※スマイラー120号(2026年3月)より転載
SNSの覇者がたどり着いた、バズも予約もあてにしない、月商1,000万円の路面店
インスタ成長過渡期に快進撃を続けた株式会社ココロオドルが、今、脱SNS的ともいえる店づくりで次の成長フェーズに入っている。西新宿にある「大衆酒場また会いにゆきます。」は、開業から1年足らずで月商1,000万円を達成。飲まなくても成立する居酒屋は、どう設計しているのか、なぜ流行の最先端を行く企業があえて路面店戦略にかじを切ったのか、その理由に迫る。
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多店舗展開は郊外から。低投資で勝機をつかむ
「大衆酒場また会いにゆきます。」を運営する株式会社ココロオドルの杉本 健司 氏は、2019年に前職で勤務していたバル業態の店舗を引き継いで独立。その後、ネオ居酒屋、バル、イタリアン、カフェとさまざまな業態を運営。前職で背負う羽目になった負債を抱えてのスタートだったが、多店舗展開に勝機があったのか。
今から7年前の当時は、Instagramが広がり始めた頃。居酒屋が集客に使って成功する事例はあまりなかった。そこに目をつけた杉本氏、当時運営していたバル業態で、視覚的に訴求力のある新商品の投稿をインフルエンサーと掛け合わせ、話題化に成功する。「当時月商500万円ぐらいだったのが、倍以上になって、これはいけるな、と」。この成功体験が、その後のネオ居酒屋業態づくりのベースになっていく。
2021年、特に地縁もない千葉からネオ居酒屋を出店したのは、当初銀行からの信用が薄く、資金調達が厳しい中でも低投資で始められる利点があったから。「当時、千葉は居抜き物件が結構あって、千葉大もあるので若い子が活発に動いているエリアだったのもあります」(杉本氏)。
一方で、SNS活用の成功事例は真似され、いずれ勢いが失速するのは目に見えていた 。そこで他社が真似できない、しっかり作り込んだ内装と業態を強く打ち出したのが、新宿に出店したイタリアン業態の店 。初めてバズを生んだ2年後で、ここが転換点だったようだ 。「SNSとの親和性というか。内装と業態と商品がうまく連動して、総合力で戦うようになりました」と杉本氏は語る。
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店の名前はタグ付けを意識。「酒」ではなく「利用シーン」を売る店
ネオ居酒屋シリーズの店名は、タグ付けした時に引きがあるように仕掛けてあるという。例えば、ネオ和食居酒屋の1号店「あなたに会いに行きます。」は、コロナ禍の時期で会いたいのに会えない、会っていいのかなと思わせるネーミング。略すと“アナ雪”になり、「若い子が“かわいい”と反応する」仕掛け。
同店は大衆酒場なので、リピート客を期待して“また会いにゆきます”とのこと。もともと30〜40代の客層で男女比半々を想定していたが、実際は20代女性が5割程度で多かったという。「なんていうか、“エモさ”だったりですかね」(杉本氏)。
同店は従来の居酒屋よりアルコール注文比率は低いと話す。お酒より食事目的や、デート目的、会合目的などの利用シーンが多く、飲酒目的の利用シーンが少ない。「今の若い子はそんな飲まないですね。おいしいものを食べたい欲があって、わざわざ調べて行ったりする。利用シーンにマッチする業態作りや、若者が引っ掛かるような食事のラインナップ、MEO、SEO対策は意識しています」と杉本氏。
路面店は予約媒体に依存せず。検索導線の最適化を徹底
同店は2025年2月に開業した、ネオ大衆居酒屋の第一弾。西新宿にした理由は、もともと他業態をドミナントで出していたからだという。「西新宿は新宿の中でも比較的落ち着いた感じで、昔からある有名な良店が多いです」(杉本氏)。
初期のネオ和食居酒屋は空中階や一等地でない立地のため、インターネットからの予約やSNSを通じた目的来店で集客していたが、同店は路面店のため、比較的、予約媒体やSNSに依存していない業態だという。
とはいえ、検索導線への投資は惜しまない。同社は、他社平均が1〜3%のところ、売上の6〜7%を広告費にかけている。業績は、月商1,000万~1,200万円で順調とのこと。同店の業態を運営する条件としては、坪30坪の路面で駅近がいいそうだ。杉本氏は「ここはちょっと外れではありますが、多少駅から離れていても戦っていける状態」だと話す。
同年の11月には渋谷に2号店を開き、翌月に月商900万円を達成。最終的に同店と同じ売上を見込んでいる。競争の激しい渋谷に出した理由について杉本氏は、「渋谷はフラッグシップ的なところ。競合も多いですが、うちはわりと広告戦略が強いので戦えるようにします。やっぱここは、一歩突き抜けたときの反響がすごいエリアです。メジャーな東京で実績を残していきながら、また地方に出たい」と語る。
路面×清潔感×ネオ感=体験。日常使いしたくなる「体験」設計
同店は、内装の色の使い方などで“ネオ感”を出している。清潔感もあり、女性が使いやすそうだ。「今の若者がイメージする“大衆酒場”ですね」(杉本氏)。
2026年の4月には、横浜に3号店を出店する予定。今後は地方出店も加速していきたいと話す杉本氏 。福岡を皮切りに名古屋や大阪を目指している。氏が経営の判断で迷ったときは、確実に儲(もう)かるという軸ではなく、心が躍る、面白そう、という方向に進むようにしていると語る。「例えば、今までと違って大箱で、新宿に店を60坪で作ってみる、地方展開する、とか新しいことにチャレンジする。そういうのがヒリヒリします」(杉本氏)。
7年間で30店舗ほどの複数業態を展開してきた杉本氏だが、そんな氏にも失敗事例がある。ラーメン業態だ。「今も1店舗あるんですけど、そこはうまくいってはない。ラーメンはすごく深くて難しい。インスタとかじゃなくて味、という感じ。うちの手法に合わなかったですね」と杉本氏は語る。
氏はダイニングや居酒屋業態で、食以外の目的でも来店するような業態が合っていると考えている。「飲ませる」より「使わせる」設計だ。軽やかに、そして冷静に時代を読み、前に進み続ける同社。次の一手が楽しみだ。
住所:東京都新宿区西新宿7-17-6 第三和幸ビル1F
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