2021/09/16 特集

オリジナルシロップで、アルコール&ノンアルコールドリンクを作ろう!

アルコール、ノンアル問わず使えるオリジナルシロップがあれば、ドリンクでさまざまなアレンジが可能だ。ドリンク開発を行う「香飲家」の片倉康博氏と田中美奈子氏にシロップとドリンクのレシピを教えてもらった。

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更新日:2022.8.4

目次
オリジナルシロップを作ろう!シロップの基本的な作り方
さまざまなシロップのレシピ(分量)
オリジナルシロップを使ったアルコール&ノンアルコールドリンクのレシピ集
あまおう(イチゴ)のシロップを使ったドリンク
ラ・フランスのシロップを使ったドリンク
紅玉(リンゴ)のシロップを使ったドリンク
柚子のシロップを使ったドリンク

 飲食店の魅力の1つでもあるドリンク。昨今、アルコールを飲まない人も増えている中で、コロナ禍によってアルコールが好まれない状況も生まれている。であれば、アルコールにもノンアルコールにもアレンジしやすいオリジナルのシロップがあれば、さまざまなドリンクにも対応でき、オリジナリティーも出せるのではないだろうか。飲食店のドリンク開発やプロデュースを行っているユニット「香飲家(こういんか)」の片倉康博氏と田中美奈子氏に、オリジナルシロップと、それを使ったアルコール、ノンアルコールドリンクを作っていただいた。ぜひ、ドリンク開発の参考に!

香飲家 代表 片倉 康博 氏
バーやカフェなどの勤務を経て、独立。飲食店のプロデュースや店舗立ち上げ、コンサルティング、スタッフ教育、商品開発などを手掛けるほか、ホテルやレストランの顧問バリスタ、調理師・製菓専門学校のドリンクの特別講師としても活動。2020年よりドリンクのプロ3名のユニット「香飲家」の代表を務める。
香飲家 田中 美奈子 氏
アパレル業界から転身しドリンクの世界に。「DEAN&DELUCA」のカフェマネージャーとしてドリンクのメニュー開発を行う。その後、カフェレストランのオーナーシェフとバリスタを経て、現在はカフェの商品開発やコンサルティング、フードコーディネートなどを手掛け、2020年より「香飲家」として片倉氏とともに活動。

オリジナルシロップを作ろう!

 まずは、ピューレを使ったシロップの基本的な作り方を教えていただいた。今回は、業務用のフルーツピューレを使用。片倉氏は、「生のフルーツを使ってももちろんよいのですが、皮をむくなどの手間や時間、果物を保管する場所、シロップを作るためにかかる人件費を含めてコストを考えなくてはなりません。であれば、手軽に使え、コストを抑られる業務用のピューレを使うのがおすすめです」と話す。

 作り方の下には「あまおう(イチゴ)のシロップ」「ラ・フランスのシロップ」「紅玉(リンゴ)のシロップ」「柚子のシロップ」のレシピ(分量)も紹介。これらを使ったドリンクも紹介するので、参考にしてぜひ作ってみてほしい。

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シロップの基本的な作り方

材料
※分量は下記の各シロップのレシピを参照
・フルーツピューレ
・グラニュー糖
・レモン果汁(100%)
作り方
(1)鍋にフルーツピューレ、グラニュー糖、変色を抑えるためにレモン果汁の半量を入れ、中火にかけ60℃まで熱してグラニュー糖を溶かす。
(2)ボールに氷水を入れ、1をのせて急速に冷やす。
(3)シロップが冷えたら、酸味を補うためにレモン果汁の半量を入れる。
今回、使用したのは国産のフルーツを使ったピューレ。「味は良いのにサイズの問題などで流通できないフルーツもあるため、そういったものを使ったピューレを使用すれば、生産者をサポートすることにもつながります」(片倉氏)

さまざまなシロップのレシピ(分量)

