2018/03/27 特集

平面図にコンセプトを落とし込め!プロが語る「行きたくなるお店」の店舗デザイン

店舗デザインは、店の雰囲気を決定づけ、繁盛の鍵を握る大切な要素。「行きたくなる店」にするためには、どんな視点でデザインを考えたらよいのだろうか。店舗デザインのプロに話を聞き、3つの店を訪れた。

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【今回お話を聞いたのは】
有限会社スタジオムーン 空間想設師 平野雅照氏

専門学校で店舗デザインを学び、設計施工会社で営業や施工管理を担当後、「スタジオムーン」に加入。本格的に飲食店のデザインを手がける。「スタジオムーン」は1991年に「デザインスタジオムーン」として創業。現在は東京・西麻布のほか、福岡市にもオフィスがある。イタリアン「イルキャンティ」全店のほか、大手有名焼肉店や居酒屋のデザインも確立。年間約50店舗を手がけている。
http://s-moon.co.jp/
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「居心地(客)」と「使い勝手(店)」の絶妙なバランスが、「行きたくなる店」を作る!

ベースとなるのは「平面図」。客と店の双方の視点が必要

店舗デザインというと、壁や床の色や材質、テーブルや照明器具などの内装に注目しがちだ。もちろん、内装は、店舗デザインには不可欠な要素。だが、「一番大切なのは平面図です」と、店舗デザイナーの平野雅照氏は言う。

「平面図」とは、空間の様子を真上からの視点で図面化したもの。入口や仕切りの位置、厨房の位置や広さ、厨房機器とテーブル・椅子などの配置、トイレの位置などが、数十分の一の縮尺で正確に描き起こされる。

オープンキッチンやカウンター、個室の有無なども、当然、平面図には反映される。さらに、炉端焼きが売りなら焼き場、イタリアンならピザ釜などのスペースも必要だ。また、通路幅や席の間隔、機器類の配置は、店の雰囲気や必要なスタッフの人数にも影響する。つまり、平面図には業態や客層から、客単価、スタッフの働き方までが凝縮されると言ってもいい。平野氏も「平面図が決まれば、あとはスムーズ。平面図に、店のコンセプトをしっかりと落とし込むことが大切」と語る。

スタッフの「動線」に注目!機能性が雰囲気にも影響

では、平面図をおこす時のポイントは?平野氏が重視しているのが、「居心地」と「使い勝手」の両立だ。「飲食店は、お客さんの居心地のよさがもっとも重要です。とはいっても、料理を作り、運び、下げるという動作がスムーズにできない店では困ります」と平野氏。この「作る・運ぶ・下げる」にかかわる通り道が、「スタッフの動線」。平面図を描くときには、「この動線をいかにスムーズにするかを必ず考慮します」と言う。

例えば、厨房や通路には十分な広さがあるか、デシャップ(出来た料理の置き場)やバッシングスペース(下げた食器の置き場)の位置は適切か、ということも、動線を考える上では不可欠。動きのロスを極力少なくすることで、機能性が高まり、スタッフが気持ちよく働くことができる空間になる。どんなにスタイリッシュな内装でも、使い勝手が悪ければ、料理はおいしく仕上がらないし、接客にも支障が出る。そうなれば、来店客にとって居心地のいい空間とはいえなくなるのは明らかだ。まずは動線を念頭に置いて、店舗のデザインを考えてほしい。

内装を具体化するときは、材質のサンプルを見せて、オーナーとイメージを共有することも少なくない
現在、平野氏が担当している店舗デザインの平面図。店のコンセプトからスタッフの動線まですべてが凝縮されている

契約前に設備をチェック。現場スタッフの声も大事に

次に、具体的に、店舗デザインを依頼するときに押さえておきたいことを整理してみよう。

まず、候補の物件が見つかったら、忘れずに設備関係をチェックしよう。平野氏も「電気まわり、水まわり、排気の出口などに問題がないかを、念のために確認したほうがいいでしょう。特にガス管は、管が細くて飲食店で使うには容量が足りない場合があるので、注意が必要」とアドバイスする。建物の構造上、修理できないこともあるので、契約を結ぶ前にデザイナーや施工会社などの専門家に、現地を見てもらうと安心だ。

