2020/11/24 特集

今冬は積極的に提案したい!からだが温まるメニュー

今シーズンは新型コロナ対策として換気が必要なこともあり、来店客の体感温度の低下を避ける意味でも、体が温まる〝ホットメニュー〞は積極的におすすめしたい。心身共に温まってもらい、店を印象付けよう!

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健康志向の高い女性にヒット!体の奥からポカポカ温まる生姜料理

生姜屋 黒兵衛[東京・吉祥寺]

メニューだけではなく、ドリンクも「生姜」が充実

 東京・吉祥寺に2016年オープンの居酒屋「生姜屋 黒兵衛」は、健康と、働く女性を元気にするというコンセプトで、生姜を主役にした料理やドリンクを提供している。当初の狙い通り、主な客層は40~50代の女性だ。

黒豚と生姜の出汁しゃぶしゃぶ 一人前1,628円(写真は二人前)/豚肉とたっぷりの針生姜、ゴボウ、水菜などの野菜を、昆布と鰹節のだしで食べるしゃぶしゃぶ鍋。体の芯から温まる

 「夏は冷房で体が冷える女性が多く、冬はもちろん、“からだが温まるメニュー”のニーズは夏も高いですね。夏は来店客の8割が女性です」と話すのは、店長の橋本勝彦氏。メニューは定期的に見直して、より訴求効果の高いメニューにブラッシュアップ。“からだが温まるメニュー”の王道である鍋料理は今冬に向け、針生姜たっぷりの「黒豚と生姜の出汁しゃぶしゃぶ」を開発し、早くも人気となっている。

京都ポークロースステーキ 特製生姜ソース 2,068円/厚切り豚ロース肉に、2種類の特製生姜ソースをかけた名物ポークステーキ。注文後20分以上かけて専用の鉄板で焼き上げる
メニュー表の冒頭でポークステーキをアピール。「3大名物」の中でも、注文率が高い

 また、オープン時から提供しているポークステーキも特に人気が高いメニューの一つ。その時々で最良の銘柄豚を仕入れており、現在は京都ポークを使用。黒糖やカツオだしをベースにした生姜ソースと、リンゴをすりおろしたアップルジンジャーソースのWソースで食すのが特徴だ。「お通しで出している『生姜のポタージュ』も、オープン以来の名物です。これは、生姜とサツマイモ、ジャガイモにカツオだしを合わせた和風ビジソワーズ。非常に手間がかかるのですが、お代わりをされる方もいるほど好評です」と橋本氏。料理は全て手作りで、デザートも含めてほとんどの料理に生姜を使用している。「生姜は高知から取り寄せ、月に約150キロ使います。『食べているうちに体がポカポカしてきました』というお客様の声が多いですね。生姜は風味が強いので、使いすぎないようにバランスに気を付けています」(橋本氏)。各テーブルには生姜パウダーと塩を合わせた「生姜塩」が置かれ、さまざまな料理に使うことで味の変化を楽しめる。

生姜のポタージュ(お通し) 440円/スライスした生姜を3回ゆでこぼして雑味を除く。仕上げに生姜パウダーで風味をつける
丹波しめじと生姜の炊き込みごはん 1,320円/しめじと生姜をだしで炊き込む。炊き上げに約30分かかるので、最初に注文する常連客も多い
針生姜とネギは別添えで提供。たっぷり乗せてからかきまぜる

 ドリンクも手作りシロップを使う「生姜ビール」(660円)、「生姜ハイボール」(550円)などのほか、お酒を飲まない人も多いため「自家製ジンジャーエール」(440円)や「生姜番茶」(385円)といったソフトドリンクも豊富にラインナップ。「ここにしかない」料理やドリンクで、今後も他店と差別化して集客を図っていく考えだ。

生姜のかき揚げ 748円/生姜とサツマイモ、ゴボウを使った歯触りの良いかき揚げ。生姜塩、天つゆと共に提供
生姜屋 黒兵衛[東京・吉祥寺]
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-3-3 吉祥寺南口ビルB1
https://r.gnavi.co.jp/1vzmth5g0000/
吉祥寺駅南口から徒歩1分。全90席の店内にはカウンター席、テーブル席、ゆったりくつろげる掘りごたつの個室がある。少人数から宴会まで、利用シーンに応じた使い勝手の良さも人気。
店長 橋本 勝彦 氏
東京・丸の内での姉妹店勤務を経て、オープン時に店長に就任。メニュー開発にも携わる。「生姜を食べ続けて4年間、風邪はほとんどひきません」。

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