飲食店物件探し

居抜き物件とは?メリット・デメリット、居抜き開業の基本

「居抜き物件」とは、厨房や空調の設備、什器などがそのまま残されている物件のことです。初期費用を抑えて開業したい人におすすめの物件ですが、契約の際の注意点もあります。内装や設備などがない状態のスケルトン物件との違いを費用や契約時の注意点について分かりやすく解説しますので、参考にしてください。

飲食店物件選び 2017/05/19

「居抜き物件」とは、厨房や空調の設備什器などがそのまま残されている物件のことです。初期費用を抑えて開業したい人におすすめの物件ですが、契約の際の注意点もあります。
内装や設備などがない状態のスケルトン物件との違いを費用や契約時の注意点について分かりやすく解説しますので、参考にしてください。

居抜き物件とは?スケルトン物件との違いを解説します

ここでは、居抜き物件について、スケルトン物件と比較しながら解説していきます。
ひとくちに「居抜き」と言っても、どんなものがどんな状態でどのぐらい残っているのかによってそのレベルはまったく違います。ここではその基準を明確にしておきたいと思います。

居抜き物件で残っている設備・スケルトン物件との違い

居抜き物件がスケルトン物件と大きく違う点は、設備が残っている点です。よく残っているものは厨房や空調の設備、椅子やテーブルなどの什器があります。前の店舗がバーだったらバーカウンターが残っているなど、業態によって変わります。
とはいえ諸手を上げて喜ぶわけにはいきません。その設備が古いために開業後すぐに使えなくなったり、逆に撤去に費用がかかってしまったりと、リスクがあるのも事実です。だからこそ、居抜き物件を選ぶときに、残っている設備が使えるかどうかも重要視するべきでしょう。

居抜き物件のメリット・デメリット

居抜き物件には、スケルトン物件よりも費用抑えられるなどメリットがたくさんあります。しかし同時に、デメリットがあることも理解しておきましょう。これらの内容を知った上で、自分がオープンしたい店の優先項目と照合して、最適なスタイルを選びましょう。

メリット デメリット
  • 残っている設備を使えるので初期投資を抑えられる。
  • 工事の工程が少ないので早くオープンできる。
  • 内装などを思い通りのデザインにしにくい。
  • 設備などが古い場合、メンテナンスに時間と費用がかかる。

居抜き・スケルトンの開業費用の違いは?

ぐるなびが独自に行ったアンケートをもとに、開業資金(物件取得費+内外装費)の違いを紹介します。また準備すべき目安について、アンケート結果の回答数と回答の最大値・最小値・標準偏差(データの散らばり具合を表す指標)を考慮して算出しました。

これによると居抜き物件は400~800万円、スケルトン物件は650~1,000万円が目安となっています。
最初からすべて設計・デザインするスケルトン物件に比べて、設備がそろっている居抜き物件は必要な開業資金が安くなる傾向にあります。

物件取得費+内外装費の目安(当座の運転資金は含まない)
居抜き物件 スケルトン物件
5坪未満 100~300万 200~700万
5~10坪未満 200~500万 500~1,000万
10~15坪未満 400~800万 650~1,000万
15~20坪未満 450~900万 650~1,200万
20~30坪未満 500~1,000万 700~1,600万
30~40坪未満 600~2,000万 700~2,000万
40~50坪未満 600~2,500万 1,000~2,000万
50坪以上 700~4,000万 1,200~6,000万
※開業資金アンケートを元に作成(2017年1月ぐるなび加盟店向けに調査実施)回答数=323

居抜き物件の造作譲渡・転貸契約について

居抜き物件の契約において重要なことは、「造作譲渡」と「転貸契約」です。いずれの場合も、こういった契約について詳しく説明してくれる不動産業者と契約することをおすすめします。契約書を隅から隅まで読み、不動産業者から説明がなかった部分があれば必ず確認しましょう。

造作譲渡契約時の注意点

「造作譲渡」とは、前のテナントの所有者が次の契約者に既存の設備を買い取ってもらうことを意味します。基本的には使用度合いやロケーションなどの条件も加味されて値段が決まりますが、注意すべきは「前オーナーの言い値」で決められることが多い点です。ですから、自分なりに「相場」を研究しておくことをおすすめします。ここで、主な注意点を挙げますので契約時にチェックしてみてください。

  • 売主の瑕疵(かし)担保責任の確認
    瑕疵担保責任とは、売買契約の締結当時に目的物(土地や建物)にすでに欠陥や傷がある場合、売主が買主に対して修復や損害金の支払いなどの責任を負うことをいいます。
  • 機材の製造年・説明書や保証書の有無
  • 機材や内装などの修復履歴
  • 危険負担(購入後、引き渡しまでにトラブルがあった場合の過失責任)の確認
  • リース品の有無(リース品がある場合は、リース会社との契約を引き継ぐ必要がある。)
  • 品目内容の一覧を作成

転貸契約の注意点

「転貸契約」とは、いわゆる又貸しです。前の借り主が、諸事情によりその物件を借りることができなくなったときに第三者へ又貸しすることを意味します。なぜ又貸しするのでしょうか。それはたとえば契約期間の途中で解約する場合、多額の違約金が発生することが多いからです。

確認すべき最低限の項目は、下記の通りです。

  • その物件は転貸契約が可能か
  • 所有権は誰にあるのか
  • 転貸後の責任の所在

これらはすべて契約に関する重要事項となります。法律や現場の詳細を知る不動産業者などプロフェッショナルに相談し、トラブルが起こらないようにしましょう。

さいごに
居抜き物件には初期投資を抑えられるなどメリットがあります。その一方でさまざまな条件や契約項目があり、わかりにくい部分もたくさんあります。大切なことは、その方面に詳しい専門家に相談すること。その方が、無用なトラブルを回避することにつながり、順調に開業準備を進めていくことができるでしょう。
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