2020/12/11 特集

冬を彩るチョコレートデザート~個性が光ればファンが増える!~

冬になると需要が高まるチョコレート。個性豊かなチョコレートデザートをラインナップすれば、売上アップが狙えるとともに店のファン獲得にもつながるはず。人気のチョコレートデザートを提供する4店舗を紹介する。

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更新日:2022.10.19

目次
“SNS映え”するスイーツとドリンクのペアリングで話題に!
 「SWEETS BAR ASHIOTO」(兵庫・神戸)

パンケーキのチョコレートの味わいともっちり&サクサク感が人気の秘密!
 「accueil(アクイーユ)」(東京・恵比寿)

デザートとしてだけでなくお酒にも合うスイーツリゾット
 「Ostrica@stylo」(東京・青山一丁目)

フォンダンショコラ×イチゴのパフェで、インパクト大!
 「All day dining Hikari」(大阪・高石)

 冬になると需要が高まるチョコレート。個性豊かなチョコレートデザートをラインナップすれば、売上アップが狙えるとともに店のファン獲得にもつながるはず。そこで、人気のチョコレートデザートを提供する4店舗の事例を紹介。

 “SNS映え”を意識したスイーツとドリンクのペアリングが話題の兵庫・神戸にあるスイーツバー、チョコレートパンケーキを開発し、生地のもっちり感とクッキーのサクサク感で特徴を打ち出す東京・恵比寿のカフェレストラン、ワインにも合うスイーツリゾットを提供し男性にも好評な東京・青山一丁目にあるイタリアン、フォンダンショコラとたっぷりのイチゴを使ったパフェで人気を獲得する大阪・高石のカフェから、チョコレートデザートのこだわりや支持されるポイントなどを見ていく。

“SNS映え”するスイーツとドリンクのペアリングで話題に!

SWEETS BAR ASHIOTO[兵庫・神戸]
兵庫県神戸市中央区加納町356 3F
https://r.gnavi.co.jp/2awsvxfk0000/
兵庫・JR三ノ宮駅から徒歩5分、観光地で知られる北野坂に立地。約10メートルのカウンター、個室などがあり、席数は全50席。

動画に撮ってもらえるよう動きのあるメニューを開発

 神戸・三宮の繁華街にある「SWEETS BAR ASHIOTO」。2019年4月にオープンし、同じエリアにある「SWEETS BAR 足跡」の姉妹店にあたる。「遅い時間でもスイーツが食べられ、お酒が飲める人、飲めない人どちらも楽しめるバーがコンセプトです」と店長の小池宏幸氏は話す。「ASHIOTO」はオープン当初、ランチ営業も行っていたが、スイーツバーというコンセプトをより明確にするため、2019年8月から夜の営業のみに。誕生日などの記念日や二次会利用を多く獲得している。客層は女性が8割を占め、女性グループやカップルでの来店が中心。最近は、男性の来店も増えている。

ドーム・オ・ショコラ(手前)、1,200円 ベイリーズミルク(右上)1,000円/カットしたフルーツの上にアイスクリームをのせ、ドーム型に固めたチョコレートをかぶせている。チョコレートの風味と合うミルクベースのカクテル「ベイリーズミルク」とのペアリングを提案
  • 提供時に温かいチョコレートソースを客席でかける。ソースはフルーツによって甘さを変え、冬はピンクの色で華やかなルビーチョコレートを使うこともある
  • みるみるうちにチョコレートが溶け、中のアイスクリームとフルーツが現れる。この瞬間をスマホで撮影し、SNSにアップする人が多い

