飲食店物件探し

【飲食店の在庫処分】現金化できる在庫処分の方法

飲食店を閉店するとき、在庫処分する食品や備品が多く出ることがあります。特に大型の厨房機器は、廃棄にお金がかかるもの。少しでも現金にかえるにはどうすればよいでしょうか。

廃業・閉店マニュアル

飲食店を閉店するとき、在庫処分する食品や備品が多く出ることがあります。特に大型の厨房機器は、廃棄にお金がかかるもの。少しでも現金にかえるにはどうすればよいでしょうか。

食品の在庫処分方法

閉店が決まったら、まず食品の在庫処分方法を検討します。賞味期限や消費期限の近い食品在庫は早めに消費することを心がけ、新たな食材の仕入れは慎重に行うようにしましょう。
消費期限を過ぎた食品が残ってしまったら、残念ながら廃棄処分するしかありません。食品ロスを減らすためにも、廃棄は最終手段と考えて、できるだけ有効利用することが大切です。

原価を気にせず低価格で販売する

賞味期限や消費期限が迫ってきた食品・食材は、仕入れ原価にこだわらず、積極的にメニューに取り入れることをおすすめします。食材を美味しく調理して低価格で提供すれば、お客様へのサービスになります。

冷凍食品などは専門業者に買い取ってもらう

保存の効く冷凍食品や、未開封で賞味期限がまだ半年近く残っているような食品・飲料は、専門業者に買い取ってもらえることがあります。一度、食品を仕入れた会社に返品できるかどうか確認し、返品不可であれば買い取り業者に依頼しましょう。

厨房機器などの処分方法

厨房機器を廃棄するときは、品目や大きさに応じて数千円から数万円の処分費用と運搬費用がかかります。使えない機器でも買い取ってくれる業者もあるので、まだ使用可能な業務用冷蔵庫や製氷機などと併せて買い取りを依頼するのがおすすめです。

ネットオークションで売る

ネットオークションで厨房機器を売りに出すのもひとつの手段です。その代わり、納得のいく値段で落札されるまで時間がかかることもありますし、落札者との連絡や入金確認・配送手配などの手間もかかってしまいます。そのため、閉店日まで日数が少ない場合はおすすめできません。
また、ネットオークションで値がつきやすいのは、下記の通りです。

・付属品や説明書がきちんと揃っていること
・可能な限り清掃・洗浄を行ってきれいにすること
・全体と細部の写真を何枚か撮影して詳しい情報を載せること

自治体が指定した処分方法で捨てる

10年以上使用していた古い厨房機器や、傷みが激しい備品は買い手を探すのが困難です。捨てる場合は産業廃棄物扱いになるので、廃棄物処理法にのっとって処分してください。手順は以下の通り。

1. 各自治体が許可を与えた処理業者に連絡する
2. 廃棄内容や大きさなどに応じた処分料金と運搬費用を支払う

また、処分料金は処理業者のホームページなどに掲載されています。どの業者に頼めばよいかわからない場合は、自治体の清掃事務所などに問い合わせましょう。

厨房機器の専門業者に買い取ってもらう

実は、飲食店市場でニーズのある冷蔵庫や製氷機などは、中古厨房機器の売買を専門にしている業者に頼むと適正価格で買い取ってもらえることが多いです。廃棄が必要な機器と買い取り可能な機器を別々に処分すると手間やお金がかかるので、市場価値のない厨房機器も一緒に引き取ってもらえるように交渉しましょう。

食器類の処分方法

飲食店で処分に困ることが多いのが大量の食器類です。100円ショップで安価な食器が簡単に手に入る時代になり、一般的な食器類を買い取ってもらうことは難しくなりました。しかし、古くてもデザインがおしゃれな食器や、底部分の裏側にメーカー刻印があるものは売れる可能性があります。売れる食器かどうかをチェックしながら整理し、処分方法を決めましょう。

