2020/09/15 特集

飲食店こそ「SNS」をフル活用!投稿のクオリティーを上げ集客に生かす

発信のツールとして便利なSNS。飲食店にとって情報をスピーディーにお客に伝えられ、集客のめにも欠かせないツールの1つだ。そこで、InstagramやLINEなどのSNSの効果的な運用術を紹介する。

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更新日:2020.7.20

目次
なぜ今、SNSを活用するべきなのか?
アカウントを開設し、客層をイメージしてページを作り込む
何を、どう投稿する?
SNS投稿稿のコツ
計画的に投稿を積み重ね、SNSアカウントを育てていく

 営業時間の変更やメニューの情報など、タイムリーな情報が発信できるSNSは、飲食店にとって今や集客に欠かせないツールの1つ。店の変化をスピーディーにお客に伝え、また新たな顧客を獲得するために、どのようなことに気を付けてアカウントを開設し、運用すればよいのか。SNSの運用支援やコンサルティングを行う株式会社ROC代表取締役CEOの坂本翔氏は、飲食店ではInstagramとLINEをメインに活用するのがおすすめであり、ユーザーにとって役に立つ情報を計画的に発信するとよいとアドバイスする。

今回、話を聞いたのは…株式会社ROC 代表取締役CEO 坂本翔氏
神戸市出身。23歳のとき、兵庫県内最年少の行政書士として起業。士業の認知度向上を目的としたイベントを主催した際、SNSを使い費用をかけずに集客したことをきっかけに、SNSコンサルティング事業を創業。現在は、SNSプロモーション事業や、Instagramの運用を効率化するツール「Reposta(レポスタ)」を提供する株式会社ROCの代表として、さまざまな業界のSNS施策をサポート。また、SNSに詳しいITジャーナリストとしても活動。著書に「Instagramでビジネスを変える最強の思考法」(技術評論社)などがある。
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【なぜ今、SNSを活用するべきなのか?】コロナ禍で利用時間が増加!広く効果的に情報発信できる

飲食店は、特にインスタとLINEの活用に注力するべき

 コロナ禍の影響で客数や売上に波があるため、顧客へのアピールに力を入れたいと考える飲食店は少なくないだろう。そこで活用したいのが、効果的に情報発信ができるSNSだ。坂本氏によると、「ここ数年で、SNSは世代を問わず多くの人の生活に浸透してきましたが、リモートワークなどが増え、外出する人が減っている現状においては、さらに利用時間が増加傾向にあります」と話す。

 そもそもSNSとは、「Social Networking Service」の略で、インターネット上で利用者同士が交流できるサービス。中でも代表的なものが、Facebook、Instagram、Twitter、そしてLINEだ。

■日本のSNS利用者数ランキング

各SNSの利用者数はすべて、月間アクティブ利用者数(MAU)を記載。MAU は、そのサービスを月に一度以上利用する人の数 ※株式会社ROC調べ

 Facebookは約27億人が利用する世界最大のSNSで、日本では2600万人以上が使っている。実名での登録が必要で、写真や文章の投稿、さらにそれらの「シェア」機能があり、投稿が拡散していくことも特徴だ。

 Instagramは世界で10億人以上、日本で3300万人以上の利用者がおり、写真と文章を合わせた投稿のほかに、投稿から24時間で消える「ストーリーズ」や、「#」を付けて投稿をカテゴライズし、検索できるようにする「ハッシュタグ」、投稿に位置情報を付ける「スポット」機能などがある。

Facebookの投稿例。Twitterのリツイートと同じく、投稿がシェアされることで情報拡散につながる
Instagramのアカウントページ例。投稿した写真は、プロフィールの下に3列に並んで表示される
Instagramの特徴の1つが、24時間で消える「ストーリーズ」。「ハイライト」機能で、プロフィールページに常時表示することも可能

 Twitterは世界に約3億2600万人のユーザーがおり、日本の利用者は4500万人以上。自分やほかのアカウントの「ツイート(投稿)」を再び投稿する「リツイート」が多く利用されており、情報の拡散力が強い。

 一方LINEは、ほかのSNSと同様に写真や文章の投稿機能もあるが、「トーク」機能を使ったコミュニケーションツールという側面が強い。ユーザー数は世界で約2億人だが、日本では8400万人以上(人口の66%以上が利用している計算)となっており、最も幅広い世代に広まっている。

