2020/03/17 特集

中食のニーズが高まる中、参入前に知っておきたいこと “売れる弁当の作り方”(2ページ目)

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ターゲットの決め方は?

オフィス、駅前、郊外など、立地とニーズを見極める

 弁当販売など中食を始めるとき、ターゲットはどのように設定するべきなのか。小林氏は、「来店客から予測することは必要ですが、店内(外食)と中食では利用動機が異なるので、店内客だけを見てターゲットを決めると、中食の“ユニーク(独自の)ユーザー”を見落とす可能性がある」と指摘する。

 中食のターゲットを決める際も外食同様、ポイントになるのが立地だ。加えて、「中食を利用するボリュームゾーンは、共働き世帯と単身者」と小林氏。この2つの層と自店の立地を照らし合わせて、具体的なターゲットを考えることが大切だという。

 大まかに言うと、オフィス街における中食ニーズは、ビジネス層が職場に持ち帰って食べるランチ弁当が圧倒的に高く、単身者がボリュームゾーンになる。一方、住宅街が広がる郊外の駅前などでは、共働き世帯による夕食の弁当や惣菜のテイクアウト需要が高い。また、住宅もオフィスもある立地なら、単身者を中心としたランチと共働き世帯の夕食、両方のニーズがあると想定できる。それらと比べると、ボリュームゾーンの絶対数が少ない地方の郊外や、小売店の中食が強い商業施設内では、飲食店の中食ニーズは低くなりがち。店の立地とそこにいる人たちの特性を考慮し、中食ニーズを判断するとともに、どういう売り方ならそのニーズを捉えることができるのか考え、作戦を立てることが必要だ。

 例えば、「オフィス街でサラリーマンが主に求めているのは、一食完結型のランチ弁当」(小林氏)。量もメニューの内容も、さらには栄養的にも、飲食店で外食をする場合と遜色のないバランスと満足感が求められる傾向が強い。そして、形態は個食だ。片や、住宅地のある駅前で、主に共働き世帯が帰宅途中に弁当や惣菜類を購入する際は、夕食の献立を補完する意味合いが強い。そのため、一食完結型よりも単品やシェアできる商品のニーズが高く、複数の惣菜を1パックにまとめたり、弁当も種類にバリエーションを出すなど、販売方法にも工夫が必要だ。ただ、「同じボリュームのあるサラダがオフィス街では一食完結のランチ、郊外では家族でシェアする惣菜として人気になる例もある」(小林氏)。いずれにしてもターゲットを見極め、そのニーズに合う商品作りと売り方が求められる。

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