2019/03/12 特集

店長必読! この春、役立つ! チームマネジメント講座(3ページ目)

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Lesson3「ミーティング」 メモを取る・足を組まないなどいい雰囲気を作るためのルールを徹底。チームづくりの初期段階では、スタッフの価値観を知る機会に

目標などを共有しつつ、全員の同意を得るのが目的

 日常的なコミュニケーションとは別に、定期的に行うチームミーティングも大切なマネジメントの場といえる。「店の目標を共有するとともに、課題を解決するためにはどうしたらよいのか、新しく取り組むキャンペーンを成功させるためにはどんな工夫が必要か、といった様々なテーマについて話し合い、スタッフのコンセンサス(同意)を得るのがミーティングの目的」と、山川氏。月に1回開催するのが理想的だが、難しい場合は朝礼を少し延長して話し合う時間に充てるのも手だ。

ミーティングをいい雰囲気で進めるためのルール例
●メモを取る
●足や腕を組まない
●発言をするときは必ず
 「はい!」と手を挙げる
●相手の言葉に被せず、
 最後まで話を聞く
●お客様を主語にして考える

 だが、せっかくスタッフのスケジュールを調整して時間を確保しても、“やらされミーティング”になってしまっては意味がない。スタッフが自発的に参加する、充実したミーティングにするためのポイントとして、山川氏は「ミーティングの参加ルールを決めることをおすすめします」と言う。

 その1つが、「メモを取ること」。「意外と飲食店のスタッフには、メモをとる習慣がついていない人も少なくありません」(山川氏)。メモを上手に取るには、ミーティングでの発言や結論などを理解して要点を頭の中でまとめる必要があるため、自然と能動的にミーティングに参加するようになるというメリットがある。

 そのほかに、「足や腕を組まない」「背もたれに寄りかからない」といった、“ミーティングに臨む姿勢”に関するルールづけも、いい雰囲気でミーティングを進めるために効果的。さらに、「コミュニケーション」の項(前ページ)で紹介したノウハウも応用できる。例えば、「お客様を主語にして考える」というルールを設けることで、提案にしても反論にしても「お客様がどう感じるか」という目線での健全な意見交換ができる。「『聞き方』も、相手の意見を頭から否定しないルールを作れば、建設的な議論につながります」(山川氏)。店長が自分ばかり発言したり、知らず知らずのうちに“威圧するようなオーラ”を出していると、スタッフから意見が出なかったり、店長に気に入られるような発言しか出なくなってしまうので、気をつけたい。

2つの「あぶり出し」でチームの相互理解を深める

■価値観のあぶり出しワーク
【今、失いたくないものを3つ挙げるとしたら?】
(例) ①恋人 ②バンド活動 ③ペットの猫
>スタッフの価値観と自分の価値観の違いを知る

【これらを、店での仕事に活かせるかを話し合う】
(例)「バンドのライブ告知やお客さん獲得のためのアイデアは店の仕事にも通じそうだね」
「ペットを連れて飲みにいける店のメリットやデメリットを考えてみよう」
>自店で働く意義ややりがいを感じてもらえる

 新しいスタッフが入ってきて、チームづくりが初期段階のころに行うミーティングの題材として、山川氏がすすめるのが、“価値観”と“いい店の定義”についての「あぶり出しワーク」だ。

 「価値観のあぶり出しワーク」(上記参照)は、まず全員に「今、失いたくないもの」を3つ挙げてもらい、スタッフがそれぞれ何に価値を置いているのかについて、相互理解を深めるというもの。「さらに、それを店の業務で活かせるか、についても話し合えれば、スタッフが“自分の大切なもの”と“店で働く意義”を関連付けて考えられるようになるはず」(山川氏)。

 もう1つの「いい店の定義のあぶり出しワーク」は、それぞれが考える「いい店の条件」を自由に出し合うもの。それらをすべて兼ね備えた店を100点とするなら、自分たちの店は今、何点なのか、どこに弱点があって課題を解決するにはどんな方法があるかなどを話し合う。「実際に改善するのは業務でしかできませんが、改善点を見つけたり、プランを練ることはミーティングでしかできません」と山川氏。

 先述したように、飲食店で働く人は年齢も人生観も働く目的も異なる。それぞれが大切にしているものや、どんな店がいいと思っているのかをお互いが理解することは重要。店長にとっても、スタッフの考えていることを知ることは、マネジメントに活かせる材料を増やすことにもつながるのだ。

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