外国人のニーズに合わせて神戸牛を提供。生演奏で国歌なども演奏

神戸ハーバーランドを拠点に、明石海峡を周遊するレストランシップ「コンチェルト」。近年はアジア圏からの乗船客が増加し、外国人の約8割が団体客で、受け入れ体制の整備に力を注いでいる。

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Vol.52

神戸船の旅 コンチェルト(兵庫・神戸)

神戸牛をアピールした鉄板焼きコースが人気

 神戸ハーバーランドを拠点に、明石海峡を周遊する約2時間のクルーズを楽しめる“レストランシップ”「コンチェルト」。近年は中国や台湾、タイなど、アジア圏からの乗船客が増加しており、外国人の約8割が団体客。トリップアドバイザーや様々なSNSなどでの口コミも評判となって、個人客も増え、英語表記の航路案内を用意するなど、集客だけでなく受け入れ体制の整備にも力を注いでいる。

各室のほか、船内入口にはグランドピアノを設置。音響も完備している
豪華な食材を使った鉄板焼きコースが人気。神戸牛と「獺祭」を楽しめるプランも好評を博した

 「外国人のお客様が、何を求めていらっしゃるかをつかむことが集客につながります」と語るのは、広報の杉岡優氏。2017年春からは、従来から提供していた鉄板焼きコースである、ブランド牛として世界的に認知されている神戸牛を主としたプランの販売を強化。神戸牛とイセエビを堪能できる「舵星」コース(1万7820円)が一番人気となっている。船内に大小9室ある部屋のうち、鉄板焼き専用ルーム「エメラルド」にて、シェフが目の前で調理するライブ感も好評で、調理する様子を動画で撮影して、すぐにWebへアップする外国人も少なくない。また、シェフと記念撮影の希望があれば気軽に応じるなど、臨機応変に対応している。さらに、「エメラルド」の入口では、神戸牛を使用していることをしっかりアピール。「お客様から、日本で神戸牛を食べた証明がほしいというリクエストがあり、以前は店内にあった盾や証明書を目立つよう入口に置くことにしました」と、杉岡氏。客の大半は、ここで記念撮影をするという。

「コンチェルト」の大きな売りのひとつである生演奏。乗船客の母国の流行歌を演奏するなど曲目も工夫している

 そのほか、船内での生演奏も、大きな売りになっている。各室を回り、約15分間演奏。外国人客の国歌や、あらかじめリサーチしておいた、その国で流行っている曲を演奏するなどして大好評だ。船内の入口に用意したグランドピアノでも、送迎時に生演奏している。「海外からのお客様は拍手や掛け声といったリアクションも大きく、ご一緒に盛り上げてくださいます」(杉岡氏)。

ビュッフェの各料理の前に置くプレートでは、中国語でも内容を記載。エビや卵などのアレルギー食材は、ピクトグラムで明示する

 ビュッフェが中心の団体客の料理は、2017年より中華からフレンチに変更。各料理は中国語でも表記し、ピクトグラム(絵記号)でアレルギー表示も行っている。乗船のみや、カフェ利用も可能で、今後はそういった気軽さも、加盟している「ぐるなび外国語版」などでアピールしていく予定だ。

航路などを示した英語表記のシートも用意。チケット売場のスタッフが、これを元に説明することもある
英語表記のメニューを用意。個人客は鉄板焼きかフレンチのコースのほか、軽食も選べる
船の最上階にあるデッキ。夏にはビアガーデンにもなる
神戸船の旅 コンチェルト(兵庫・神戸)
兵庫県神戸市中央区東川崎町1-6-1
https://r.gnavi.co.jp/k206200/
1日4便運航。団体客にはビュッフェを、個人客にはフレンチや鉄板焼きコースを提供している。ランチは乗船料(2,900円)込みで7,344円~。プロポーズプランを用意するなどウエディングも強化している。
広報 杉岡 優 氏
電話予約受付の部署にて、乗船客の生の声に触れる経験を経て、広報へ。神戸来訪のきっかけになるプラン開発に注力し、より多くの層にアピールする手段を様々な角度からリサーチしている。

