2021/05/25 特集

好調!焼肉業態に見る これからの飲食業界 成功のキーワード(4ページ目)

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【CASE2】380円レーン焼肉 火の国 袋井店

料理を運ぶ配送レーンなどで省人化&380円均一を実現!

人件費を抑えることで、質の良い肉をお得に提供

 静岡県浜松市に本社を置く株式会社ランドマーク。創業した22年前はイタリア料理店や居酒屋、焼肉店などを経営していたが、2008年のリーマンショックを機に焼肉店に特化。「理由は、唯一、焼肉業態の業績が落ちなかったから。不況でも客離れが少なく、記念日に選ばれやすいのもポイントでした」と、取締役副社長の久保田奈津美氏。浜松市と近隣都市でのドミナント戦略で、立地や客層に合わせて価格帯やメニュー構成の異なる4業態8店舗を展開している。

駅から離れた国道沿いに立地。遠くからも業態や売りが分かりやすいファサード

 中でも好調なのが、静岡・袋井市の郊外にある「380円レーン焼肉火の国袋井店」だ。2019年3月、幹線道路沿いにオープンし、昼は主婦、夜と週末はファミリーを中心に集客している。人手不足解消のため、タブレットでの注文、自動配送レーンでの提供、巡回ロボットによる空き皿の回収などを導入しており、「週末の忙しい時間帯でも、ホールスタッフ3人で120席を回せています。配送レーンを使用していることで、提供スピードが早いこともメリットです」と、久保田氏は語る。

トレーにのった料理がレーンを通って客席へ。省人化はもちろん、コロナ禍での非接触サービスとしても好評を得ている
  • 5年前にタブレットのオーダーシステムを導入。スムーズな注文につなげる
  • 運搬ロボットを導入。客席を巡回し、空いた皿を客に置いてもらって回収する

 メニューの特徴は、「国産牛カルビ」や、見た目にインパクトのある「一本ドラゴンカルビ」なども含め、単品メニューを全て380円(税抜き)均一にしていること。リーズナブルな価格設定の背景には、省人化で人件費を抑えていることに加え、8店舗のスケールメリットを活かした牛の一頭買いや大量仕入れ、セントラルキッチンの活用などがある。「単純に安さだけを追求するのではなく、食材には原価をかけて、肉の質、おいしさにもこだわっています」と久保田氏。また、昼は「ランチ限定食べ放題」(2178円)や4種類の「ランチセット」(ドリンクバー付き1480円)を含む7種類の定食も用意し、一人客からファミリーまで幅広く集客している。

  • 「ランチセットく」(1628円)。熟成カルビやハラミなど4種の肉が味わえ、ドリンクバーも付く
  • 昼は、ドリンクバー付きの食べ放題(左)のほか、平日限定で7 種類の定食(右)も用意している
  • 人気メニューの一つである中落ちとハラミの間の部位を使う「一本ドラゴンカルビ」。ボリュームがあり、写真映えも〇
  • 単品メニューは全品380 円(税抜き)で提供。お得な盛り合わせ(748~1,680 円)も注文率が高い

 昨春は売上が落ちたものの、6月以降は客数が回復。地元のファミリーにより支持されるようになり、リピーターが増えている。。厳しい状況でも好調を続ける要因は、「換気がよいことと、ファミリー向けの手頃な価格帯、肉のおいしさだと考えています」(久保田氏)。

 今後は、各店舗にモバイルオーダーシステムを導入する予定。メニューも、「支払総額がわかりやすく、ファミリーに好評」(久保田氏)なことから、食べ放題に重点を置く方針だ。

380円レーン焼肉 火の国 袋井店【静岡・袋井】
静岡県袋井市川井71-2
https://r.gnavi.co.jp/5refc60w0000/
静岡・袋井市の幹線道路沿いに、2019 年3 月オープン。タブレットオーダーや自動配送レーンで省人化に取り組み、メニューは単品380 円(税抜き)で提供。地元のファミリーに支持されている。
株式会社ランドマーク 取締役副社長 久保田 奈津美 氏
父が創業した株式会社ランドマークに入社後、系列のイタリア料理店でパティシエを務める。2007 年からは、取締役副社長として経営戦略などに従事。

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