【訪日外国人】集客・対応事例 CASE:2海外へ積極的に情報発信! 「わざわざ来てもらえる店」に
【大阪・難波】鶏ダイニング 月のおどり
トリップアドバイザーの活用も集客増へ直結!
飲食店が密集する大阪・道頓堀のビル2階に、2011年オープンした「鶏ダイニング 月のおどり」。オーナーシェフの徳永高弘氏は「当時は今ほど海外の方はいなかったのですが、ここ数年は日本人を探すのが難しいくらい」と、インバウンドの爆発的な伸びを語る。それに応じて3年ほど前から始めたのが、Facebookでの情報発信だ。日本語だけではなく、英語でも発信し、トリップアドバイザーの活用にも注力。「繁華街とはいえ、店へ続く階段への間口が狭く、2階なので場所がわかりにくい。それまでほとんど海外からのお客様はいなかったのですが、ほどなくして増え始め、今では全体の8割を占めるまでになりました」(徳永氏)。海外からの観光客が多いシーズンには1日平均3~4組の予約がFacebookから入ることもある。国籍は様々で、「NOPORK」のほか、ムスリム用食材の使用を打ち出していることから、1年を通じてムスリムの来店もある。
外国語メニューブックは、英語・中国語・韓国語をまとめたものと、ムスリム用の2種を作成。また、それとは別に、人気の焼鳥とアラカルトをまとめた「焼鳥ベスト5」「フードメニューベスト7」シートも準備した。「注文までに20分以上じっくりと考える方もいましたが、おすすめシートによって注文までの時間が短縮されました」と徳永氏。接客面では、スタッフの約半数は英語を話せるものの、いつでも誰でも対応できるよう、手のひらサイズの翻訳機も導入。できるだけコミュニケーションを取り、店の印象アップにつなげている。
そのほか、入口脇の壁には世界地図を貼り、どこから来たのかを書いてもらったり、季節に応じた装飾をしたり、会話のきっかけになる工夫が盛りだくさん。「祝箸」もそのひとつで、これは以前、海外から来店したファミリーの子供にプレゼントした時に喜ばれたのを機に取り入れたものだ。今後はさらに満足度を高めるため、人気メニューで構成したコースの開発を予定している。