店舗・飲食店の内装工事の基礎知識~費用・施工の流れ~

飲食店を開業予定の方に、店舗契約時の注意点から内装工事の発注方法・見積もり・注文の手順・費用目安・施工の流れをわかりやすく解説します。

店舗デザイン基礎知識 2017/11/02

飲食店を開業予定の方に、店舗契約時の注意点から内装工事の発注方法・見積もり・注文の手順・費用目安・施工の流れをわかりやすく解説します。

店舗物件を決めて、融資の申込みをする

まず先に物件を決めてから施工業者に依頼したほうが、より具体的な設計・デザインの相談をすることができます。物件の坪数・立地によっては色々と制限が発生する場合があり、物件が決まっていない状態で具体的な話を進めることは難しいでしょう。

また、ここで重要なのは、「物件を決める」=「契約する」ではありません。
店舗物件を先に契約すると、物件取得費が発生してしまいます。不動産には、「融資を受けることができたら契約したい」趣旨を伝えましょう。
特に、個人事業主が飲食店を始める場合、融資が決まってから店舗物件の契約をする流れは普通のことです。融資を行う場合は、日本政策金融公庫や銀行などの金融機関から受けるのが一般的です。
融資を受ける場合、具体的な店舗物件が決まっていないと審査が通らないことが多いです。
店舗物件を契約や仮押えした際は、不動産に手付金の有無や融資が万が一降りなかった場合の条件等を注意深く確認し、トラブルが起きないようにしましょう。

内装工事の流れ

店舗物件が決まったら、設計・デザイン業者や建築業者に依頼をしましょう。 内装工事には、大きく分けて「設計・デザイン」と「内装施工」の2つがあります。また、依頼先となる業者は「設計・デザインのみを行う業者」「内装施工のみを行う業者」「双方を行う業者」の3つのタイプに分けることができます。 最初にどのタイプの業者に依頼するかによって、「設計・デザインを先行させてから内装工事の見積もりをしてくのか」、「設計・デザインと同時並行で内装工事の見積もりを検討していくのか」等、内装工事の流れが大きく変わる場合もあります。
ここでは、内装工事の一般的な流れを説明していきます。

1. 内装デザインのイメージやターゲットの客層を決めておく

設計・デザインを依頼する場合、業者が依頼者に対し「どのような店をイメージしているのか」「来店してほしいターゲットの客層はどんな人なのか」をヒアリングすることから始まります。

設計・デザインをする業者としては、まず依頼者の意図を理解する必要があります。そのためできる限り具体的な言葉や画像を提示し、自分の意図やイメージを理解してもらうことが大切です。
まず自分がどのような雰囲気の店舗を目指し、どのような客層に来店して欲しいのかをできるだけ具体的に決めておくことが大切です。
業者へデザインイメージを言葉だけで伝えるのは難しいので、Webで検索した画像から自分のイメージに近いものを見せると伝わりやすくなります。

ここでのポイントは見積もり金額以前に、今後その業者に信頼して依頼できるかどうか、自分の意図をくみ取ってくれるかなど、業者の反応を見るうえでも重要です。

2. 内装業者との打ち合わせ

デザインが決まれば、次は実際に内装施工をする別の業者や内装施工の担当者との打ち合わせとなります。設計・デザイン図や仕上げ表(下地や塗料などの仕上げ方法についての指示が記入されている表)に、どのような素材や材料で仕上げるかが、きちんと明確になっているかを確認しましょう。

まだ仕様に悩んでおり、図面で表現できていないものがあれば、何に悩み決め兼ねているのかを内装業者へきちんと相談することで、その後の間違いが少なくなります。
この段階ですべてが決定しているという場合もあるため、決定と未定の部分をはっきりとさせておくことが重要です。

3. 概算見積

内装業者との打ち合わせを基に、概算での見積もりを作ってもらいます。
最初から予算を気にして、デザインを諦めるのではなく、金額を気にせず理想を追求したほうが内装デザインへの納得感が生まれやすくなります。
その後、出た見積もり金額によっては、予算調整すべきところを洗い出し削っていきます。
先に高い見積もりを知ることで、その後のコスト管理がしやすくなるというメリットもあります。

また、看板や照明、棚・カウンターといった細かな造作物など、概算見積もりで別途になりやすい項目は、思いのほか費用がかかることもあります。設置する可能性があるものは、とりあえず細かいものでもすべて見積もり項目に入れてもらうように依頼しましょう。

4. 内装費用の概算が分かったら融資を受ける

施工会社と具体的な打ち合わせを行ない、内装費用の概算が分かったら、その金額を基に必要な場合は、融資の手続きを行ないましょう。設計・デザイン費、内装工事費に加えて、家具や備品等も含めた資金計画を立てる必要があります。
一般的に、内装工事費用は引き渡しまでには全額を現金で支払うのが基本です。
金融機関から融資を受ける場合は、いつ融資が実行される時期と業者の支払い条件とをよく確認しましょう。
支払い条件は各業者で様々ですが、一般的には次のようになっているところが多いようです。

設計・デザイン費の場合
最初の設計・デザインが上がってきた際に着手金として半額、全ての仕事を終えて図面を納めた際に残りを支払います。

内装工事費の場合
契約時に3分の1、着工時に3分の1、竣工時に残りを支払います。

融資を受ける場合は、どの段階で融資が実行されるのかをよく確認しておく必要があります。
もし、金融機関からの融資実行条件と業者支払いの条件にずれが生じる場合は、どちらかに合わせてもらう必要があるので、早めに相談しましょう。

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