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Twitterの投稿例。140文字以内の文章や写真を投稿できる。投稿がリツイートされると、自分のフォロワー以外の人にも情報が届く
LINE公式アカウントでの配信例。自店のアカウントを友達として登録したユーザーにメッセージを一斉配信できる

 「世界的に見ると、全人口の3人に1人が利用しているFacebookがSNS界をリードしています」と坂本氏。しかし最近の日本では、LINE、Twitter、Instagramの利用者が多く、Facebookの影響力は海外ほど大きくない。「手を広げすぎて管理が行き届かなくなるのであれば、注力するSNSを絞ったほうが効果的。各SNSの状況をチェックした上で、自分に合うものを選ぶとよいでしょう」と坂本氏は呼びかける。

 では、飲食店はどういった視点で活用するSNSを選べばよいだろうか。「Facebookは利用者の年齢層が高めで、ビジネス利用も多いため、40代以上やビジネス層へのアピールに向いています。Instagramはユーザーが年々増えており、女性ユーザーが6割弱で、頻繁に利用される傾向があります。最近では“タグる”という言葉も一般的になるほど、ハッシュタグでの検索が定着しており、『♯神戸カフェ』など、立地での検索にも使われます。飲食店のように、場所が決まっている業種には向いているでしょう」(坂本氏)。また、「LINEの『LINE公式アカウント』という企業や店舗向けのサービスには、登録者に情報を一斉配信できる機能があり、メッセージが届きやすい。これも飲食店として使い勝手がよいでしょう」と話す。

 一方でTwitterは、「ツイートが日々大量に投稿されており、ユーザーの閲覧するツイートの流れが速いため、たくさん投稿できなければ情報が届きません。専任の担当者を置くなどの環境が整っていなければ、高い効果を出すのが難しい」(坂本氏)。こうした背景から坂本氏は、飲食店ではInstagramとLINEをメインに活用するのがおすすめだという。

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SNSでは宣伝色を抑え“入口商品”をアピール

 SNSがほかのWebメディアと異なる点は、「ユーザーのほとんどが〝潜在層〟であること」だと、坂本氏は指摘する。「SNSユーザーは、何かを買おうと思って見ているわけではなく、暇つぶしや友だちの近況を知る目的で利用している人が大多数。そのため、直接的な宣伝投稿は敬遠される傾向があり、いかに宣伝色を抑えるかが重要になってきます」(坂本氏)。

 ただ、SNSの中でもLINEは特別で、「コミュニケーションツールとして利用されているLINEは、お店側からの直接的な発信にも適しています。潜在層ではなく、来店経験のあるお客様に登録してもらうことが多いので、次回来店を促進する情報やクーポンなどを送る際に有効です」と坂本氏は言う。

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 また、気をつけたいのが「LINE以外のSNSでは、いきなり売りたいものを発信して売ってはいけない」(坂本氏)ということ。「潜在層へ向けたアピールにおいては、気軽に利用しやすい“入口商品”を見せることが大切です。例えば、ディナーに来店してほしい場合、ランチやデリバリー、テイクアウトのメニューなどに絡めて投稿することで、まずは来店を促進。そのうえでLINE会員への登録など、次回来店につなげる働きかけをするのがよいでしょう」とアドバイスする。

【アカウントを運用する前に】ターゲットとする客層をイメージしてページを作り込む

フォロワーを増やすにはページの統一感もポイント

 続いて、Instagramを例に、実際にアカウントを開設する際に準備すべきことを見ていこう。まず、アカウントを初期設定の「個人用アカウント」から「ビジネスプロフィール」に切り替えたい。

ビジネスプロフィールに切り替えると、「インサイト」と言われるフォロワーの分析情報を見ることができるほか、Instagramユーザーの中でターゲットを詳細に設定し、有料広告を投稿することも可能になる

 ビジネスプロフィールを使うと、自アカウントのフォロワーの性別や年齢、地域といった情報がチェックできる「インサイト」機能などが使えるようになる。また、飲食店にとっての大きなメリットは、電話やメッセージなどの「アクションボタン」を、プロフィールページに設置できることだろう。これにより、ユーザーはボタンをタップするだけで予約サイトに行けたり、電話がかけられるようになる。ぐるなびのネット予約を利用している飲食店であれば、Instagramに「席を予約する」というボタンを設置して、そこからぐるなびの予約ページに移動させることも可能だ。