物件が決まったら、「業態はもちろん、メニューの草案まで、ある程度決まっていることが望ましいです」と言う。なぜなら、厨房にどんな設備が必要なのか、それらをどこに配置するかは、業態や料理にもよるからだ。例えば、平野氏が手がけた「鮮魚と炉端焼き 魚炉魚炉」は、店名にあるように鮮魚と炉端焼き、それに日本酒が売りの店。焼き場を客席からも入口からも見える位置に配し、炎が上がるライブ感が間近で味わえるように設計している。鮮魚と野菜を並べるスペースをカウンターに設けたり、日本酒を入れる冷蔵のショーケースを客席から見える位置に設置したのも、看板の食材をアピールするため。「平面図で最初に手をつけるのは、調理設備や機器の配置といった厨房のゾーニング」(平野氏)なので、売りのメニューだけでも、最初に固めておくとよいだろう。

平面図の作成にあたっては、オーナーだけでなく、実際に現場で働く料理長やホールの責任者の意見を聞くことも有効だ。使いやすい厨房の広さや、冷蔵庫の位置、棚の高さなどの細かい点は、現場のシェフでないとわからないことが多いし、ホールにしても、ちょっとした工夫が使い勝手を左右することは少なくない。スタッフが生き生きと働けるデザインにするために、現場の声にも耳を傾けたい。

席数は大きなポイント。事業計画のすり合わせを

席の広さや席数も慎重に決めたいポイントの1つ。「一般的なカジュアルな居酒屋では、坪2席が目安となる場合が多いです」と平野氏。「客単価をやや高めに設定するなら、坪2席では手狭に感じる可能性があるので、席数を減らして、広めの設計をおすすめすることもあります」と語る。

もちろん、店側には事業計画がある。売上見込みから席数を割り出した場合は、むやみに減らすわけにはいかないだろう。かといって、手狭感のせいで居心地が悪くなり、客足が伸び悩めば元も子もない。デザイナーとオーナーが、十分な意見交換を行って、店の未来像を展望することが大切だ。つまりは、平面図の段階でしっかりと打ち合わせをすることが、店の成功につながると言える。

内装のイメージを共有。約3カ月で完成する

平面図ができたら、いよいよ内装。平野氏の場合、平面図ができる頃には、そのイメージはほぼ固まっているという。「私が大事にしていることの1つは素材感」と平野氏。実際、平野氏が手がける店は、天然の木材や和紙など、古くからの建築資材や素材が多く、いわゆる新建材(プラスチックや合成板など)は少ない。内装のイメージをオーナーと共有するために、イメージパース(立体図)を作ったり、木材のサンプルを見せたりすることもある。気になる内装の店に、オーナーと一緒に飲みに行くこともあるそうだ。こうして、通常、依頼から約3カ月で引き渡しとなり、新しい店が船出を迎えることになる。

平野氏は「私は自分がデザインした店舗を『作品』とは考えていません。飲食店とは、空間のデザインとともに、料理や接客、スタッフの振る舞いなどのトータルで作られていくものだからです」ときっぱり。店舗のデザインは店作りの出発点。ぜひ、理想の店を実現してほしい。

【CASE1】オープンキッチンのカウンターをメインに配置動線も重視したデザインで“スタッフが輝く”店に!

【神奈川・川崎】鮮魚と炉端焼き 魚炉魚炉(ぎょろぎょろ) 川崎店

オープンキッチンのカウンター席。炉端焼きの焼き場を客席と入口に向け、ライブ感を楽しめるように設計

姉妹店開店時の教訓からスタッフの使い勝手を重視

神奈川・川崎で3店舗を展開する株式会社サンライズの菊池厚志氏が、2018年1月に立ち上げた最新店が、「鮮魚と炉端焼き魚炉魚炉川崎店」だ。

菊池氏は起業を目指して様々な店舗巡りをしていた頃、気に入った店の多くが、スタジオムーンのデザインであることに気がついたという。なかでも印象的だったのが、東京・渋谷で出合った串焼き店。「オープンキッチンのカウンターがメインのデザインに衝撃を受けたのはもちろん、働く人がかっこよく見えたのです。自分もこんな店を持ちたいと思いました」と菊池氏。そこで、スタジオムーンに直接電話をかけ、居抜きでオープンする1号店のデザインを依頼することになった。「当時は店舗デザインのことをほとんど何も知らず、店名を挙げて“こんな店にしてほしい”としか言えなませんでした。そのため、デザイナーから『動線が悪いから厨房のダクトの位置を変えたほうがいい』と提案されたときも、予算オーバーになるので、断りたかったほど。結果的には、ダクトの位置は変えて大正解。焼き場の動線がよくなり、店に活気が生まれました」と、菊池氏は振り返る。

