2020/03/17 特集

中食のニーズが高まる中、参入前に知っておきたいこと “売れる弁当の作り方”(6ページ目)

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“売れる弁当” CASE1「カーポラヴォーロ」(東京・高田馬場)

盛り付けから容器までこだわった価値のある弁当で差別化に成功

華やかな見た目が好評。弁当販売が柱の一つに

 イタリア・ミラノにあるベジタリアンレストラン「JOIA(ジョイア)」で腕を振るっていた鳥海将彦氏がオーナーシェフを務める、自然栽培の野菜にこだわったイタリアン「カーポラヴォーロ」。東京・高田馬場駅から徒歩すぐの路地を入った場所に2012年12月オープンし、ヘルシー志向の女性を中心に人気を集めている。「ミラノで働いているとき、良質な野菜を食べることで私自身も体調がよくなり、食の大切さにあらためて気がつきました。そこで帰国後、自然栽培の野菜が身近になるきっかけになってほしいと、この店を始めました」と鳥海氏は話す。弁当の販売も「より多くの人に野菜の魅力を広めたい」という想いから、店の認知度アップも狙って2017年6月よりスタートした。

 弁当を作る上で最も重視したのは見た目の華やかさ。「味がいいのは大前提。フタを開けた瞬間に、『おいしそう!』と思ってもらえるような色合いや盛り付けにこだわりました」と鳥海氏。仕切りのない木箱に、野菜中心のおかずやご飯をキューブ型にして詰めるスタイルを考案。時間が経って野菜から水分が出ても染みないよう、容器は何度も試作を重ね、特注の木箱が完成した。北海道産の木材を使用し、容器代は売価の10%を超えるが、「容器の高級感も全体の価値を高めてくれる」(鳥海氏)と考えている。また、野菜がメインとは思えないほどのボリュームも好評で、例えば1500円台の弁当には、10種以上のおかずと2種のご飯が入る。

旬魚とお肉とお野菜のNIKONIKO弁当 1,580円 キャベツのグラタン、白インゲン豆の煮込み、パニッサ(ヒヨコ豆のフリット)など、店で人気の野菜料理10種以上に加え、魚・肉料理も入れた人気の弁当。ご飯は白米と黒米の2種をキューブ型にし、紅白でおめでたいイメージに。デリバリー、テイクアウトともに前日10時までの予約制のため、食材ロスも出ないという
心と身体想いな自然栽培お野菜弁当 1,500円 大豆ミートのハンバーグなどをメインにした、ベジタリアン向け弁当。ヴィーガン仕様にすることも可能で、外国人もいる会合などでの需要が高い

 現在、ビジネス層の会合や来客へのおもてなし用として、デリバリーとテイクアウトの両方のニーズがあり、知名度が上がるにつれて売上もアップ。店の月商の30~40%を弁当販売が占め、経営の柱として成長した。「これからも価値のある弁当を届けたい」と語る鳥海氏は、容器の外側に掛けた紙に食材などへのこだわりを綴っている。今後はこれをリニューアルする予定で、お品書きを記しつつ、店の会員登録に誘導するQRコードも掲載し、来店客の増加にもつなげたいと考えている。

自然栽培の食材を使っていることや、容器に北海道産の木材を使用していることなどを記した紙を掛け、こだわりを伝えている
弁当は全11種。基本のおかずは共通にし、メイン料理を替えることでオペレーションに負担をかけず、バリエーションを出している

「カーポラヴォーロ」弁当一覧
●シェフのこだわりと技が生きるおもてなし弁当…2,580円
●シェフおすすめの五感が喜ぶ宝箱弁当…1,980円
●ナチュラルパワー全開!自然栽培お野菜弁当…1,780円
●美と健康をつくる旬魚とお野菜弁当…1,580円
●お肉とお野菜の25品目バランス弁当…1,580円
●旬魚とお肉とお野菜のNIKONIKO弁当…1,580円
●心と身体想いな自然栽培お野菜弁当…1,500円
●8種の自然・有機栽培のお野菜づくし弁当…1,380円
●6種の自然・有機栽培のお野菜づくし弁当…1,200円
●4種の自然・有機栽培のお野菜づくし弁当…1080円

カーポラヴォーロ(東京・高田馬場)
東京都新宿区高田馬場2-14-5 サンエスビル1F
https://r.gnavi.co.jp/n9e2bt470000/
自然栽培の旬の国産野菜をたっぷり使い、体に優しいイタリアンと自然派ワインを提供。味だけでなく見た目の美しさにもこだわり、客層の8~9割を30~60代の女性が占める。
オーナーシェフ 鳥海 将彦氏
千葉のイタリア料理店で修業を積んだ後、イタリアへ。ミシュラン一つ星店で4年間セカンドシェフを務め、帰国後に店をオープン。

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