【訪日外国人】集客・対応事例 CASE:3アジア・欧米系のほか、ムスリムの集客にも成功!
【岡山・岡山市北区】しゃぶしゃぶ すきやきひとり鍋 恵(めぐ)
常にニーズをキャッチし、外国人の集客に尽力
1人に1つずつ鍋をセットするスタイルでしゃぶしゃぶとすき焼きを提供する「恵」。オーナーの藤田瑞恵氏は、同業態の前店舗に勤務していた頃からインバウンドへの意識が高く、情報収集を重ね、出店を決めた直後からムスリム対応の体制も整えていった。そして、オープン1カ月後には「ピーチマークⅠ」認証を取得。これは、ムスリム対応について岡山県3自治体(岡山市・吉備中央町・真庭市)が独自の基準を設けたもので、ムスリム観光客に対応できるレベルを満たす場合、2段階(ピーチマークⅠ・Ⅱ)でマークを表示できるというものだ。
実際に来店する外国人は、アジア圏が中心。岡山市が招いた台湾のブロガーの来店と、そのSNSでの発信などを機に、客足は少しずつ伸びている。「当店に来る外国人は和牛が目的。黒豚も売りですが、『ノーポーク』とおっしゃる方も多いです」と、藤田氏。和牛は地元産のブランドの千屋(ちや)牛のほか、近江牛やスペシャルビーフとして佐賀牛を用意。9割がコースを利用し、日本人はほぼ予約を入れるのに対し、外国人のほとんどがフリー客だという。
「会話は簡単な英語ですが、メニューを選んでもらう際は『ぐるなび外国語版』で作成したメニューブックが伝わりやすく、役立っています。アジアからのお客様は濃い味を好む方が多いので、しゃぶしゃぶよりも断然、すき焼きが人気です」(藤田氏)。また、ムスリムへの対応としてハラル認証の牛肉や調味料も用意。オーストラリア・アンガスビーフのハラル認証ビーフを常備し、最近リクエストが増えたという神戸牛の仕入れルートも開拓。ただし、ハラル認証の神戸牛は入手できるタイミングが不確定のため、予約制を取っている。
「ハラル対応は大変ですが、100%でなくても十分対応できます。意外とハードルは高くないと感じています」と、藤田氏。次なる夢は海外出店。今、すべての経験が、その予行演習になっている。