期待以上の仕上がりに満足し、「とろろ鍋」「隠れ家」がテーマの「華金」を出店する際も、引き続きスタジオムーンに依頼。コの字型のカウンターが印象的な店だが、実は当初のプランではなく、「デザイン的なかっこよさ」を優先してしまったという。「実際にオープンすると、想定以上に動線が悪く、4人で回せる規模なのに5人必要になったのです」(菊池氏)。人件費よりも、スタッフの働きにくさが生むデメリットの方が店にとってマイナスで、大きな教訓となった。

この反省を活かし、「魚炉魚炉」では、スタッフの動線を重視。常時2人が立つ厨房は、通路を広くとった。また、満席でも器やグラスが不足しないよう、十分な数をそろえるとともにバッシングスペースを確保。こうすることで、忙しいときも、スタッフは洗い物を後回しにして接客に専念できるように。さらに、ターゲットを「“脱チェーン店”の20代後半以上」に定め、客単価4300円と、自社の中ではやや高めに設定して客席を広めに設計。席数は当初の見込みより減ったが、来店客の満足度は高く、評判も上々だ。

内装のディテールは写真などでデザイナーとイメージを共有。こうして、和柄のタイルを使ったカウンターや、銅版、和紙を貼った厨房上の壁など、アクセントがありつつ、明るく落ち着きのある空間が実現した。「今後も、働く人が輝き、ここで食事するとかっこいいと思ってもらえる店を目指します」と菊池氏。すでに、次の出店計画に取り組んでいる。

カウンターの後ろにはテーブル席が並ぶ。希望する内装のイメージを、デザイナーと共有。明るく品のある仕上がりに
売りのひとつである日本酒を、照明付きの大型冷蔵庫でアピール。「NO FISH NO LIFE」と遊び心のある文字が入ったグラスは、営業中に不足しない数をそろえている
カウンター席には和柄の丸いタイルを1つ1つ埋め込んで、アクセントをつけている
トイレ(上)の内装をシンプルにしたほか、店内の天井は構造をそのまま見せるなどして(下)、初期経費を抑えている
株式会社サンライズ代表取締役
菊池厚志氏様々な職業を経験して飲食業の楽しさに気づき、20歳のときに起業を決意。2014年、24歳で地元・川崎に1号店をオープン。川崎駅周辺に3店舗を展開する。
鮮魚と炉端焼き 魚炉魚炉(ぎょろぎょろ) 川崎店
神奈川県川崎市川崎区駅前本町14-3
https://r.gnavi.co.jp/c2k1ejnt0000/JR川崎駅近くに、2018年1月オープン。リーズナブルな立ち飲み業態が多い立地にあって、旬の魚の炉端一本焼きと日本酒を売りに、ビジネス層や近隣の住民らを惹きつける。シンプルだが遠くからでも目立つ特大の暖簾も特徴。

【CASE2】築40年の民家をバーに! ロフトや吹き抜けなど縦方向に空間を活用

【岡山・倉敷】BAR 倉敷 capri ~カプリ~

ベースカラーを白、黒、茶で統一。倉敷らしい店の雰囲気にするため“蔵っぽさ”を出すことも意識。カウンター、テーブル、ロフトとすべて席の雰囲気を変え、その日の気分で選べるようにした