インバウンドとは?
「海外から日本へやってくる外国人旅客」のこと。2013年には1964年の統計以来、初めて1,000万人を突破。2016年は2,000万人を大幅に超え、2017年は過去最高の2,869万1,000人を記録。政府が2016年3月に発表した目標数は、2020年に4,000万人、2030年に6,000万人。今後も増加が予想されるインバウンドの集客は、飲食店にとって重要な課題のひとつになっている。

注意事項や会話集をプリントアウト!「おもてなしツール」で外国人客とのコミュニケーションを円滑に

「お通し」について説明したもの(注意事項内の1ページ)

 ぐるなびでは、外国人客との円滑なコミュニケーションをサポートする、「おもてなしツール」を用意している。これは、外国人客の来店時に、飲食店と外国人客の双方がストレスなく接することができるように、店に関する注意事項や会話集をまとめたもの。注意事項は、「お通し」「クレジットカード」「禁煙・喫煙」などに関する37の項目をピックアップ。プリントアウトして来店客に渡したり、壁に貼って使用できる。

 一方、会話集は、注文前から会計時まで想定される簡単な会話をそろえ、こちらもプリントアウトして使用することで「指差し会話集」として使える。「おもてなしツール」は「ぐるなびPRO for 飲食店」(要ログイン)の管理画面「外国語ページ編集」からダウンロードできるので、ぜひ活用したい。

ぐるなびPRO for 飲食店
http://pro.gnavi.co.jp

自店舗の外国語ページの「メニュー」ページをプリントアウトすれば、簡単に「外国語メニューブック」ができる!

メニュー表記の一例

 「ぐるなび外国語版」では、多言語変換機能である「メニュー情報一元変換システム」の利用が可能。これは1つの料理に対して、食材から調味料、調理法までを、ぐるなびがオリジナルに開発した「メニュー辞書」によって、「ぐるなびPRO for 飲食店(http://pro.gnavi.co.jp)」の管理画面から日本語を選択するだけで多言語(現在は英語、韓国語、中国語の繁体字・簡体字の4言語)に変換することができるもの。

 変換されたメニュー情報は自店の外国語ページに反映され、看板料理はもちろん、単品のドリンクメニューやコースメニューも登録可能だ。「おすすめ」「コース」「アラカルト」「ドリンク」など、タブごとに登録されたメニューページをプリントアウトすれば「外国人用メニューブック」にもなり、タブレットなら来店客の目の前で操作してすぐ見せることもできる。

 飲食店が、正確に詳細なメニュー情報を多言語で発信することにより、外国人にとっては飲食店選択の幅が大きく広がり、飲食店にとっては新たな集客の柱として、年々増加する訪日外国人の取り込みにつながることが期待される。ぜひ「ぐるなび外国語版」の「メニュー情報一元変換システム」を、外国人へのアピールおよび受け入れに活かしていただきたい。内容の詳細は担当営業またはサポートセンターまでお問い合わせを。

※「メニュー情報一元変換システム」は、ぐるなびが特許を取得しているオリジナルのシステムです。

ぐるなびによる訪日促進サイトJapan Trend Ranking

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 「行ってみたい日本、もう一度行きたい日本へ」をコンセプトに、日本の今の魅力を伝えるWebサイト。日本全国約50万件の飲食店情報と、各地の自治体・生産者・シェフとのネットワークを有するぐるなび独自の情報を駆使し、海外や外国人に対して正しい日本食や食文化を発信。日本への興味・関心を高め、海外における“日本のファン”づくりを狙い、訪日外国人観光客のさらなる拡大を目指している。

 サイトでは、日本の伝統料理やご当地グルメなどといった「食」全般のほか、文化、観光、ショッピングなど、日本の新たな魅力を発見できる“トレンドニュースまとめサイト”として情報を発信。「ぐるなび外国語版」「LIVE JAPAN」ともリンクし、店舗ページの閲覧も促進している。

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※本記事の情報は記事作成時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報はご自身でご確認ください。

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