2021/04/20 特集

店の売りが伝わる、こだわりのテイクアウト 家飲み・行楽・お祝い事など、ニーズをキャッチ!(3ページ目)

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30年以上愛され続ける「蒸し豚セット」。贈答品としても好評!

田無羅(たむら)【福岡・春吉】

韓国の蒸し豚セット 1kg(写真)10,000円、500g 5,000円。韓国で「チェーユッ」と呼ばれる蒸し豚と特製タレ、自家製キムチをセットに。蒸し豚は真空冷凍して塊肉で渡すため、インパクト大。自宅用だけでなく、贈答用としても人気

テイクアウトは常連客とつながりを感じられる場

 福岡市内で個店が多く集まる中央区・春吉エリアの韓国料理店「田無羅」。焼き肉店を営んでいた先代が1967年に焼肉店を創業したのが始まりだ。2001年、同市東区から現在地に移転オープンし、2代目であるオーナーシェフの田村嘉彦氏が切り盛りしている。料理は「医食同源」をテーマに、来店客の好みや体調に合わせた“オーダーメイド” の「おまかせコース」(1万6500円~)で提供。「韓国料理といえば、焼き肉や辛いというイメージが強いですが、それだけではありません。料理とお客様との会話を通して韓国料理の奥深さを伝えています」と田村氏は話す。客層は、平日はビジネス層の接待、週末はファミリーやカップルを中心に記念日などの利用が多い。

真空冷凍する前の蒸し豚。鹿児島産黒豚の肩ロースを使用し、ジューシーなハムのような味わいに仕上げている
蒸し豚をハムのように薄くスライスし、トウガラシなどが入った特製タレを付け、キムチを巻いて食べるのがおすすめの食べ方
基本の食べ方とともに、キムチと一緒に炒めたり、厚くスライスしてハムステーキ風に仕上げたりなど、アレンジ方法をシートに記載

 テイクアウトは移転前から手掛けており、30年以上愛されているのが、「韓国の蒸し豚セット」(500g5000円~)。豚の塊肉を丁寧に蒸したもので、薄切りにして特製タレを付けて自家製のキムチを巻いて食べるという人気メニューだ。「コースの中で提供していましたが、お客様の『自宅でも食べたい』というリクエスに応えて販売し始めました。当初は、年末年始に販売していましたが、年間を通して需要が高く、今は通年で販売しています」と田村氏。豚肉は、鹿児島産黒豚の肩ロースを使用。適度な弾力があり、ジューシーでバランスのとれた食感と味わいに仕上がるという。塊肉のまま真空パックにして渡すため、見た目も食べ応えもインパクト大。自宅用として購入されるほか、お祝い事や歓送迎会、お花見など、イベントや手土産としても喜ばれている。また、企業の御中元や御歳暮として購入されるケースも多く、年末だけで約100本を売り上げることも。自家製キムチと蒸し豚を一緒に炒めれば本格豚キムチが楽しめることなど、アレンジ方法を記したシートも同封して渡しており、さまざまな料理に使えるのも喜ばれるポイントだ。

(皿の上、手前左から時計回りに)ユッケジャンスープ1,600円、テールスープ1,600円、参鶏湯(サンゲタン)2,500円、チゲスープ1,600円。「本場韓国の味を楽しみたい」「店に行きたいが行けない」という声に応えてスープ4 種を商品化(写真手前はユッケジャンスープ)。冷凍庫に常備しやすいよう、1 人前の量を真空冷凍している。4種セットで購入する人が多い
  • 店内POPで、新商品で あるテイクアウト用スー プ4種を紹介。全国発送にも対応している
  • メニューブックにはテイクアウト商品のページを作って紹介。蒸し豚やスープのほか、すき焼きセットやドレッシングなども販売する

 さらに、昨年6月よりテイクアウトの新商品として「参鶏湯」(2500円)、「ユッケジャンスープ」「テールスープ」「チゲスープ」(各1600円)のスープ4種を販売。店内で提供するスープをそのままを真空冷凍しており、「コロナ禍で来店したくてもできないお客様に喜んでいただくとともに、“おうち時間”が増えた中で、自宅での食事の一品として重宝しているという声をいただいています」(田村氏)。テイクアウトは売上のプラスアルファになっているが、それだけではなく「商品の問い合わせや販売を通じて、お客様とつながりが持てるのが良いですね」と田村氏は語る。

 今後は、商品を拡充し、ネット通販の展開も視野に入れている。ネット上でも「田無羅」ブランドの確立を図るとともに、実店舗へ足を運ぶきっかけにしたい考えだ。

田無羅【福岡・春吉】
福岡県福岡市中央区春吉3-22-29
https://r.gnavi.co.jp/9nt0f9t70000/
地下鉄・天神南駅から徒歩5分。利用シーンや食材の好みなどを事前にヒアリングし、上質な韓国料理を提供する。カウンター越しに店主と会話を楽しめるのも醍醐味の一つ。
オーナーシェフ 田村 嘉彦 氏
父である先代の店を手伝ったことをきっかけに料理の道へ。韓国料理のイメージを覆したいと、自由な発想で料理を生み出している。

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