恵まれた気候と土壌に加え、手をかけることで逸品に
温暖な気候と豊かな自然に恵まれた瀬戸内海最大の島、淡路島。同島の特産物の1つが玉ねぎだ。淡路島の玉ねぎを扱って70年の歴史を持つ竹原物産株式会社の代表取締役社長・竹原正記氏は、「気候と土壌が玉ねぎの栽培に適している」と語る。同社は、玉ねぎの卸しからスタートし、加工品の製造に事業を拡大。10年前からは自社栽培も手がけ、2013年7月に、オリジナルの玉ねぎを「極味玉ねぎ」としてブランド化した。「土作りや肥料にこだわって作り上げました。細胞がきめ細かで身が締まり、ずっしりとした重みがあり、旨みも凝縮されています」と竹原氏。同社営業部の藤川氏も「甘みと辛みのバランスがとれ、臭みや雑味がなく、香りも食感もいい。炒めると甘みが増し、鍋物や汁物に使うと、玉ねぎの旨みでコクが出ます」と話す。
同社は年間2500トン余りの玉ねぎを扱っており、そのうち約500トンが自社と契約農家が栽培する「極味玉ねぎ」だ。栽培は、9月末の苗床への種まきから始まり、10月下旬に本田に移植。追肥などを行い、土の中で栄養を蓄える玉ねぎの成長を助ける。そして、地上の葉が枯れると収穫期。4月上旬から6月中旬まで収穫が続く。収穫後、玉ねぎ小屋に吊るして乾燥させ、甘みを増加させる。その後、冷蔵室で保存。次の収穫期にかけて順次出荷していく。「極味玉ねぎ」は生食用としての出荷が中心で、ホテル、和食や洋食の高級レストランなどで珍重されている。「より多くの飲食店で、『極味玉ねぎ』を料理に活かしていただけたらうれしいですね」(竹原氏)。
その「極味玉ねぎ」をメニューに取り入れたのが、大阪市の「地鶏居酒屋ぼんじり」だ。「当店で使用している鶏肉は4種類の地鶏。オープン時から仕入れにはこだわっていましたが、今年の初夏頃、全国の食材を発掘している大先輩と出会ったことにより、さらに食材の種類や質に気を遣うようになりました。鶏肉以外の新メニューも増えましたし、鮮魚の刺身も人気です」と、店主の大山孝秀氏。そんな大山氏は、ぐるなびの担当営業をとおして知った「淡路島食材フェア」を、「新しい食材を使った新規メニューで店を活性化するチャンス」と捉えた。「よい食材に出合うとワクワクします。『極味玉ねぎ』は、まさにそういう食材。手にしただけで品質のよさが伝わり、スライスしたときのみずみずしさに感動すら覚えました」(大山氏)。スタッフとともに、その持ち味を最大限活かしつつ、インパクトのあるメニューを3種考案。一番人気は、玉ねぎのステーキで「お皿に食べ残しがまったくありません」と好評だ。「今後も、各地の魅力ある食材を積極的に取り入れていきたい」と大山氏は意欲を燃やす。
竹原物産
兵庫県南あわじ市賀集野田明神520-2(野田工場)
http://takeharabussan.co.jp/
現代表・竹原正記氏の祖父が70年前に創業。“淡路島の玉ねぎ屋さん”として「本物」「おいしい」「こだわり」をモットーに、淡路島産玉ねぎの栽培、卸し、加工品の製造、通信販売までを一貫して手がける。
地鶏居酒屋 ぼんじり
大阪府大阪市中央区谷町1-7-3 千代田ビル1号館B1
http://r.gnavi.co.jp/k487202/
天満橋のオフィス街に2006年8月オープン。4種類の地鶏を使った焼鳥、オリジナルの鍋などのほか、市場で買い付けた鮮魚の刺身などのおすすめメニューも豊富。舌の肥えたリピーターに支持されている。
「産地フェア」で全国の食の魅力を発信!
http://r.gnavi.co.jp/foodfair/
テーマにあわせた各地の食材フェアをぐるなびが紹介する「産地フェア」。全国の“厳選食材”の生産者と飲食店を結び、ユーザーに提供することで、お店のファン獲得を狙うこの企画。実施エリアや開催スケジュールなどの問い合わせは担当営業まで。