2019/03/12 特集

店長必読! この春、役立つ! チームマネジメント講座(4ページ目)

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Lesson4「目標設定と評価」 小さな目標から始めて、段階的にレベルアップ。評価面談や表彰などで次の目標へ意欲を高める

6分野設計シートを使い、継続的に目標の意識付けを

 店やスタッフが成長するために、適切な目標を設定することは必要不可欠。店長には、スタッフが自分の目標を意識し、継続して努力できるように促すマネジメントが求められる。そこで、山川氏が推奨する目標設定ツールが「6分野設計シート」(上)だ。

 これは、スタッフがそれぞれ「仕事面・経済面」「考え方」「健康面・生活面」「教育・学び」「時間(タイムマネジメント)」「人間関係」の6つの項目について自分の課題を克服するための目標を設定するもの。まず、私生活も含めた目標を設定し、その目標を達成するメリットと達成の障害となるものを書き出し、それを踏まえた上で具体的なアクションを決める。この達成状況を毎月ミーティングで確認し、達成したら次の目標を設定していく。

 このシートを導入する際のポイントは、“できるだけ小さな目標から始めること”と“実情に合わせて目標を修正すること”の2つ。「春先など、チームづくりの初期は、スタッフが“やりたい”“できそう”と思える目標を設定したほうがよいです。また、何カ月も達成できない目標は、目標自体が実情と合わない証拠」と山川氏。この場合は、より実現可能な目標に切り替えることが肝心。目標は、7ページで紹介した“価値観のあぶり出しワーク”で出たものに関するものでもよいだろう。「最初は目標を忘れてしまったり、達成できないこともあると思います。“意識して忘れ、実行して忘れを7回くらい繰り返せば習慣になる”という、長い目で見る忍耐力が店長には必要」と、山川氏はアドバイス。まずは、目標の達成より、継続的な意識付けを念頭に置くほうがよいだろう。

評価基準は“店の方向性に合った貢献をしているか”

店の目標を基にスタッフの目標を決めるためのステップ
❶店の目標について意見を集める
❷目標達成のメリットを明確にする
❸目標達成するときのデメリット(課題)を明確にする
❹②と③を踏まえ個人のプランにつなげていく

 また、チーム全体が同じ方向を目指すための取り組みとして、店の目標をベースに個人の目標を考える方法もある。そのステップは上のとおり。まず、“いい店の定義のあぶり出しワーク”(前ページ参照)などで店の目標を決める。その目標に対するメリットと課題を上げ、スタッフごとの目標に落とし込むというものだ。

 「例えば、『もっとお客様に“ウェルカム感”を伝えられる店にする』という店の目標を立てたとしましょう。そのメリットとして、『お客様の満足度が上がってファンが増える』、課題として『笑顔が足りない』『出迎えの声が小さい』などが上がったら、笑顔を増やしたり、大きな声を出すために、スタッフが個人の目標を掲げる、という流れが理想的だ。

 こうした取り組みをしつつ、半年か1年に1回は各スタッフを評価する個人面談を設けることも重要。半年(1年)を振り返って自己評価をしてもらい、店長からも評価や今後の課題を示していく。「評価面談では、最初に『いつもありがとうございます』など、感謝の気持ちを伝えてから始めると、いい雰囲気で進められるでしょう」(山川氏)。店長がスタッフを評価する際のポイントは、目標の達成度のほか、「ミーティングで、お客様視点に立って店の課題を指摘した」「アンケートの“素敵だったスタッフ”に一番多く名前が書かれた」「ヒットメニューを考案した」など、“店が進みたい方向性に合った貢献をしているか”を基準にするとよい。

 これらの評価は昇給やボーナスというかたちで示すこともできるが、「表彰状とちょっとした賞品を用意して、全員の前で表彰するのもよいでしょう」と山川氏。アルバイトであれば、シフトへの協力度などを評価する「チームサポート賞」などを設けて表彰することで、意欲の向上につなげることができるはずだ。

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