火事の跡地に「もう一度」、割烹居酒屋に生まれ変わり再出店
“せんべろの聖地”とも言われる東京・赤羽一番街シルクロードの中に、2026年4月にオープンしたばかりの「赤羽割烹おもち」。2023年12月にもらい火による火災で全焼した居酒屋「ニュー赤羽ニクマレヤ」を経営していた合同会社GoZ(ゴーズ)が同じ物件に出店した新業態だ。店名は「One More Time」の頭文字を取って「OMOTI(おもち)」。「もう一度この場所で」という思いを込めて命名したという。
火災の後に新築された建物は約35坪・3階建てで、以前(十数坪・2階建て)よりも規模が拡大。建物が新築されるにあたり、ビルオーナーからGoZに真っ先に声がかかって、再び同じ場所で再スタートを切る機会を得た。
業態は割烹居酒屋で、一皿ずつ提供するおでんや串に刺さない焼き鳥、鮮度の高い刺身が売り。想定客単価は5,000~6,000円と周辺の競合より高めだが、GoZは同じ赤羽エリアでワンランク上の居酒屋「居酒屋燃えた うらめし屋 赤羽」を成功させた実績を持つ。「『うらめし屋』よりさらにランクを上げた店にしたいと考え、刺身や日本酒・焼酎のラインナップも充実させて幅広い層を狙っています」と統括マネージャー兼総料理長の濱田 裕志 氏は語る。20代後半からさまざまな世代を取り込み、デートや記念日にも選ばれる特別な1軒を目指す。
赤羽割烹おもち
業態:居酒屋
席数:70席(カウンター、テーブル席、個室)
客単価平均:5,000~6,000円
客層:20~60代。男女比5:5
アクセス:JR 赤羽駅 徒歩3分
営業時間:12:00~24:00
定休日 :不定休
https://r.gnavi.co.jp/963ypjs90000/
目次
1.【空間】3フロアで多彩なシーンに対応
2.【メニュー】手仕込みの割烹料理を提供
3.【ドリンク】SNS拡散や若い層を意識
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1.【空間】3フロアで多彩なシーンに対応
旧店舗より圧倒的に広くなり、3フロアそれぞれに異なる表情を持たせているのが特徴。1階はオープンキッチンを囲む全14席のカウンター席。奥側が1段下がったユニークな構造が、日常から切り離されたような特別感を生み出している。カウンター越しに料理人の手仕事を間近で感じられ、外の通りからもその様子が目に入り、集客への訴求力も高い。「調理中の所作にまでこだわり、カウンター越しの会話も大切にしています。特別な日に使っていただけたら」と濱田氏は話し、3フロアの中でも最も客単価が高くなると見込んでいる。
2階には、4人用のテーブル席4卓のほか、8~10人収容可能な個室も備える。また、3階は約30席のテーブル席があり、フロアを貸し切っての宴会にも対応できる作りに。ドリンクは各フロアで作ることで、階が分かれても待たせない提供体制を整えている。
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2.【メニュー】料理長・濱田氏による手仕込みの割烹料理
料理は固定のメニュー約50品に、おすすめ5品程度を加えて構成。割烹をコンセプトにし、総料理長の濱田氏が手仕込みにこだわって、盛り付けや器の選定にも力を入れた和の一品を提供している。
目玉は旬の魚介を10点前後大皿に盛り込んだ「お刺身盛合せ」(1人前2,178円)。豊洲市場の専門仲卸から仕入れた鮮度の高い魚を、生菊で華やかに飾る。「八寸前菜おまかせ盛り」(1人前1,320円)は小鉢料理8品を盛り合わせた色彩豊かな一皿で、少量ずつ楽しめる「ちょこっと盛り」を用意する。「1人が食べられる量には限界があるので、いろいろな料理を楽しんでもらえるようポーションを調整しています」(濱田氏)といい、より多くの品を注文しやすいよう工夫している。おでんも1種ずつ小皿で提供するスタイルで、おでんの大根に麻婆の餡をかけた「麻婆大根」(429円)など創意的なメニューをそろえる。
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おでんは盛り合わせでなく一皿ずつ提供する。「麻婆大根」(429円)はアゴだしが染みた大根に麻婆餡をかけた創作メニュー -
売りの一つである焼き鳥の「とりもも」(594円)。炭火で香ばしく焼き上げ、串に刺さずに提供されるので食べやすい
3.【ドリンク】SNS拡散や若い層を意識
ドリンクは系列店ですでに実績のあるメニューを軸に展開する。定番に独自のアレンジを加えたオリジナルドリンクが充実しており、お茶を割り材に使った「茶カクテル」(カシスほうじ茶550円など)や、レモンサワーにガリを山盛りにした「大人ガリレモンサワー」(550円)など、見た目も個性的なラインナップがそろう。一方で、焼酎や日本酒の有名銘柄も押さえ、幅広い客層のニーズを満たすドリンク構成となっている。
プレオープンを経て、4月4日に正式オープン。SNSで火事からの復活ストーリーを発信するほか、MEO対策やAI検索への最適化など複数チャネルを掛け合わせた集客を図る。インバウンド集客も視野に入れており、将来的には早朝5時からの朝食営業も検討中だ。目標月商は2,500万円で、「お出迎えとお見送りを大切にするなど、姉妹店でも重視していた丁寧な接客でリピーターを増やしていきたい」と濱田氏は意気込む。
現在は赤羽に6店舗、四ツ谷と高円寺に各1店舗の計8店舗を展開。地方都市への出店も見据えており、課題である人材育成に取り組みながら、さらなる店舗拡大を目指す。
経営企画室 室長 渡辺 健人 氏(左)
濱田氏は2020年に合同会社GoZに入社し、各店舗を統括しながらメニュー開発や調理にも従事。もらい火による旧店舗の全焼からの復活に尽力し、姉妹店の「居酒屋燃えた うらめし屋 赤羽」などを成功に導いた。渡邉氏はマーケティングを担当し、SNSを活用した集客やMEO対策など複合的な販促施策を展開する。
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