2018/04/24 特集

0からはじめるインバウンド対応(2ページ目)

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【INTERVIEW】飲食店の集客・受け入れ対応について選ばれる店になるために情報を発信! 「外国人目線」の店づくりを前向きに!

外国人の来店しやすさが飲食店の可能性を広げる

インバウンド市場において、日本の食が占める役割が小さくないのと同様に、飲食店にとっても、インバウンドは一過性ではなく、中長期的な成長が見込める市場だ。「地方の個店にもビジネスチャンスがあります。今後の店づくりで“外国人の来店しやすさ”も意識することで、店の可能性を広げることができる」と村山氏。リピーターほど宿代などを節約し、食事や体験型アクティビティにつぎ込むという。

なかでも特に注目度が高いのが、「目の前で料理を作る」スタイル。「外国人は、修業を積んだ職人が、眼前で自分のために作る料理に価値を感じる傾向が強い」(村山氏)。同時に、お好み焼や焼肉など、自分で作る業態の人気も根強い。ともに日本的な食体験の典型として、念頭に置いておきたい。

集客と接客の2本柱で外国人にアプローチ

では、外国人へのアプローチをゼロから始める方法を、村山氏の話をもとに紹介する。「店を外国人に知ってもらう集客の方法」と、「来店した外国人への接し方」の2本柱で考えるとわかりやすい。まず、集客については、それぞれの国の人が、母国でも海外でも利用するであろうサイトやアプリをチェックすることが「最初の接点」として重要だ。世界最大の旅行サイト・トリップアドバイザーをはじめ、各国の主要なグルメサイトやSNSでは、飲食店や料理がどう紹介されているかを確認し、露出の方法を考えるとよい。

一方、母国を出発する前に予約が入る飲食店は一部に限られるはずで、訪日外国人の多くは、来日してから飲食店を探すのが一般的。彼らが探すタイミングで、自店が候補となる方法を見極めることが大事だ。例えば、外国人が利用するホテルのスタッフやコンシェルジュ。彼らに店を知ってもらい、紹介してもらったり、外国人がよく見るサイトや冊子などで露出することなども効果的だ。

さらに、“接近戦”として、店頭を上手に使うことを考えよう。英語や中国語、韓国語で「外国語メニューブックあります」などと貼り出すだけでも、効果はてきめん。すぐにできるし、あまりお金もかからないのでおすすめだ。

口コミを増やすには、「外国人目線」が不可欠

2本目の柱である「来店した外国人への対応」では、店のファンになってもらい、よい口コミを発信してもらうことが大切だ。そのカギは「外国人目線」。料理がおいしいのは大前提。そのうえで、外国人にとってトラブルになりそうなこと、例えば「お通し」は最初に説明をして、クレームを避ける工夫をしたい。テーブルチャージは海外にもあるので、きちんと説明すれば納得してもらえるはずだ。

同時に、「口コミしやすい場面」を意識的に提供するのもひとつの方策。大盛りの丼、提供時のパフォーマンスなど、外国人目線でシャッターチャンスを演出しよう。ちなみに、一般的にホールスタッフよりも、調理場の職人との記念撮影のほうが、外国人にはより好まれることが多いようだ。

さらに“自慢できる体験”の提供も一考の価値がある。村山氏が例にあげたのは、握り寿司体験の「うめもり寿司学校」(京都、奈良)と、うどん打ち体験の「中野うどん学校」(香川)。両校とも「卒業証書」を授与するところがポイントで、“自慢できる楽しい体験の証”として、写真が拡散されている。また、口コミの拡散に関して意外に効果的なのが、「素直にお願いする」こと。躊躇してしまうかもしれないが、満足感が高ければ気軽に応じてくれる外国人は少なくないので試してみよう。

そのほか「言葉の問題」は、外国語メニューブックなどがあれば、片言でも大丈夫。よほどの高級店でない限り、日本人が思うほど語学能力は期待されていない。ただ、今後はベジタリアンやムスリムらに対し、どこまで対応できるのかを正確に伝えるツールは必要性が増してくるだろう。逆に言えば、対応力のある店が選ばれやすくなるということだ。また、発信の手段として、動画でのアピールも視野に入れよう。WiFiのほか、クレジットカード対応などのキャッシュレス環境の整備も大切。自治体によっては補助金制度もあるので、これらも利用して体制を整えることをおすすめしたい。

最後に、村山氏は「外国人対応は面倒なことも多いのですが、やめてしまうと大きな市場を自ら逃すことになりかねません。外国人スタッフがいる店も多くなっていますから、まずは従業員の母国に関心を持ち、受け入れ方法を前向きに考えていくことが大切」と呼びかける。そうした足元からの国際交流が、知識や経験の蓄積となり、将来的に海外進出を目指すのであれば、その足がかりとなる可能性は大きい。インバウンドは、世界と未来につながる魅力的な市場なのである。

ぐるなび活用術最高のシズル感とシンプルな操作性を追求!「ぐるなび外国語版」https://livejapan.com/

2017年11月にリニューアルした訪日外国人向けの飲食店検索サイト「ぐるなび外国語版」は、訪日外国人が普段から自国で親しんでいるサイトを分析。日本で“間違いない店”を、手間をかけずに知りたいという外国人のニーズに応えるため、見やすさや使い勝手を反映したつくりになっている。また、飲食店予約の手続きなどを手厚くサポートする「外国人向けレストランコンシェルジュ」、寿司握り体験や和食の料理教室といった外国人に人気の高い「食体験イベント」情報を提供する「Cultureタブ」を設けるなど、外国人の様々な「日本食」へのニーズに対応する。

ぐるなび活用術日本語選択のみで、簡単に外国人用メニューブックを作れる!