ネットオークションで売る

デザインが良い食器や刻印のある食器は、ネットオークションで売る方法もあります。オークション用の写真を撮るときは、きれいな壁やテーブルを背景にして清潔感を強調し、表側・裏側・横側など多角度から撮影します。サイズがわかるように、一般的なティースプーンなどと一緒に撮影するのがおすすめです。食器に刻印がある場合は刻印部分の写真も忘れずに撮影し、わかる範囲でメーカー・ブランド名を調べ、明記すると売れやすくなります。
また、売れそうな商品と普通の食器をセット販売したり、ある程度の点数をまとめ買いしてもらう代わりに送料無料にしたりと、より多くの量をオークションで買い取ってもらえる工夫をしてみるのもよいでしょう。

食器類の専門業者に買い取ってもらう

店舗を構えている地域で食器類を専門に扱っている買い取り業者が見つかれば、売れるもの・売れないものに関わらず、食器類を一気に引き取ってもらえる可能性があります。査定の後、簡単な包装と箱詰を自分で行えば、買い取り価格がアップする場合も。ただし、メーカー協賛のグラスや店名の入った食器などは、リサイクルショップでの販売が難しいため、買い取りを断られることもあるでしょう。その場合、普段は手に入りにくい面白いアイテムとしてネットオークションに出すと売れる可能性もあるので、余裕がある場合は試してみてもいいでしょう。

酒の最適な処分方法

飲食店の酒の在庫を処分する前に、キープしているボトルがあるお客様には、閉店することを必ず伝え、期日までに引き取っていただくようにしましょう。また、期日を超えた際には、廃棄する旨も伝えておくと、後々のトラブルを防げます。ほかに開封済みのアルコール飲料があれば、食品と同じように、できる限り店で消費し、開封していない酒瓶やワインボトルは販売方法を検討しましょう。

原価を気にせず低価格で販売する

酒の場合、よいものであれば、常連さんなど特にお世話になった人に声をかけて飲んでいただくと喜ばれるでしょう。
開封済のリキュール類が余っているなら、閉店までのサンクスカクテルなどを考えて、店内POP でアピールするのも良いかもしれません。

ネットオークションで売る

未開封(未開栓)のお酒は、ネットオークションに出品することが可能です。通常は、酒類の通信販売小売業免許を持っていないと酒類をネットで販売することはできませんが、ネットオークションやフリーマーケットのような一時的な販売であれば、免許をもっていなくても販売可能です。ただし、継続的に出品していると法律に抵触する恐れが出てくるので、注意してください。
また、継続的ではなく単発であっても、その量が大量である場合、税務署から何かしらの指摘を受ける可能性も考えられますのでご注意ください。

オークションでは、パッケージ(箱)付きで出品すると断然見栄えが良く、入札者の目を引きます。未開封であることがわかるように栓部分のアップ写真も掲載し、ロゴやラベルも撮影すると良いでしょう。また、写真撮影は少し艶のある白いサテンの布などのうえに置いて行うのがおすすめです。銘柄、生産年、メーカー、産地、アルコール度数、味わい、保管状態などについてもしっかりと記載しましょう。

同業者に譲る、もしくは買い取ってもらう

居酒屋やバーの経営者、従業員など、同業者に仲の良い知り合いがいれば、飲料の在庫を買い取ってもらえることがあります。また、スイーツを手作りしているカフェや、お菓子のテイクアウトをおこなっているお店では、余っている酒類を原材料として使ってもらえる可能性もあるようです。

酒の買い取り専門店に買い取ってもらう

酒専門の買い取り業者は、インターネットなどで検索すると見つかります。酒専門の買い取り業者を利用すれば、ワイン、ブランデー、ウイスキー、シャンパン、ビール、日本酒、焼酎など、幅広い種類の酒類をまとめて買い取ってもらうことが可能です。箱がなかったり、汚れていたりするなど、状態の悪いお酒も査定してもらえる点や、梱包・発送の必要がない点も魅力的です。

買い取り業者に依頼するメリットとデメリット

店舗の在庫処分を買い取り業者に任せると、在庫を短期間で効率よく現金化することができるうえ、時間や手間をかけずに済むというメリットがあります。閉店作業で忙しい従業員や、閉店を周囲に知られたくない経営者にとって、買い取り業者に依頼するメリットは大きいと言えるでしょう。
しかし、買い取り業者はどこも同じという訳ではありません。依頼する前に、メリット・デメリットの両方を知っておきましょう。