 一番人気は「ドーム・オ・ショコラ」(1200円)。ドーム型のチョコレートに、来店客の前で温かいチョコレートソースをかける演出をして提供する。「動画に撮ってもらえるような、動きのあるスイーツを店の目玉にしたいと考えて開発しました」と小池氏。狙いは当たり、撮影してInstagramにアップする人が続出。投稿された動画を見て来店する人も多く、1グループ1皿限定ながら、ほぼ全テーブルが注文するヒットメニューとなった。ドーム型のチョコレートはカカオ65%のものを使用。中には季節のフルーツとアイスクリームを入れており、チョコレートソースは使用するフルーツに合わせて甘さを微調整している。「冬はイチゴ、夏はマンゴーやパイナップルといったフルーツを使い、季節感を大切にしています。フルーツの上にのせるアイスクリームも冬はフランボワーズを使うなど、こちらも季節によって変えています」と小池氏は話す。

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様々なチョコレートのバリエーション(手前)、1,200円 キティ(右上)1,000円/さまざまな味わいのチョコレートが楽しめる一皿。ムースの下にはタルト生地を敷き、ムースが割れないよう工夫をしている。ペアリングするのは赤ワインとジンジャーエールのカクテル「キティ」

 そのほか、「様々なチョコレートのバリエーション」(1200円)は、チョコレートムース、チョコレート細工、チョコレートを砕いて混ぜたバニラアイスクリームを一皿に盛り合わせたもの。ココアパウダーを使ったほろ苦いソースを添えており、チョコレートを存分に楽しめるメニュー。チョコレート好きな人に好評だ。

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メニューブックには、スイーツにおすすめのペアリングのドリンクを記載。普段はあまりお酒を飲まない人も注文しやすいよう、カクテルの内容も明記している

店頭の看板でも「お酒×スイーツ」のマリアージュをアピール。スイーツの写真やペアリングのドリンクなどを掲載し、入店を促している

 また、これらのスイーツに合わせたドリンクのペアリングを提案し、好評を得ている。「普段あまりお酒を飲まない方にもわかりやすいように、メジャーなカクテルをペアリング。約半数の方が注文されています」と小池氏。「ドーム・オ・ショコラ」にはカカオの風味と合うバニラフレーバーのリキュールを使った「ベイリーズミルク」(1000円)を、「様々なチョコレートのバリエーション」には赤ワインとジンジャーエールのカクテル「キティ」(900円)を提案。「『様々なチョコレートのバリエーション』には、もともと赤ワインをペアリングしていましたが、苦手な人もいるため変更。ジンジャーエールの炭酸の泡でチョコレートの甘さを流すイメージです」(小池氏)。

 12月からは、飲まない人にもより楽しんでもらえるよう、ノンアルコールドリンクのペアリングも提案。また、姉妹店の「足跡」はスイーツをパフェのみに絞り、2店舗の差別化を進め、一層の集客アップを図る考えだ。

店長 小池 宏幸 氏
製菓学校を卒業後、イタリア料理店やフランス料理店に勤務しながらソムリエの資格を取得。スイーツメニューの開発も担う。

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パンケーキのチョコレートの味わいともっちり&サクサク感が人気の秘密!

accueil[東京・恵比寿]
東京都渋谷区恵比寿西2-10-10 エレガンテヴィータ1F
https://r.gnavi.co.jp/g384308/
恵比寿駅より徒歩5分。店の外側に緑を配し、ナチュラルな雰囲気を演出。1階はカフェレストラン、2~5階は結婚式二次会などのパーティーや貸切にも対応する。

より良い食感と製造方法を求めパンケーキ生地を改良

 2011年に東京・恵比寿にオープン。オムライスやパスタなどの食事とパンケーキを主軸に据えたカフェレストランだ。「パティシエが作るパンケーキ」として打ち出し、20~30代の女性から多くの支持を得ている。

ショコラクッキーパンケーキ(ハーフサイズ)1,078円/パンケーキの上にバナナとパイ生地を置くことでバニラアイスクリームが溶けないように工夫。その上にホワイトチョコレートのソースをかけ、フランボワーズのブリゼ、ココアクッキーを周りに散らしている
米粉やココアパウダーを配合し、もっちりした食感が特徴。ココアクッキーのサクサク感との対比が楽しい