半年以上時間をかけ、随所に前店舗の雰囲気も

岡山市内でカフェダイニングを経営していた数野洋一氏は昨年5月に店を閉め、拠点を倉敷へ。今年1月にオープンした新店「BAR 倉敷 capri」は、物件探しやデザイン、改築に半年以上をかけたこだわり満載の店だ。「以前の店は40坪と広かったのですが、今回は10~15坪のところを探していました」と数野氏。物件との出合いは、定期的に参加する異業種交流会での縁がきっかけだった。「築40年の住居で、広さは9.5坪ほど。近年は大家さんの事務所や物置として使われていました」(数野氏)。建物があるのは倉敷駅前で、周辺には飲食店も多く、歓楽街も隣接。自らの足でエリアをリサーチし、2軒目、3軒目使いがメインのバースタイルで営業することに決めた。

デザインと施工を担当する大工や電気工事なども、交流会で出会った人たちに依頼。大工には物件の下見から同行してもらい、綿密なコミュニケーションを取り続けた。「現場には毎日通っていました。普通は嫌がられると思いますが、古い物件は改築してみると不具合が見つかる場合があるので、むしろ『できれば来てほしい』と言われていました」(数野氏)。限られた空間を最大限有効に使えるようレイアウトを工夫し、トイレは元の位置から変更して新たに配管した。また、天井裏だった空間を活かしてロフトを設け、店の中央に階段を設置。総二階にせず、半面は吹き抜けにすることで、坪数の少なさを感じさせない広がりのある空間を実現した。「バーにロフトは珍しいと思いますが、この業態はこうあるべきという考え方や“普通”なのはイヤで、人がやらないことをあえてやりたいと思っています」と数野氏は語る。

もちろん、遊び心や他店にはないユニークさにこだわりながらも、いちばん大切にしているのは「くつろぎの空間」であることだ。天井裏を利用したロフトは、民家だった物件ならではの“自宅のようなくつろぎ感”を演出。業態は変わっても「以前からの常連さんに違和感なく新店を使ってほしい」と、前店舗のインテリアや装飾品を積極的に再利用している。

また、10坪ない空間ではあるが、カウンター内は奥行きを広くとり、動きやすい動線を確保するなど機能性の高さを意識。厨房内のあらゆるスペースをフル活用して収納に利用する。「スタッフのストレスは店の雰囲気にも影響を与え、お客様にも必ず伝わります。より魅力的な店づくりのためにも欠かせない部分です」(数野氏)。店の仕上がりについては「最初の打ち合わせでイメージしたものを上回る出来栄え」と、大満足。オープン後もインテリアを徐々に増やすなど微調整を加えており、今後もより一層くつろげる空間を目指して工夫を重ねていく。

古民家らしさを感じられるロフト席。天井の梁は改装前のものをそのまま見せている
イス、装飾品、照明などは、前店舗(下)のものを積極的に使用。以前からの常連にも「昔から知っている店のように落ち着く」と好評
奥の壁には隣接する店のネオンサインの光が差し込まないよう、もともとあった窓をブロック。石材で凹凸を出し、雰囲気のある白壁に生まれ変わった
「大工さんが見つけてくれた」(数野氏)という白い石材を利用した壁。間接照明も効果的だ
壁面に鏡を取り付け、より広がりを出した
前店の男性トイレの手洗い用バスタブ(下)を新店でも再利用。スペースに合わせて約3分の2に切断し、残りはトイレ内に物入用として設置
「どの席でも充電できるように」とカウンター下や各テーブル近くにコンセントを設置した
代表
数野洋一氏2007年「café capri」代表に。2013年、岡山市の問屋町へ移転し幅広いファンを獲得するも、昨年5月に惜しまれながら閉店し、倉敷にて新店をオープン。
BAR 倉敷 capri ~カプリ~
岡山県倉敷市阿知1-14-23
https://r.gnavi.co.jp/attu1tad0000/JR倉敷駅南口から徒歩2分のバー。「くつろぎの空間」をコンセプトに古民家を改築し、カウンターやテーブル席に加え、ロフト空間にソファ席を用意。観光客の利用も多く、地元食材を使ったフードやドリンクをそろえる。