短期間で現金化できる

買い取り業者によっては、最短で1週間から数週間で在庫を現金化することが可能です。ただ、なかには自社の会員などに在庫商品を紹介し、受注を取り付ける斡旋タイプの業者もいます。その場合は時間がかかることも考えられるでしょう。そのため、事前にどのくらいの期間で取り引きが成立するのかを確認する必要があります。

買い取り方法を選択できる

飲食店を閉店するときは、お金・体力・精神面の負担をできるだけ減らしたいと考えるのが一般的です。買い取り業者に在庫処分を依頼すれば、手間が大幅に減り、匿名で売買をすすめることもできるので、精神的にも楽な場合があります。在庫の引き渡し方法についても、店舗への持ち込みや出張買い取り、宅配買い取りサービスなどに対応している会社であれば、さらに使い勝手がよいでしょう。

トラブル発生の可能性もある

買い取り方針や料金などを明らかにしていない業者には注意が必要です。また、取り引き条件を何もつけない「なんでもアリの業者」の場合、不法に処分するおそれがあります。取り引きの内容・方針・実績が不透明な業者は、後でトラブルになる可能性があるので、避けた方が無難でしょう。

買い取り業者を選ぶ際の注意点

基本的に、買い取り業者を選ぶ際は、複数ピックアップして比較検討することをおすすめします。買い取り業者は古物商免許を持っていますが、免許の有無だけでなく、買い取り内容や会社の方針、これまでの実績などを確認し、信頼できる業者かどうか見極めるようにしましょう。

きちんと契約書・書類を提出する業者を選ぶ

口約束だけで取り引きを進めて、書類やメールなどの形跡を残さない業者は避けましょう。取り引き後に「言った、言わない」のトラブルが発生する原因になるうえ、買い取られた食品や備品を不当に再利用されたり、不法投棄されたりする可能性があります。事前に、契約書や領収書をどのタイミングで発行するのかを確認しておきましょう。

電話対応が丁寧で、こちらの意図を汲み取ってくれる業者を選ぶ

電話をかけたときの態度が横柄で、なかなか担当者につながらない、担当者以外には話が通じない、といった業者も要注意です。最後に嫌な思いをしないためにも、対応が丁寧で、きちんとヒアリングしてくれる業者を選びましょう。
こちらから処分したい余剰在庫の量や品目の種類などを伝えたときに、自店とタイプが似ている飲食店との取り引き経験がある業者であれば、スムーズな取り引きができる可能性が高いです。

出張買い取りや宅配買い取りサービスをおこなっている業者を選ぶ

買い取り業者によっては、在庫の梱包、発送に必要な資材や送料は売る側が負担しなければならない場合があります。余剰在庫の量が少なければ問題ないかもしれませんが、在庫量が多ければ多いほど、自分で発送や運搬をするのは大変です。出張買い取りや宅配買い取りなどの引き取りサービスに対応している業者を選ぶと良いかもしれません。

まとめ
飲食店を閉店するときの在庫処分方法について紹介しました。店舗の在庫には、現金化できる食品や備品が含まれている可能性があります。在庫を販売したり、人に譲ったりすることで、廃棄費用や食品ロスなどを抑えられます。お金だけでなく時間や体力も節約したい人は、買い取り業者を利用することも検討してみてください。

監修者プロフィール
赤沼 慎太郎
行政書士赤沼法務事務所/アクティス株式会社 代表
行政書士、経営コンサルタント

起業支援、事業再生、事業承継の支援を中核に展開し、資金繰り改善、資金調達支援など、中小企業支援を精力的に行っている。そのコンサルティングは分かりやすく実践的な指導と定評がある。 2010年より税理士、行政書士等の専門家を対象とした財務コンサルティング勉強会『赤沼創経塾』を主宰。他にはない実務に基づいた実践的な勉強会として高い支持を得ている。 著書に 『はじめての人の飲食店開業塾』、『銀行としぶとく交渉してゼッタイ会社を潰すな!』 、『そのまま使える契約書式文例集』(以上、かんき出版)、『「危ない隣の会社」の資金繰り』(すばる舎)等多数。
(運営サイト)赤沼慎太郎公式サイト http://akanumashintaro.com/

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