言葉の不安を軽減するツールを作成・活用!質の高い接客を実現

「串焼BISTRO 福みみ 銀座店」は、厳選した食材を備長炭で焼き上げる串ものが売りの居酒屋。外国人対応として自社制作の販促ツールを整えてから、オペレーションが飛躍的に向上した。

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インバウンド獲得対策の今─ vol.47

言葉の不安を軽減するツールを作成・活用!外国人への質の高い接客を実現

年々増加傾向にある訪日外国人観光客(インバウンド)。ビジネス等で長期在日する外国人も対象に、言葉の違い、文化の違いを乗り越え、様々な工夫で集客を図る飲食店の取り組みをレポート。

外国人への対応力を強化。社内で英会話セミナーも実施

「串焼BISTRO 福みみ 銀座店」は、厳選した食材を備長炭で焼き上げる串ものが売りの居酒屋。トリップアドバイザーによる「外国人に人気の日本のレストラン 2017」では「日本全国TOP20」に選ばれ、認知度が上昇。現在では中国人を中心に来店客の30%弱が外国人で、外国人だけでカウンターが埋まる日も珍しくない。

経営母体の株式会社KUURAKU GROUPは、国内では6業態・19店舗を運営。2004年にはカナダに進出し、インドやインドネシアなども含めて国外では計12店舗を展開中だ。中国、ネパール、ベトナムなど様々な国籍の社員が在籍しており、外国人目線で行う販促も強みの1つになっている。

「福みみ 銀座店」に外国人客が増え始めたのは2014年頃。「『ぐるなび大学』のインバウンドセミナーに参加し、『外国語メニューあり』『Wi-Fiあり』を店頭で告知したところ、来店数が増えました」と店主の高谷 周氏。とはいえ、当初は言葉の問題で、「料理の説明が十分にできず、滞在時間や客単価は伸びなかったです」と、振り返る。

状況が好転したのは、自社制作の販促ツールを整え始めてからだ。来店客自身がチェックする形式の「オーダーシート」、接客時の「指差しシート」に加え、焼鳥の食べ方・乾杯・お通し・鶏の部位などの説明のほか、自社の紹介も掲載した「店の楽しみ方シート」などを順次作成。文字中心だった外国語メニューブックに関しては、日本人用と同様に写真入りのページ構成に統一したところ、オペレーションが飛躍的に向上。客単価は日本人と変わらないようになった。来店客にはSNSなどに投稿を促すほか、中国の春節や国慶節などに祝福のポスターを店頭に貼るなど、様々な場面で積極的なアピールを行っている。

ソフト面についても、定期的に外国人社員が講師になる「おもてなし英会話セミナー」を実施し、接客力の向上に努めている。「現在は、日本人のお客様の売上に、外国人客の売上が純粋に加算されている理想の状態」と高谷氏。「経営者である外国人のお客様から、自国への出店をお願いされ、実際に出店に至ったこともあり、インバウンドには無限の可能性があると感じています」。

今後は「福みみ 銀座店」をモデルに、姉妹店にもノウハウを浸透させていく予定だ。

様々な要素を組み合わせて指を差せば、会話が成立する「指差しシート」を作成
「福みみ 銀座店」の店頭店の入口では、「外国人客歓迎」の姿勢をはっきり打ち出している
口コミを投稿してくれた来店客には焼鳥ストラップの景品(写真下)をプレゼントし、SNSでのアピールを推進
「乾杯のやり方」など、店での楽しみ方を綴ったシートを、英語・中国語・韓国語・ベトナム語の4カ国語で作成。お通しの説明も明記し、トラブル回避につながった
串焼のラインナップを翻訳。数を記入するだけの「注文シート」でオペレーションが飛躍的に向上
外国人用のメニューブックは英語・中国語を用意。日本人用と同様の写真入りのページ構成で、「日本酒と焼鳥のマリアージュ」なども提案。オーダー数と客単価の上昇に貢献した
串焼BISTRO 福みみ 銀座店(東京・銀座)
東京都中央区銀座5-10-9 銀座YKビルB1F
https://r.gnavi.co.jp/g311802/
東京と千葉に5店舗を展開する「串焼BISTRO 福みみ」。銀座店は2000年にオープン。ビジネス層の飲み会・宴会の利用が多く、コの字型のカウンターは特に外国人観光客に人気が高い。
店主 高谷 周 氏
学生時代のアルバイトを契機に入社。「福みみ」での焼鳥調理に必要な自社資格「認定焼師」を持ち、その腕前は社内の大会で優勝するほど。銀座店を統括するとともに、焼師育成のための講師も務める。