 人気のパンケーキは、限定メニューを含め常時10~11種を用意。生地には米粉を使用し、直径15㎝、厚さ2~2.5㎝に焼き上げる。サイズはレギュラー(2枚)とハーフ(1枚)があるが、「1枚でもボリュームがあるので、お客様にはハーフサイズをおすすめしています」と統括マネージャーの桑原元氏は話す。中でもチョコレート好きに好評なのが、「ショコラクッキーパンケーキ」(ハーフ1078円、レギュラー1353円)。ココアパウダーを混ぜた生地にバナナとバニラアイスクリームをのせ、上からホワイトチョコレートソースをかけている。当初は生地にクッキーを練り込んでいたが、「作るのが難しい上に、仕上がりが重く、残す人も多かった」(桑原氏)ため、2年前に製造方法を変更。「生地にクッキーは入れず、トッピングとしてココアクッキーを周りに散らすことで、生地のもっちり感とクッキーのサクサク感がより楽しめるようになりました」と桑原氏。

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抹茶ホワイトチョコレート 495円/生地にメレンゲを使い、しっとり軽い口当たりに。クリームにもホワイトチョコレートを加え、チョコレートの風味を際立たせている
メニュー表はコロナ対策のため使い捨てできる紙のシートで用意し、1名ずつ手渡ししている

 そのほか、チョコレートを使ったケーキで人気なのが「抹茶ホワイトチョコレート」(495円)。生地にはメレンゲとホワイトチョコレート、抹茶を合わせており、しっとりしながらも軽い口当たり。ホワイトチョコレートと抹茶のバランスが好評で、店内だけでなく、テイクアウトでも販売している。

 今後は、「テイクアウト用のパンケーキも開発したい」と桑原氏。新たな店舗の展開を見据え、メニューをさらにブラッシュアップしていく方針だ。

統括マネージャー 桑原 元 氏
2016年に入社。同店の店長を経て現職に。現在は、「accueil」ブランド全体のマネジメントやメニュー開発に携わる。

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デザートとしてだけでなくお酒にも合うスイーツリゾット

Ostrica@stylo[東京・青山一丁目]
東京都港区南青山1-2-6 ラティス青山スクエア1F
地下鉄青山一丁目駅から徒歩1分。カウンターとテーブル席のほか、4名までの個室がある。天井には給気ダクトとして使われているオブジェが飾られており、遊び心のある内装も人気。

酸味をきかせたビターな味わいで男性ファンを獲得

 2017年4月、東京・青山にハマグリを看板料理としてオープンした「焼きはまグリル@stylo」。その後、2020年3月にイタリアンとカキ料理の店「Ostrica@stylo」にリニューアルした。「ハマグリを提供する系列の和食店が近隣にあることから、オイスターバーの要素を取り入れたイタリアンに変更しました」と話すのは料理長の松永創氏。現在はハマグリをお通しとして提供しつつ、全国各地から取り寄せた生ガキが好評。ランチは20~30代の女性、ディナーは30~50代のビジネス層が多く来店する。

チョコレートとオレンジのスイーツリゾット 900円/ビターチョコレートの濃厚さとオレ ンジのさわやかな酸味が好相性。ガナッシュを上に乗せて、食べるときにトロリと溶ける状態にしている
デザート感を強めるため、米は通常のリゾットよりもやわらかめに仕上げている。ワインのつまみとしても人気が高い

 デザートも人気で、名物は「チョコレートとオレンジのスイーツリゾット」(900円)。72%のビターチョコレートとイタリア米、オレンジピールなどを使ったオリジナルスイーツだ。温かいデザートを提供できるのがレストランの醍醐味であることから、来店客の印象に残るメニューにしたいと考案。「イタリアには米を使ったデザートがあるので、チョコレートでアレンジしました。最初は驚かれますが、興味を引かれて注文する方が多いですね」と松永氏。チョコレートだけでは単調な味わいになるため、「相性の良いオレンジを合わせました。米を炊くときにもオレンジジュースを加えています」(松永氏)。酸味が感じられるビターな味わいのため、ワインにも合い、男性にも好評。ここでしか食べられないとリピートする人もいるという。

