A工事・B工事・C工事とは?知っておきたい違いとコストを抑える方法

店舗物件を契約するときや、内装工事の打ち合わせ時にA工事・B工事・C工事という言葉を見聞きすることがあります。これらは、店舗や物件に関わる工事の内容を、工事の指示者(資産管理者)、担当する業者、費用の負担者の違いによって識別するための工事区分です。ここではそれぞれの違いについて解説します。

店舗デザイン基礎知識 2017/10/23

店舗物件を契約するときや、内装工事の打ち合わせ時にA工事・B工事・C工事という言葉を見聞きすることがあります。これらは、店舗や物件に関わる工事の内容を、工事の指示者(資産管理者)、担当する業者、費用の負担者の違いによって識別するための工事区分です。ここではそれぞれの違いについて解説します。

A工事・B工事・C工事の違い

飲食店をオープンするときの工事に関して、A工事・B工事・C工事という区分を知っておきましょう。これはもともと建築業界で使われている言葉ですが、内装工事を行う場合や、自分たちにできること、制限されることを知るために、この区分を理解しておくことは重要です。

A工事・B工事・C工事は下記の表のように、工事の指示者(資産管理者)・担当する業者・費用の負担者の違いにより分けられます。それぞれ工事の対象範囲は大体決まっていますが、物件によって対象範囲が異なる点もあるので、契約前には、A工事・B工事・C工事がそれぞれどの範囲で行われるのかをしっかり確認してください。
工事区分 工事の指示者
(資産管理者)
担当する業者 費用の負担者
A工事 物件のオーナー 物件のオーナーの指定業者 物件のオーナー
B工事 物件のオーナー 物件のオーナーの指定業者 テナント
C工事 テナント テナントが選定 テナント
では、A工事・B工事・C工事についてもう少し詳しく説明していきます。

「A工事」とその対象範囲

A工事は物件のオーナーが、自ら指定した業者に発注する工事のことで、費用は物件のオーナーが負担します。
A工事の範囲になるものは個々の店ではなく、オーナーが所有する建物の共用部に関わる工事です。そのため、テナントとしてはあまり意識しなくてもよい区分ですが、大規模な工事や工事箇所によっては店の休業や営業時間の変更が必要になることもあります。

したがってA工事については、直近で行われる工事の予定と店舗への影響を事前確認しておくことをおすすめします。

A工事の対象範囲(例)

具体的にはビルのエレベーターや階段や共用通路、外壁や屋上の防水、共用のトイレなどです。これらの工事は、建物(ビル)全体の資産価値を保つために行われます。

特に店舗営業に関わるものとしては、建物外装や共用給排水や共用消防などの工事です。
建物共用部の工事であるため、テナントの負担はありません。

「B工事」とその対象範囲

B工事も物件のオーナーが指定した業者に発注する工事ですが、費用はテナントが負担します。空調設備の変更など既にA工事で施工された部分について「テナントの要望」で追加変更工事を行うものを指し、資産管理者は物件のオーナーになります。簡単に説明すると、店にある設備のうち「建物(ビル)全体の資産価値に関わるもの」「店舗を新しい入居希望者に貸す際の影響が考えられるもの」がB工事の対象に含まれます。

B工事の対象範囲(例)

B工事の対象範囲は、テナントが入居している店舗内の空調設備や給排水設備、建築物の防水や分電盤などです。これらはA工事により建物(ビル)全体に備え付けられているものですが、テナントの希望で変えることができます。より快適で使いやすい店舗にするため、あるいは消防設備を増設するなど法律を遵守するための工事が考えられます。

B工事で注意しておきたいことは、「自分たちで業者を探して工事費用を安く抑えたい」と思っても、物件のオーナー指定の業者が工事を担当することになるという点です。

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