、大将の渡部紘一氏。大手企業の外国人の接待、周辺ホテルからの紹介のほか、フリーでの来店も年々増えている。

三社祭の法被とねじり鉢巻で「日本の粋」をアピール。一緒に写真を撮りたいというリクエストも多い
伊万里焼の器で提供する「刺身盛り合わせ」。東北や北海道の極上の魚を美しく盛り付ける

 渡部氏は30代で脱サラし、小さな居酒屋からスタート。長年培ってきた料理の提供方法や気配りが、外国人にも喜ばれていると感じている。「客単価は約7000円と高めですが、看板の『刺身盛り』は最高級の鮮魚を盛りつけています。名物は『箱うに』や、むき身にしてから甲羅に詰め、提供する『毛がに』。伊万里(佐賀)の窯元に特注した器や、有田焼の青磁などで提供し、記念写真を撮る方も多いですね」(渡部氏)。さらに、うけているのが、法被(はっぴ)と鉢巻を着用し、カウンターで調理をする渡部氏の姿。「へい、いらっしゃい!」という威勢のよいかけ声と笑顔が、外国人客の感動と、店の印象度アップにつながっている。

「ぐるなび外国語版」を使って外国語メニューブックを作成。メニュー登録は日本語ででき、外国語4言語に自動変換されるので手間がかからない
  • お通しや使用可能なクレジットカード情報も明確に伝えられる「おもてなしツール」も活用
  • 店でよく使われるフレーズをまとめた「会話集」(「ぐるなびPRO for 飲食店」から印刷可能)は、指差し会話集としても活用

 また、「ぐるなび戦略共有会議」などに参加し、意欲的に外国人の受け入れ環境を整えてきた。今年に入ってからは「ぐるなび外国語版」のメニューページをプリントアウトし、外国語のメニューブックを作成(英語、中国語、韓国語)。さらには、「ぐるなびPRO for飲食店」にある、自店舗の管理画面内より、「おもてなしツール」と「会話集」もプリントアウト。接客のオペレーションを効率化している。

 「長年、夫婦二人で調理をこなしているため、接客にはそれほど時間をかけられないのが実情。そのため、外国人のお客様には、きちんとした説明が必要となるお通しを以前は出していませんでした。現在はアルバイトを含め、安心して接客ができるので感謝しています」と渡部氏。「特に欧米のお客様には、日本人より和食の知識が豊富な方がいて驚きますね。寿司文化が浸透してきたせいか、生物にも抵抗がなく、東北の地酒もよく飲まれる方が多いので、やり甲斐があります」とも語る。
 極上の料理とおもてなしに磨きをかけ、今後も“東北の食”を世界に発信していく。

おすすめメニューは経木(薄く削った木の板)に墨で書く。「持ち帰りたい」という外国人客もいる
  • 看板の「箱うに」はショップカードやパンフレットでもアピール。記念に持ち帰る外国人も多い
  • 冷酒やワインは陶器やガラスなどの様々な酒器で提供。細やかな演出が外国人客にも好評だ
みのむし(宮城・仙台)
宮城県仙台市青葉区中央4-7-25 ライオンズマンション中央1F
https://r.gnavi.co.jp/t071000/
一枚板を使ったL字形のカウンター、シンプルだが高級感のある掘りごたつの個室が接待や宴会に好評。集客は50代の男性アッパービジネス層が主体だが、最近では若い層の利用も増えている。
有限会社ワタベ 代表取締役 渡部 紘一 氏
30代で脱サラし、飲食業界へ。「歩みを止めることなく前進」を信条に、70代の現在まで和食の道を極めてきた。「みのむし」の料理、提供方法やおもてなしは、38年間の経験の集大成と語る。

インバウンドとは?
「海外から日本へやってくる外国人旅客」のこと。2013年には1964年の統計以来、初めて1,000万人を突破。2016年は2,000万人を大幅に超え、2017年は過去最高の2,869万1,000人を記録。政府が2016年3月に発表した目標数は、2020年に4,000万人、2030年に6,000万人。今後も増加が予想されるインバウンドの集客は、飲食店にとって重要な課題のひとつになっている。

「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」開設2周年記念イベント、「LIVE JAPAN Awards 2018」開催

各部門のランキング第1位に輝いた飲食店やサービス、施設代表者と、プレゼンターのデーブ・スペクター氏(右から3番目)

 訪日外国人向けワンストップガイドサービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」(以下、LIVEJAPAN)がサイト開設2周年を迎えたことを記念し、2018年4月24日、東京・渋谷の「SHIBUYA109」店頭イベントスペースにて「LIVE JAPAN Awards 2018」を開催。繁華街の中心にある会場には多くの報道陣も詰めかけ、熱気に包まれた。

 「LIVE JAPAN」は、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)、東京急行電鉄株式会社、株式会社ぐるなびの事務局企業3社を含めた37社局が参画するワンストップ型観光情報サービス。飲食店をはじめとするグルメ情報から、観光名所、季節のイベント、道案内、ATM情報など東京のあらゆる観光情報を、正確・詳細・リアルタイムに発信する。現在は8言語で提供し、外国人観光客の利便性向上を図っている。

 「LIVE JAPAN Awards 2018」では、外国人ユーザーによるアクセスを分析し、「グルメ部門」や「体験部門」など、5つの部門で閲覧数の多い店舗やサービスなどをランキング形式で発表。当日はプレゼンターとして、放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏が登場し、実際に端末を操作しながら「LIVE JAPAN」の特徴や魅力も紹介。その後、各部門第1位の店舗に、デーブ氏から記念の盾が手渡された。

グルメ部門の「板前寿司 江戸」ほか、各部門1位には、記念の盾が渡された

 グルメ部門では、寿司の発祥・江戸時代を再現した店内や新鮮なネタが魅力の「板前寿司 江戸」が第1位を獲得。経営母体である株式会社 板前寿司ジャパンの鷹巣 誠氏は「日本の寿司屋から、世界の寿司屋へ。世界でいちばん、楽しく、明るく、おいしい寿司屋を目指しています」と受賞の喜びを語った。

会場は、渋谷のスクランブル交差点からすぐの、「SHIBUYA109」店頭イベントスペース。街行く人からも注目されていた

ぐるなびによる訪日促進サイトJapan Trend Ranking

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 「行ってみたい日本、もう一度行きたい日本へ」をコンセプトに、日本の今の魅力を伝えるWebサイト。日本全国約50万件の飲食店情報と、各地の自治体・生産者・シェフとのネットワークを有するぐるなび独自の情報を駆使し、海外や外国人に対して正しい日本食や食文化を発信。日本への興味・関心を高め、海外における“日本のファン”づくりを狙い、訪日外国人観光客のさらなる拡大を目指している。

 サイトでは、日本の伝統料理やご当地グルメなどといった「食」全般のほか、文化、観光、ショッピングなど、日本の新たな魅力を発見できる“トレンドニュースまとめサイト”として情報を発信。「ぐるなび外国語版」「LIVE JAPAN」ともリンクし、店舗ページの閲覧も促進している。

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