 ビジネスプロフィールに切り替えたら、次はプロフィール文を設定する。「プロフィール文は150字まで書くことができますが、まず誰に何を伝えたいのかを意識することが大切。ターゲットとする客層を、できるだけ具体的にイメージするようにしましょう。期間限定フェアや旬の食材を使ったメニューについてなど、“今”を感じさせる内容を入れて随時更新するのもおすすめです。動きのある、フレッシュなアカウントであることを示すことができます」と坂本氏。中には、すでに終わったフェアの情報をいつまでもプロフィール文に記載しているアカウントがあるが、これではユーザーに更新の止まったアカウントとみなされ、フォローされづらくなる。これらは、ほかのSNSにも共通するポイントだ。

(上)Instagramの場合、通常投稿にはリンクを貼ることができないが、プロフィールページには貼ることができる(画像は株式会社ROCのもの)(下)InstagramのURLをクリックすると、入口商品の資料ダウンロードの画面に遷移する例。ユーザーがアクセスしやすい導線

 またInstagramでは、通常の投稿(写真の説明文)にはリンクを貼ることができないため、プロフィールページでのリンク設定が重要。「自店のホームページや、YouTubeチャンネルがあるのならそこへ誘導してもいいでしょう。または、ぐるなびなどの販促サイトのURLなど、“入口商品”を宣伝するページに誘導すると効果的」(坂本氏)。一方、LINEのアカウント名などを貼ることにはあまり効果がないという。「先ほども述べた通り、LINEは来店経験があるなど、ある程度の関係性が築けたお客様とのコンタクトに向いているツール。潜在層にアピールしても、あまり効果的ではありません」と指摘する。

 加えて、アカウントの顔ともいえる、プロフィール画像にも気をつかいたい。「来てもらう必要があることを考えると、飲食店では看板やロゴ、外観の写真がおすすめ」(坂本氏)。認知度を高めるために、ほかのSNSのプロフィール画像でも共通の画像を使用したい。さらに、「ストーリーズ」(24時間で消える投稿)をプロフィールページにまとめて常時表示できる「ハイライト」機能を使って、最寄り駅からの道順を動画で紹介すると、ユーザーが来店しやすくなる。

 Instagramの場合、プロフィールページに一覧で表示される投稿の写真も大切なポイントだ。「何を伝えたいのかわからないページでは、ユーザーにフォローしてもらえません。例えば料理の投稿の後に店長の休日の様子を投稿する、というのは、店のアカウントとしてはNG。料理なら料理と決めて、統一感を出しましょう」と坂本氏。では、複数の要素を伝えたい場合はどうすればいいのか。「Instagramは画像が3列に表示されるので、3つ単位でテーマを決めて投稿すると、テーマごとに画像がまとまって、すっきり見えます。料理の写真を3つ投稿したら、店内の写真を3つ投稿する…という具合に、投稿時は3の倍数を心掛けましょう」(坂本氏)。

【何を、どう投稿する?】“情報提供型”の投稿で関心を高め表示される優先順位を上げる

表示は時系列ではない!仕組みを知って運用する

 実際の投稿にあたっては、次のページの「投稿のコツ①~⑤」を参照してほしい。その前に、SNSのフィード(フォローしたアカウントの投稿が流れてくるページ)の仕組みを押さえておこう。「投稿がフィードの上位に表示されればされるほど、ユーザーの目にとまりやすくなります。Instagramでは、投稿の新しさ(時系列)、アカウント同士の関係、ユーザーの関心という3つの基準で表示の優先順位が決まります。関係とは、投稿者とどれだけ関わりがあるかということで、コメントをしたり(されたり)、いいねを押したり(押されたり)と、過去にアクションを多く起こしているアカウントの投稿が優先的に表示されます。また、『いいね』や『コメント』『コレクション(保存)』の数が多いほど、たくさんのユーザーの関心を集める投稿とされ、こちらも優先されます」(坂本氏)。

 この基本ルールのほかにも、明らかにされている仕組みがあるので3つ紹介する。1つは、「積極的にアクションを起こしているユーザーの投稿は優先される」こと。「定期的にアプリを開き、フォローしているユーザーの投稿に『いいね』や『コメント』をしましょう」(坂本氏)。

 次に、ユーザーが見ている時間が長い投稿は重要視され、ほかの投稿も優先的に表示されやすくなるため、1つの投稿に対して画像を複数枚投稿するなど、ユーザーの閲覧時間を長くする工夫をしたい。