「ぐるなび外国語版」では、多言語変換機能である「メニュー情報一元変換システム」の利用が可能。これは1 つの料理に対して、食材から調味料、調理法までを、ぐるなびがオリジナルに開発した「メニュー辞書」によって、「ぐるなびPROfor 飲食店(https://pro.gnavi.co.jp)」の管理画面から日本語を選択するだけで多言語(現在は英語、韓国語、中国語の繁体字・簡体字の4言語)に自動変換することができるもの。変換されたメニュー情報は自店の外国語ページに反映され、看板料理はもちろん、単品のドリンクメニューやコースメニューも登録可能だ。そして、「おすすめ」「コース」「アラカルト」「ドリンク」など、タブごとに登録されたメニューページをプリントアウトすれば、「外国人用メニューブック」にもなり、タブレットなら来店した外国人客の目の前で操作してすぐ見せることもできる。飲食店が、正確に詳細なメニュー情報を多言語で発信することにより、外国人にとっては飲食店選択の幅が大きく広がり、飲食店にとっても新たな集客の柱として、年々増加する訪日外国人の取り込みにつながることが期待される。「ぐるなび外国語版」の「メニュー情報一元変換システム」を、外国人へのアピールおよび受け入れに活かしていただきたく、内容の詳細は担当営業またはサポートセンターまでお問い合わせを。

ぐるなび活用術「おもてなしツール」で外国人とのコミュニケーションを円滑に!

「お通し」について説明したもの(注意事項内の1ページ)

ぐるなびでは、外国人客との円滑なコミュニケーションをサポートする、「おもてなしツール」も用意している。これは、外国人客の来店時に、飲食店と外国人客の双方がストレスなく接することができるように、店に関する注意事項や会話集をまとめたもの。注意事項は、「お通し」「クレジットカード」「禁煙・喫煙」などに関する37項目。プリントアウトして来店客に見せたり、壁に貼って使用できる。一方、会話集は、注文前から会計まで、想定されるシーンの簡単な会話をそろえ、こちらもプリントアウトして、「指差し会話集」として使える。この「おもてなしツール」を「ぐるなびPRO for 飲食店」(http://pro.gnavi.co.jp)の管理画面「外国語ページ編集」から今すぐダウンロード!

ぐるなび活用術訪日外国人向けワンストップガイドサービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」https://livejapan.com/

(左)PC版(右)スマートフォン版

名所、グルメ、買い物、経路検索など、東京のあらゆる情報をワンストップで提供し、訪日外国人にとって利便性の高いサービスを提供する「LIVE JAPAN(ライブジャパン)PERFECT GUIDE TOKYO」。「ライブ情報多言語変換システム」を利用して、食材の入荷や空席状況など"今日の情報"を、簡単な操作で多言語化して発信することができるのも大きな特徴だ。2016年4月の開設後、現在は37社局の力を結集。今後も訪日外国人にとってより利便性の高いサービスを提供していく。飲食店においても、訪日外国人が必要とする情報を積極的に発信することで、集客のチャンスを拡大したい。

ぐるなび活用術「ぐるなび外国語版  ネット予約」で訪日外国人を店に呼ぼう!

提携先の1つ、台湾最大級のオンライン旅行会社「KKday」のWebサイト

急増する訪日外国人の集客に力を入れている飲食店は多いが、効果的な集客方法や、無断キャンセルなどに頭を悩ませている店が多いのも事実。そこでぐるなびでは現在、訪日外国人向けに事前決済型の「ぐるなび外国語版 ネット予約」を整備。有効に活用して売上アップにつなげたい。

「ぐるなび外国語版 ネット予約」の2大ポイント

事前決済型予約なので、ノーショー(無断キャンセル)のリスク回避
予約の際は事前決済となるため、近年問題になっている「ノーショー(無断キャンセル)」のリスクを回避。予約客が当日無断で来店しなくても、キャンセル料として事前に設定したコース料金が店舗へ支払われる。ぐるなびが提携する、大手海外旅行サイトへも掲載
「ぐるなび外国語版ネット予約」を申し込んだ店舗は、中国や台湾などの、ぐるなびが提携する大手海外サイトへの掲載により、様々な媒体からの集客も期待できる。※各提携先サイトにて事前確認があり、審査を通過した店舗のみ掲載

受講無料!訪日外国人の集客・対応策が基本からわかる!ぐるなび大学「インバウンド対策セミナー」&「外国語版メニュー登録・更新会」好評開催中!

ぐるなび大学では、外国人観光客の受け入れ準備のための講座として、「インバウンド対策セミナー」&「外国語版メニュー登録・更新会」を全国各地で開催。「インバウンド対策セミナー」は、訪日外国人の状況、「ぐるなび外国語版」の活用方法のほか、「外国人を集客するために何が必要か?」「来店時に戸惑わないための準備とは?」といった基本を学べる内容。また、「外国語版メニュー登録・更新会」では、実際に店舗IDでログインし、インストラクターの案内のもと、その場で「ぐるなび外国語版」のメニュー登録ができる内容になっている。「ぐるなび外国語版」では、日本語入力で4言語でのメニュー表示が可能。このセミナーを活用し、今後の訪日外国人受け入れ体制の充実を。

※参加無料。対象はぐるなび加盟の飲食店様となります。
※詳細はぐるなび担当営業、Web もしくは電話でお問い合わせを。

【ぐるなび大学事務局】
0120-41-9672 受付/平日10:00 ~ 18:00
エリアごとの開催日の確認、申し込みはこちらからも可能!
https://daigaku.gnavi.co.jp/

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