【CASE3】町のキャラクターや立地、ターゲットに合わせてスタイリッシュな「大人の店」に

【福岡・中洲】イルキャンティ 博多店

窓際のテーブル席は明るくカジュアルな雰囲気。写真手前の細長い照明には和紙を用い、柔らかい光でムーディな空間を演出している

ホテル1階のワンフロアに機能的で表情豊かな空間

1972年にオープンし、笹塚(東京・渋谷区)に本店を構える「キャンティ」。「イルキャンティ博多店」は、九州最大級の歓楽街・中洲に位置し、キャンティのフランチャイジーとして、2011年にオープンした。オーナーの株式会社ヴォーノ代表取締役・飯田賢一氏は、もともと本店の常連。30年来のキャンティファンで、「いちばん好きな店が、一生の仕事になりました。仙台店に続き、2008年にオープンした札幌店が入るホテルの信用と信頼を得ることができ、博多でも店を出すことができました」と振り返る。“イタリア式食堂”を銘打つキャンティは高級路線ではなく、気軽に心地よく過ごしてもらうことがコンセプトのベースにあり、店舗ごとにデザインの個性がある一方、どこか温もりを感じさせるのはどの店舗にも共通している。

「イルキャンティ博多店」の個性は、ホテル1階にあり、系列店と比べるとスタイリッシュな“大人の店”であることだ。「ホテルの客室数は約300。その宿泊客の朝食を提供するため、必然的に大きな箱になりました。また、エリアが持つキャラクターや、立地によるターゲット設定で、デザインは変わってきます」と、飯田氏。博多店のデザインは、ホテル側の意向も汲み取り、キャンティの代表取締役社長・笹間章氏、デザイナーの平野雅照氏、飯田氏の三者が意見を出し合い、ブラッシュアップしていった。

系列店の多くは赤が基調。そこで、博多店もガラス戸からたっぷり入る自然光を利用してより赤を際立たせつつ、間接照明なども使って大人の雰囲気を演出している。「高い天井も赤一色。店舗を作っていく現場でアイデアを形にすることも多かったですね」と飯田氏が言うように、天井にはあえてハケで塗った跡を残すという、現場での「遊び」が形になっている。

また、広い空間を活かし、表情の異なるゾーンで構成されているのも大きな特徴だ。オーソドックスなテーブル席、半円形ソファと組み合わせた席、一段上がった離れのような半個室やテラス席など、来店客の好みや来店動機に合わせて案内できるようになっている。

機能面でポイントとなるのはオープンキッチンで、広くても無駄な動きを生まない効率的な作りになっていること。「『前菜』『メイン』など、持ち場ごとに冷蔵庫と食器収納を設置しています」と語るのは、料理長の梅田涼太氏。デシャップから各席への導線は直線的、かつ、ゆとりがあり、スムーズだ。

「流行に左右されるのではなく、長くこの土地でお客様からも、働くスタッフからも愛される店になることが大切」(飯田氏)。キャンティの魅力がギュッと詰まった店に仕上がっている。

開放感と、プライベート感を絶妙なバランスで融合。色彩には赤を効かせている
人気の半個室席。20名までの貸切宴会もできる。エスニックな雰囲気もあり、違う店に来たかのような印象
カウンター席は、朝食時にはバイキング用の料理を置くスペースにもなる
入口近くで存在感を放つワインセラー。和紙で装飾した照明も中に入れている
厨房の中央には、店のアイコンにもなっている巨大なピザ窯を設置。向かって右側奥がドリンクブース、左側が調理スペース
ホテルとの連絡口付近にあるボックス席。仕切りに使われている柱は、キャンティの得意とする古材を取り入れたもの
店内には、イタリアで直接買い付けた雑貨などを飾る。テイストは様々だが、空間にうまくマッチしている
株式会社ヴォーノ
(後列中央から時計回りに)
代表取締役 飯田賢一氏
料理長 梅田涼太氏
スタッフ 柴田直大氏
スタッフ 柴田泉美氏
副店長 野口洋人氏飯田氏は「いつか独立したい」と、35歳で脱サラし、1996年「キャンティ」のフランチャイズ店「キャンティ・ヴォーノ」を仙台でオープン。続けて2008年に札幌、2011年には福岡で「イルキャンティ」を出店した。
イルキャンティ 博多店
福岡県福岡市博多区中洲4-4-10 ホテルリソル博多1F
https://r.gnavi.co.jp/f703000/料理・ワインとも約100種類をそろえ、コストパフォーマンスに優れたイタリア料理店。「飲みながら食べる。食べながら飲む」のが“キャンティスタイル”。本店の創業時から提供しているメニューも味わうことができる。

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