2020/10/29 特集

~2020忘年会を読み解く~ 消費者アンケート&識者インタビュー

飲食店にとって厳しい状況が続く中、いま現在の外食に関する消費者マインドと、忘年会への参加予定についてアンケート。さらに、2020年の年末に勝つためにやるべきこと、必要なことを飲食店コンサルタントに聞いた。

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消費者アンケート①

外食意向は徐々に回復!? 忘年会は少人数が主体

※ぐるなびユーザーアンケート(2020年9月29日~10月1日) n=回答者数

 Q1は、この2カ月くらいの外食について消費者に聞いたデータ(調査期間は9月29日~10月1日)。「2~4回」が32.3%で最多となり、5回以上外食した人は合わせて43%。また、「1回も行っていない」は15.2%という結果に。7月下旬に「この2カ月くらいに飲食店での宴会・会食に参加したか」を聞いた別のデータでは、「参加していない」と答えた人が72.4%だったことを考えると、徐々にではあるが、外食する人は増えている可能性がある。それは、外食に対する気持ちの変化を聞いたQ2の結果からも読み取れ、「外食したい気持ちが強まっている」という人が45.8%で最多。年代別では20~30代の若年層を中心にその傾向が強く、特に女性の外食意向が高まっているようだ。

 気になる忘年会への参加予定を聞いたQ3のデータを見ると「職場・仕事関係の忘年会」は、「参加する」と「開催されれば参加する」の合計が22.2%となり、やはり今年は例年に比べて、ビジネス層の宴会は減ることが予想される。一方、「プライベートの忘年会」の同合計は35.9%と、職場関係よりも高い数値を示しており、このニーズをいかにつかめるかが、これまで以上に重要になってくる。

 忘年会を開催する際の人数については(Q4)、職場の忘年会は6人以下を希望する人が計60.6%、プライベートは6人以下が計84.1%。特に職場の忘年会は、大人数での開催が昨年までより少なくなりそうなことを頭に入れておきたい。また、Q5を見ると、プライベートの忘年会の希望時間は、「2~3時間未満」(44.6%)が最多で、比較的長時間を望む人も多い。自店の客層を的確に見極めつつ、忘年会で払ってもよい金額に関してのデータ(Q6)も参考にしながら、年末のプランづくりに生かしたい。

 Q7は、忘年会で店を選ぶ際、重視することについて聞いた結果。職場とプライベート、両方で上位を占めたのは「料理がおいしい」こと。外食の回数が以前より減っているからこそ、飲食店に求める料理の質のレベルは上がっているのかもしれない。また、「店内が密にならないよう工夫されている」「個室がある・隣の席との間に間仕切りがある」なども高い数値で、十分な感染症対策が必要なことがわかる。

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