「質が高く、利用しやすい店」で18年間ビジネス層から支持される繁盛店

福岡・博多駅から徒歩7分のところにある「はすのうてな」。海鮮居酒屋として営業し、周辺に勤めるビジネス層を中心にリピーターを獲得。オープンから18年たった今も平均月商400万円、坪月商20万円超を売り上げる。

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目次
食材を目利きして高品質・低原価な仕入れを行い、店舗力を高める
【POINT1】素材を生かした料理をリーズナブルに提供し、常連を獲得
【POINT2】旬の産地や相場を把握して、原価を抑えながら良質な食材を仕入れ
【POINT3】ランチで認知を拡大し、リピーターを創出

食材を目利きして高品質・低原価な仕入れを行い、店舗力を高める

はすのうてな(福岡・博多)
福岡県福岡市博多区博多駅東3-9-7 博多ニッコーハイツアネックス1F
https://r.gnavi.co.jp/p0prdtcp0000/
福岡・博多駅から徒歩7分の路面に2004年にオープン。海鮮中心に、オーナーのオリジナル料理が人気の居酒屋で、近隣に勤める30~50代のビジネス層を集客。7割を男性が占める。

 福岡・博多駅から徒歩7分のオフィスと住宅が混在したエリアに、2004年オープンした海鮮居酒屋「はすのうてな」。新鮮な魚介を使った料理をメインに、その日の仕入れ内容でメニューを入れ替え、“この店でしか味わえない”と人気に。オープンから18年たった今も、平均月商400万円、坪月商20万円超を売り上げ、30~50代の男性ビジネス層を中心に集客し、連日にぎわっている。

カウンター席とテーブル席のほか、6〜10人の個室を用意してビジネス層のニーズに応える。ディナータイムには、カウンター上に惣菜の大皿が3〜4品並ぶ

 2020年2月にそれまで掘りごたつ席が中心だった店内を改装し、テーブル席をメインに白木を使った明るく現代的なデザインにリニューアル。カウンターは無垢の木の一枚板を使用し、より気軽に利用できる雰囲気となった。

【POINT1】素材を生かした料理をリーズナブルに提供し、常連を獲得

注文が入ると、店内の生け簀から魚を取り出してさばいて提供する「サバの活き造り」(時価。写真は3,800円)。見た目のインパクトも十分
  • アジ1尾をまるごと使った「アジフライ極上タルタル」(750円~)。アジのお頭も揚げて一緒に皿に盛り付け、印象アップ
  • 鶏の手羽先を燻製にした「自家製黄金手羽」(1本250円)。オーナーが考案した名物料理の1つで、「他店では味わえない」と高評価

 最大の売りは旬の魚介を使った料理だ。店内に生簀を設置し、オーダーが入ってからさばく活け造りも自慢の1つ。「極上サバ刺し」(850円)や「ヤリイカ活造り」(100g1,078円~)、「刺身の盛り合わせ」(1,760円~)は不動の人気を誇る。一方、鶏の手羽先を燻製にした「名物!黄金手羽」(1本250円)や「鶏もも唐揚げ」(1個150円)なども「この店でしか食べられない味」と常連から評価が高い。

 オーナーの石橋眞氏は「シンプルなのが一番おいしいと思っているので、凝った味付けをしているわけではありません。例えば『鶏の唐揚げ』の味付けは塩とホワイトペッパーのみ。大事なのは素材の状態によって味付けを“塩梅”すること」と語る。

店頭に生簀を設置し、外からも生け簀が見えるようにしている。旬の魚介を常時、数種類入れ、この日はサザエ、アカハタ、タカバ、アラカブ(カサゴ)、キジハタを用意
メニューはグランドメニュー(左)と、季節のおすすめメニュー(右)を用意し、価格は利用しやすい設定に。「フォアレバー温玉のせ」「クリームチーズ豆腐」(どちらも550円)などオリジナル料理も提供する

 また石橋氏は「人は視覚からおいしさを想像する」と考え、その日の惣菜3~4品を大皿に盛ってカウンターに並べて注文を促すほか、まるごと1尾使った魚料理はお頭も使って皿に盛り付け、インパクトを与えている。そして、これらの料理がリーズナブルに楽しめることも支持される理由の1つ。料理の値段は、ほとんどが1,000円以内。「質が高く、利用しやすい店」にすることで、リピーターを獲得している。

【POINT2】旬の産地や相場を把握して、原価を抑えながら良質な食材を仕入れ

仕入れは信頼する仲買から購入するが、オーナー自身が山奥の生産者を訪れたり、市場や小売店を巡って品質や相場をチェックしながら仕入れを行っている

 こうした商品力、価格設定を支えているのが、仕入れの力だ。中でも石橋氏が重視しているのが、食材の原価と品質のバランス。「いくら高品質でも高価格では原価率の上昇が避けられず、お客様が求める価格では提供できません」と石橋氏。

 そこで、食材ごとに産地の品質と相場を常にチェック。休みの日でも八百屋や鮮魚店を回ってアンテナを張っており、「例えば、『鳥取産は最高級で価格も高いが、宮崎産であれば質が高く価格は抑えめ』など、自店に合う食材を見極めています」(石橋氏)。そのほか、山奥の生産者を訪ねて新鮮で高品質、しかも安価に購入できる食材を探したり、ぐるなびの業務用食材・資材のECサイト「ぐるなび仕入モール」を利用してお得な食材を購入するなど、さまざまな方法で原価を抑えつつ、良質な食材を仕入れることに注力している。

【POINT3】ランチで認知を拡大し、リピーターを創出

2020年夏より開始したランチメニューの「牛骨坦々麺(白)」(750円)。スープは7〜8時間かけて作るオリジナルで、周辺のビジネス層に好評
現在のランチは「牛骨坦々麺」に絞って提供。白、黒、赤、チーズの4種類を用意。プラス250円でミニチャーハンが付けられ、来店客の約3分の1がオーダーする

 コロナ禍以降、2020年夏よりランチを開始。開始当初は、シャリ成形機械を購入して寿司ランチを提供したが、利益に結び付きにくかったため1カ月ほどでやめ、自家製の「牛骨坦々麺」(750円~)を開発してメニューを変更。7〜8時間かけてじっくり煮込むスープが自慢で、白ゴマを使用する「白」、黒ゴマの「黒」など4種を用意し、250円でミニチャーハンを付けられるようにした。口コミで認知が広がり、今では1日約30人を集客し、リピートする人も多いという。

 販促ではぐるなびのみを利用し、ネット予約を活用して予約を獲得。SNSは使用していないが、地域に根ざしている強みを存分に発揮して、コロナによる規制が緩和された2021年末には過去最高月商となる500万円弱を達成するなど、好調をキープしている。2022年3月には、9坪の2号店「熟成一夜干しと漬けもん最(このうえない)」を近隣でオープン。石橋氏は「おいしい食材と料理で、この2店をしっかりと守っていきたい」と語っている。

オーナー 石橋 眞 氏
魚好きが高じ、23歳のときに電気店勤務から飲食の世界へ転身。海鮮系の居酒屋で修業を積み、30歳で独立し、現在2店舗を展開。

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