2020/01/14 特集

【第4回】定番+αでヒットメニュー よくあるけどフツーじゃない!

定番料理に+αして、名物として打ち出すケースが増加中。そこで、定番料理を磨き込んだオリジナルのヒットメニューを、6回に分けて紹介。第4回は、「鍋」「出汁巻き玉子」を紹介する。

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【こちらもチェック!】
【第1回】定番+αでヒットメニュー/「チーズフォンデュ」「前菜盛り合わせ」「アヒージョ」
【第2回】定番+αでヒットメニュー/「肉」「サラダ」「麻婆豆腐」
【第3回】定番+αでヒットメニュー/「麺」「点心」
【第5回】定番+αでヒットメニュー/「揚げ物」「煮込み」
【第6回】定番+αでヒットメニュー/「ご飯物」「デザート」

「鍋」-トレンドも取り入れ名物に!

冬といえば、やっぱり鍋!食材の新しい組み合わせや、「シビれ」「発酵食品」などの、トレンドも取り入れ名物に!

“もつの甘み×シビ辛”で季節を問わない人気の鍋に!

麻婆和牛もつ鍋 3,256円(2人前)

具材は和牛のもつとニラ、キャベツ、豆腐、ナスのほか、風味や食感にアクセントを加えるため、ニンニクの芽も使用。花椒がきいた麻婆スープがクセになる
シメは、坦々麺風に楽しめる「ラーメン」(写真)や「雑炊」(各440円)のほか、細麺で強いコシを持つ「五島うどん」(550円)も用意

 薬膳風の白もつ鍋やイカスミを使った黒もつ鍋など、6種類のもつ鍋が売りの「和牛もつ鍋・九州料理 椿 金山店」。なかでも「麻婆和牛もつ鍋」は、季節を問わず高い人気を誇るメニューだ。昨年、「夏でも食べたくなる独自のもつ鍋を作りたい」と、料理長の倉橋優人氏が開発。山椒、花椒などのスパイスがきいたシビレ系の麻婆スープに、もつの脂の甘みが溶け込み、程よく中和してくれる。「スープに使うスパイスなどは一般的な麻婆豆腐とほとんど同じですが、焦げ付くのを防ぐために片栗粉は使わず、スープを飲んだときのおいしさも追求しました」と倉橋氏。冬はもちろん、夏でも辛くてシビれるもつ鍋を求めるファンが増加し、集客アップにつながっている。

和牛もつ鍋・九州料理 椿 金山店
愛知県名古屋市中区金山1-14-9 長谷川ビルB1
https://r.gnavi.co.jp/3fmp5kwk0000/
JR金山駅至近のビル地下の飲食街「カナヤマギンザ」に2018年オープン。6種のもつ鍋や九州料理を看板に、ビジネス層やファミリーを集客する。

白子、イクラ、アンキモに、納豆やクリームチーズを加えて旨みUP!

発酵!痛風鍋 4,960円(2人前)

アンキモ、カキ、白子、イクラなど北海道の食材と発酵食品がマッチ。アンキモはスープに溶かして具材とからめるのがおすすめ
シメは「悪魔の〆雑炊セット」(写真)と「背徳の〆痛風ラーメン」(各539円)を用意。「雑炊の場合、いくら(429円)をトッピングするのがおすすめです」(櫻木氏)。また、「発酵!痛風鍋」などの画像をSNSにアップすると、雑炊セットが無料になるサービスも

 地下鉄栄駅至近の居酒屋「ネオ炉端道南農林水産部 栄店」が、2019年10月~2020年3月限定で打ち出した新作が「発酵!痛風鍋」だ。アンキモや白子を使った「痛風鍋」に、北海道産の大豆で作った納豆や、北海道産生乳100%のクリームチーズ、発酵バター、イカの塩辛といった発酵食品で旨みやコクをプラス。「スープにも味噌・甘酒・塩麹という3種類の発酵食品を使って、マイルドで万人受けする味にしました」と、専務執行役員の櫻木潔氏。シメの雑炊も好評で、熱烈なリピーターを生んでいる。

ネオ炉端 道南農林水産部 栄店
愛知県名古屋市中区錦3-14-20 ヤマタケビル1・3F
https://r.gnavi.co.jp/sgwyy29r0000/
“毎日が北海道物産展”がコンセプト。北海道の食材を売りに、「いくらこぼれ飯」などエンタメ要素のあるメニューも提供。

とろろ&まろやかチーズ。和洋の出合いが生んだ冬のイチオシ鍋!

チーズ味噌とろろ鍋 2,585円(2人前)

鶏肉やつくね、ニンジン、しめじ、ネギ、白菜、豆腐など、鍋の王道ともいえる具材がたっぷり。味噌ベースのスープにチーズととろろが溶け合う
客席で鍋に火をかけた9分後にチーズを投入し、さらに1分後にとろろをかけて完成。ベストな状態で食べてもらうため、全工程をスタッフが時間を計って行う

 「夢吉 新宿店」が2018年の秋から提供している人気メニューが「チーズ味噌とろろ鍋」。「健康的なイメージのあるとろろを使った新しい鍋を開発するなかで、当時『チーズタッカルビ』が若い人に人気になっていると知り、とろろ鍋にチーズを組み合わせたらおもしろいのではないかと考えました」と、店長の野町正幸氏。白味噌ベースのスープに鶏肉や野菜などの具材を入れ、客席でスタッフがチーズ(チェダーなど数種類を混ぜたミックス)と昆布出汁入りのとろろを投入して完成。白味噌スープとチーズ、とろろ、それぞれの味わいがしっかりと感じられ、老若男女問わず大好評だ。

夢吉 新宿店
東京都新宿区歌舞伎町1-14-7 ハヤシビル中2F
https://r.gnavi.co.jp/e385402/
新宿・歌舞伎町の飲食ビル中2階に2009年オープン。和食や中国料理など様々なメニューを提供し、幅広い層で賑わう。

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