インバウンドとは?
「海外から日本へやってくる外国人旅客」のこと。2013年には1964年の統計以来、初めて1,000万人を突破。そして2015年には1,973万人に達し、2016年は過去最高の2,403万9,000人を記録した。政府が2016年3月に発表した目標数は、2020年に4,000万人、2030年に6,000万人。今後も増加が予想されるインバウンドの集客は、飲食店にとって重要な課題のひとつだ。

注意事項や会話集をプリントアウト!「おもてなしツール」で外国人とのコミュニケーションを円滑に

「お通し」について説明したもの (注意事項内の1ページ)
ぐるなびでは、外国人客との円滑なコミュニケーションをサポートする、「おもてなしツール」を用意している。これは、外国人客の来店時に、飲食店と外国人客の双方がストレスなく接することができるように、店に関する注意事項や会話集をまとめたもの。注意事項は、「お通し」「クレジットカード」「禁煙・喫煙」などに関する37の項目をピックアップ。プリントアウトして来店客に渡したり、壁に貼って使用できる。一方、会話集は、注文前から会計時まで想定される簡単な会話をそろえ、こちらもプリントアウトして使用することで「指差し会話集」として使える。「おもてなしツール」は「ぐるなびPRO for 飲食店」(要ログイン)の管理画面「外国語ページ編集」からダウンロードできるので、ぜひ活用したい。

ぐるなびPRO for 飲食店
http://pro.gnavi.co.jp

受講無料 ぐるなび大学にてセミナー好評開催中!「インバウンド対策セミナー&外国語版メニュー登録・更新会」

講座風景(イメージ)
ぐるなび大学では、外国人観光客の受け入れ準備のための講座として、「インバウンド対策セミナー& 外国語版メニュー登録・更新会」を全国各地で開催。第一部の「インバウンド対策セミナー」は、訪日外国人の状況、ぐるなび外国語版の活用方法のほか、「外国人を集客するために何が必要か?」「来店時に戸惑わないための準備とは?」といった基本を学べる内容。また、第二部の「外国語版メニュー登録・更新会」では、実際に店舗IDでログインし、インストラクターの案内のもと、その場でぐるなび外国語版のメニュー登録ができる内容になっている。

ぐるなび外国語版では、日本語入力で4言語でのメニュー表示が可能。ぜひこのセミナーを活用し、今後のインバウンド受け入れ準備につなげていただきたい。

※参加無料。対象はぐるなび加盟の飲食店様となります。
※詳細はぐるなび担当営業、Webもしくは電話でお問い合わせを。

ぐるなび大学事務局
0120-41-9672
受付/平日10:00~18:00
エリアごとの開催日の確認、申し込みはこちらからも可能!
http://daigaku.gnavi.co.jp

ぐるなびによる訪日促進サイト Japan Trend Ranking

「行ってみたい日本、もう一度行きたい日本へ」をコンセプトに、日本の今の魅力を伝えるWebサイト。全国50万件の飲食店情報と、全市区町村の生産者とのネットワーク、約2万人のシェフのコミュニティを有するぐるなび独自の情報を駆使し、海外や外国人に対して正しい日本食や食文化を発信。海外における“日本のファン”作りを狙い、訪日外国人観光客のさらなる拡大を目指している。

サイトでは、日本の伝統料理やご当地グルメのほか、名所旧跡、温泉、文化・芸能や、ショッピング、四季のイベントなど、日本全国の最新トレンドをランキング形式で紹介。また、会員(登録無料)になることで様々なキャンペーンへの参加が可能となる。サイトの随所に「ぐるなび外国語版」への誘導口を設け、店舗ページの閲覧も促進している。

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