 3つ目は「通常投稿のみ、ストーリーズのみなど、特定の機能だけを利用するユーザーは優遇されない」ということで、機能をまんべんなく使う必要がある。ちなみに坂本氏によると、この表示ルールはFacebookもInstagramとほぼ同じ仕組みで、Twitterも両者のルールに沿いつつあるという。

 以上のように、フィードに優先的に表示されるためには、ユーザーの関心を集めることが必須だ。「投稿には直接宣伝型、間接宣伝型、情報提供型、日常型の4パターンがあります。特にInstagramの場合、情報提供型の投稿はユーザーの関心も高く、コレクション(保存)されやすいため、結果的に表示の優先順位が上がります」(坂本氏)。情報提供型とは、ユーザーにとって役に立つ情報。例えばレシピ紹介などだ。「自店で開発したメニューの作り方を公表することには抵抗感があるかもしれませんが、コロナ禍で内食の需要が高い今、レシピはユーザーのニーズも高いため、好感度が高まります。それが、この先の集客につながるでしょう」と坂本氏は話す。

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 先述したように唯一、LINEはすでに来店経験のある人に対して効果的なツールであるため、直接宣伝型投稿が有用。「クーポンの配信や、季節限定フェアの案内など、ユーザーへの直接的なアピールに使いましょう」(坂本氏)。

SNS投稿のコツ

【SNS投稿のコツ1】文章の見せ方

 文章は、適切に改行しつつ、行間を空けるなど、読みやすい投稿を心がけよう。「SNSによっては改行が反映されないことがあるため、『・』や『*』の記号を使って行間を空ける工夫も必要です」(坂本氏)。また、定型文はNG。「毎回同じ文章を使い回すなど、人間味の感じられない投稿は印象が悪く逆効果。投稿が機械的にならないように注意してください」と坂本氏。誹謗中傷はもちろん、ネガティブな内容や、政治的・宗教的な発言も避けたほうがよい。

Instagramの投稿文の例。同じ文章でも、下のように間隔を空けたほうが読みやすくなる

【SNS投稿のコツ2】写真

 「写真は、スマートフォンを使って自分で撮ったもので十分。むしろプロのカメラマンが撮影したきれいな写真だと、宣伝色が出てしまいSNS では好ましくない場合も。スマートフォンでも、十分ユーザーに好まれる写真ができます」と坂本氏。とはいえ、雑に撮った写真では魅力が伝わらない。「料理の場合は真上から撮るなど、アングルをそろえたり、写真の明るさや器のトーンをそろえることで統一感が出ます。また、料理をつかもうとする手元を入れる、フォークやドリンクなどを料理と一緒に写すなど、人の気配や食べるシーンを感じさせることも有効です」(坂本氏)。

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カトラリーなどを入れて、食事のシーンを演出した画像も好印象につながる
撮影する角度や、器の色、画像のトーンをそろえるのが、統一感を出すコツ

 ほかに最近では、写真に文字を入れて一目で情報がわかるようにした画像も流行しているといい、これはレシピ紹介の投稿の1枚目に適している。「写真に文字を入れるアプリはたくさんあるのでチェックしてみては」(坂本氏)。また、動画を撮影する際は手持ちだとブレてしまうので、スタンドを使ってスマートフォンを固定して撮影するのがおすすめだ。

【SNS投稿のコツ3】投稿の頻度

 Instagramの場合、「ストーリーズ」は24時間で消える投稿なので毎日アップするのが好ましい。「『今日もオープンしました』『今日のおすすめメニュー』といった内容で十分。仮にそのストーリーズが見られなくても、とにかくアップして、フォロワーのフィードに表示されることが重要です」(坂本氏)。通常投稿はプロフィールページに残るので、きちんと作り込んだものを週1~3回を目安に投稿。LINEはメッセージ配信を週1回、「タイムライン」での投稿はInstagramと同じ投稿で構わない。一方、Facebookは量より質が求められるという。「内容の薄い投稿をたくさんするよりも、時間をかけて作り込んだ投稿を週1回程度にとどめるのがいいでしょう」と坂本氏は話す。Twitterは投稿数が多く、フィードの流れが速いため、「1日5~10回ほどの投稿をおすすめします」(坂本氏)。

