2020/06/01 特集

【PART3】お店の数字の見方・操り方を知る!~コロナ後に重要な“脱どんぶり勘定”(4ページ目)

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特別サービス券で忘れられない店に

 「あなたのことが好きですよ」と言われて悪い気持ちになる人は少ないと思います。この心理は、サービス券を使った販促にも活用できます。

 D店は、客単価3,000円、原価率34%、人件費率27%、その他店舗諸経費合計が14%。今回、スタッフがお気に入りのお客様に渡す「次回使えるドリンクサービス券」を用意しました。このサービス券を利用してオーダーされたドリンクの原価は100円でした。このとき、利益額はいくらでしょうか?(下の表D店参照)

 通常、お客様1人をもてなすためのコスト(変動費単価)は、客単価3,000円×変動費率75%=2,250円なので、
①2,250円+サービス券利用時のドリンク原価100円=2,350円
また、お客様1人からの利益(変動利益単価)は、客単価3,000円×変動利益率25%=750円なので、
②750円-サービス券利用時のドリンク原価100円=650円

 サービス券を利用いただくことで、お客様1人当たりの利益は650円となり、通常と比べて100円少なくなりますが、見方を変えると、再来店につながって650円の利益を生み出してくれたとも言えます。また、お連れ様を連れてきてくれることも多いので、実際はその2倍、3倍の効果をもたらしてくれます。

 誰にでも配るのではなく、特別なお客様だけに渡すサービス券には大きな意味があります。その券にスタッフが自分の名前を記しつつ、「特別な(好きな)お客様にしかお渡していない券なのですが、受け取ってもらえますか?」などコメントを添えると、お客様にとっては忘れられない店とスタッフになるでしょう。

 さらに、特別なサービス券を喜んでいただけたことで、名刺をいただくことも容易になり、これは、コロナ禍の現状のような集客が厳しい時に店から発信するための貴重な顧客情報となるでしょう。

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