2020/06/29 特集

店とスタッフを守るために、知っておきたい! パニッククレーマー対策(2ページ目)

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【STEP1】方針を決める――スタッフ任せにせず、店の方針と対策を立て、対応を明確にする

「スタッフを守る」という経営者のメッセージも大切

 パニッククレーマーに適切な対応するために、飲食店には何が必要なのだろうか。援川氏は「まず、経営者自身がクレーマーによる最悪の事態を予測し、店とスタッフを守るために方針と対策を明確にすること。クレーム対応を現場任せにしては絶対にいけません」と力説する。

 なぜなら、増加するクレーマーへの対応が、店の経営を左右しかねないからだ。例えば、スタッフがクレーム対応に時間を取られると、ほかの来店客への接客が行き届かず、顧客満足度を低下させてしまう。また、内容によってはスタッフが精神的苦痛を抱え込んでしまうケースもあり、疲弊して離職につながってしまうことも。さらに、的確な対応ができなければ、SNSに悪評が書き込まれ、拡散する危険性もある。「パニッククレーマーが少数のときは何とかできても、増加が予想される今後は、対応を明確にする必要があります。店とスタッフを守る経営者としての真価が問われていると言えるでしょう」と援川氏は力を込める。

経営者や幹部、店長を含め、店のクレーム対応の方針を決めよう

 まずは、店長や幹部などを交え、クレームに対する店(会社)の方針と、個別のクレームへの対応方法をまとめたマニュアルやガイドラインを作成しよう。ここには、どの場面でどう振る舞うかを具体的に示した“台本”の要素を盛り込むと、現場のスタッフも取り組みやすくなる。「これがクレームに対するリスクマネジメントになります。植物に例えると“根っこ”の部分」と援川氏は位置付ける。さらに「最終的には経営者が責任を持ち、スタッフを守る、というメッセージを発信しましょう。これが植物の幹や茎にあたり、“根”のリスクマネジメントと“幹”であるメッセージがうまく機能することで、スタッフの対応力が向上し、最終的には顧客満足という“花”を咲かせることができるのです」と援川氏は語る。

 クレームは、ほとんどが現場のできごと。店長だけでなくスタッフにも対応が求められる。「『上からの指示だから』というのでは、スタッフは動いてくれません。その必要性を自覚し、納得してこそ行動に移せるもの。的確な行動ができるよう、対応への納得感と店や会社への信頼感を高めることが大切」(援川氏)。スタッフを支えるためにも、方針と対策をしっかり立て、力強いメッセージを発したい。

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