【投稿のコツ4】Instagramのハッシュタグ

 Instagramでは、投稿した文章のテキストを検索することはできないが、「#」(ハッシュタグ)を頭に付けたキーワードは検索が可能。昨今はInstagramを検索ツールとして利用するユーザーも多いので、ハッシュタグの活用は必須だ。「キーワード数が多いほど投稿にたどり着いてもらえる可能性が高くなるので、ハッシュタグの上限30個まで付けましょう。まずはターゲットとするユーザーが検索しそうなキーワードをリストアップ。入力すると、Instagram上でそのハッシュタグの付いた投稿がいくつあるかが表示されます。数千~数万程度使われているハッシュタグを盛り込むとよいでしょう。少なすぎると検索されにくく、多すぎるとほかの投稿に埋もれてしまいます」と坂本氏。ライバル店がどのようなハッシュタグを付けているかをチェックするのもいいだろう。ただ、手作業ではかなりの労力がかかる。「適切なハッシュタグを分析して、簡単に入力できるツールなどもあるので活用してみては」(坂本氏)。

Instagramの検索窓に単語を入れると、関連するハッシュタグの付いたキーワードと、投稿数を見ることができる。「♯神田ランチ」を押すと、そのタグの付いた投稿が表示される

 ハッシュタグは、キャプション(写真に付ける文章)欄とコメント欄の両方に付けることができる。どちらに付けてもハッシュタグとしての効果は同じだが、「キャプション欄に大量のハッシュタグを付けると投稿がごちゃごちゃして見えてしまうため、コメント欄に入れることをおすすめします」と坂本氏。コメント欄は、「コメントを表示」を押さなければ隠れているため、すっきりと見えて好印象。ただし、後から編集ができないので注意。修正したい場合は、コメントを削除して書き直す必要がある。

ハッシュタグをキャプション欄に入れた例(右)と、コメント欄に入れた例(左)。コメント欄は隠れるため、すっきり見える

【SNS投稿のコツ5】タイミングを図る

 定期的な投稿を継続することが重要なSNS。そのため、坂本氏は投稿スケジュールの作成をすすめている。「投稿内容や投稿する日付などが一覧になった計画表を作ってみましょう。実際に投稿する画像、文章、ハッシュタグなども、事前に用意しておくとスムーズ」(坂本氏)。あとは決めておいた日時に、SNSを開いてコピー&ペーストで投稿するだけ。投稿のタイミングは「基本的に、多くのユーザーがSNSにアクセスする18~22時がよいでしょう。ただし飲食店の場合、食事が終わったタイミングでは効果が半減してしまうので、ランチの告知なら11時台、ディナーなら18時までに。バー業態などであれば、19時以降でもいいでしょう」とアドバイスする。

投稿計画表の例。日付、投稿の種類、内容、必要な素材などを一覧にして、投稿の進行状況も管理できるようにするとよい

計画的に投稿を積み重ね、SNSアカウントを育てていく

 Instagramでは、プロフィールページの「ハイライト」機能も活用したい。前述のとおり「ハイライト」は、「ストーリーズ」を常時、プロフィールページに残して表示できる機能。「ストーリーズ」と同じく全画面表示なので、より迫力あるビジュアルにでき、料理に向いているという。「例えば通常投稿はレシピ紹介のみにして、メニューの紹介はハイライトで一覧にするのもよいでしょう。ランチ、ディナーなどカテゴリーを分けることもできます」と坂本氏は解説する。どのSNSにもいえるが、いいねやフォロワーが増えないと悩む飲食店は、プロフィールページを整える基本に立ち返ってみよう。「まずはどんな人に向けて発信したいのかをイメージして、ページを作り込むこと。設定したターゲットに対し、アカウントの雰囲気が合っているかを見直しましょう」(坂本氏)。

 今やSNSは、何となく投稿したり、始めても一朝一夕で効果が出るものではない。地道に投稿を積み重ね、アカウントを育てていく必要がある。忙しい店舗運営の合間に管理するにはどうすればいいのだろうか。「SNSを計画的に運用するために、担当者としてメインとサブの最低2人を置きましょう。適切な時間に投稿する余裕がないのであれば、アイドルタイムにあらかじめ準備しておき、コピー&ペーストするだけで投稿できるようにするといった工夫を。それでも負担になるなら、SNS運用を代行するサービスを利用するのも手です」と坂本氏は話す。うまく活用すれば、多くの人に情報を届けることができるSNSをぜひ役立ててほしい。

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