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米は水とオレンジジュースで炊き、8割程度火が通ったら、チョコレートを加える。ビターなチョコレートを使うことでカカオの香りが引き立つ
  • 日本米よりも粒が大きい、リゾットやパエリアなどに適したイタリア産の米。粘りがなくサラッとした口当たりなので、デザートの素材としてもよく使われる
  • 店の二大デザートはスイーツリゾットと、千葉産のブランド卵で作ったスペインの伝統菓子「クレマ カタラーナ」(600円)

 このほか、生ガキなどの魚介を3つの皿に盛った「シンデレラ盛り」(3500円)も人気で、「今後は記念日向けに『デザート版シンデレラ盛り』を提供したい」(松永氏)と考えている。

料理長 松永 創 氏
系列の洋食店を経た後、2017年夏に同店へ異動。毎月、ディナーメニューの見直しを行い、季節メニューも考案している。

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フォンダンショコラ×イチゴのパフェで、インパクト大!

All day dining Hikari[大阪・高石]
大阪府高石市綾園1-9-1 アプラたかいし1F
2015年大阪・羽衣駅前にオープンし、2018年に現在の場所に移転。テーブル席やソファ席を配し、ゆったりくつろぎながら、イタリア料理やパフェなどが楽しめる。

流れ出るチョコレートが撮影&SNS投稿を促進!

 大阪府の南に位置する高石市。その中心地である高石駅前の複合商業施設内に、2018年7月オープン。ホテル出身のパティシエであるオーナーの河野晃廣氏が「ホテルの味をカフェで気軽に味わってほしい」と考え、本格スイーツとイタリアンを提供する。中でもフルーツをたっぷり盛ったパフェが人気で、ほとんどの来店客が提供時に写真や動画を撮り、Instagramなどにアップ。情報が拡散され、集客につながっている。「大阪府内だけでなく、SNSで店を知って観光で関西に来た方などが訪れたりと、全国各地からいらっしゃいます」と河野氏は話す。

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苺のフォンダンショコラパフェ 1,760円/イチゴは約半パックを使用し、全体の高さは20cm超。切り込みを入れて提供することで、より写真を撮りたくなるビジュアルに。下にも自家製のチョコレートクリームを入れ、最後までチョコレート感を味わえる
高さを出してもフォンダンショコラが安定するように、イチゴは隙間なく詰めている。フォンダンショコラは近隣にある自社工場で製造している

 パフェの中でも冬~春はイチゴ、夏はモモを使ったパフェが2大看板。イチゴを高く盛った「苺の山登りシリーズ」(2279円~)が大人気だが、2019年からは「苺のフォンダンショコラパフェ」(1760円)もラインナップ。「イチゴとチョコレートは相性がいいことから考案しました。割ると中からチョコソースが出てくる温かいフォンダンショコラとイチゴを組み合わせ、インパクトを強めています」(河野氏)。

イチゴのパフェは、さまざまなバリエーションをラインナップ。イチゴは徳島県産を中心に、オーナーが目利きしたものだけを使用している
店舗の外に、売りのパフェの写真を載せた垂れ幕を設置。SNSやメディアで多数紹介されていることもアピールしている

 提供時は、フォンダンショコラに切り込みを入れ、中からトロリとチョコが流れ出た状態で客席へ。SNS映えする見た目とともに、ケーキとパフェを同時に味わえると好評だ。2020年の冬は、コクのあるフランス産のプレミアムチョコレートを使用して品質を高めており、さらなるファン獲得を狙う。

 2021年2月には大阪・北新地にフルーツサンドとパフェを売りにした新店を開業予定。一層の発展を目指す。

オーナー 河野 晃廣 氏
ホテルのパティシエとして活躍した後、2015年に独立。店で使うフルーツは産地を定期的に訪問し、目利きしたものを提供している。

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