(右下から時計回りに)あまおう(イチゴ)のシロップ、ラ・フランスのシロップ、紅玉(リンゴ)のシロップ、柚子のシロップ

あまおう(イチゴ)のシロップ
・あまおうのピューレ 250g
・グラニュー糖 125g
・レモン果汁(100%果汁) 7ml

ラ・フランスのシロップ
・ラ・フランスのピューレ 250g
・グラニュー糖 100g
・レモン果汁(100%果汁) 7ml

紅玉(リンゴ)のシロップ
・紅玉のピューレ 250g
・グラニュー糖 100g
・レモン果汁(100%果汁) 7ml

柚子のシロップ
・柚子(果肉入り)のピューレ 250g
・グラニュー糖 125g
・レモン果汁(100%果汁) 3.5ml
※柚子のシロップは加熱しても変色しずらいため、レモン果汁は作り方の(1)では入れず、(3)で全量を入れる

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オリジナルシロップを使ったアルコール&ノンアルコールドリンクのレシピ集

 ここからは、上記で紹介した「あまおう(イチゴ)のシロップ」「ラ・フランスのシロップ」「紅玉(リンゴ)のシロップ」「柚子のシロップ」を使ったアルコールドリンクとノンアルコールドリンクを紹介。さまざまにアレンジできるので、ぜひ試してほしい。

あまおう(イチゴ)のシロップを使ったドリンク

あまおうの白ワイン&ストロベリーローズヒップハイビスカスティー

あまおうの白ワイン(アルコール/左)、ストロベリーローズヒップハイビスカスティー(ノンアルコール/右)

【Alcohol】あまおうの白ワイン

材料
・あまおうのシロップ 30g
・白ワイン 100ml
・イチゴ 1個

作り方
(1)グラスに白ワイン、あまおうのシロップを入れて混ぜる。
(2)グラスの縁にイチゴを飾る。

POINT
あまおうのシロップに使う白ワインは、食事に合わせるならソーヴィニョンブランなどの爽やかなもの、甘く楽しみたい場合はシャルドネを合わせるとよい。スパークリングワインや軽めの赤ワインでもアレンジが可能。どんなシーンで楽しんでもらいたいかでワインを選ぶとよい。

【Non-Alcohol】ストロベリーローズヒップハイビスカスティー

材料
・あまおうのシロップ 60g
・ローズヒップ&ハイビスカスティー 6g
・イチゴ 5個
・氷 適量

作り方
(1)沸騰したお湯でローズヒップ&ハイビスカスティーを濃いめに入れる。
(2)グラスにあまおうのシロップ、氷、1を混ぜる。
(3)カットしたイチゴを盛る。

POINT
イチゴの赤とそろえ、華やかな香りと赤の色がきれいなローズヒップ&ハイビスカスティーと合わせたドリンク。ハーブティーは苦みが出ないので、茶葉は入れたまま置いておいてもよい。甘みが少ないので、デザートとも合わせやすい。

ラ・フランスのシロップを使ったドリンク

ラ・フランスのハイボール&ラ・フランス白桃烏龍茶

ラ・フランスのハイボール(アルコール/左)、ラ・フランス白桃烏龍茶(ノンアルコール/右)

【Alcohol】ラ・フランスのハイボール

材料
・ラ・フランスのシロップ 60g
・バーボン 30ml
・強炭酸 150ml
・氷 適量

作り方
(1)グラスに全ての材料を入れ、混ぜ合わせる。

POINT
ラ・フランスのシロップでフルーティーなハイボールに。ウイスキーはバーボンがおすすめ。バーボンは樽を焦がして作られており、カラメルのような苦みとハチミツのような甘みが感じられるため、ラ・フランスの甘みと合う。

【Non-Alcohol】ラ・フランス白桃烏龍茶

材料
・ラ・フランスのシロップ 60g
・白桃烏龍茶 4g
・お湯 130ml
・氷 適量

作り方
(1)沸騰したお湯で白桃烏龍茶を濃いめに入れる。
(2)グラスにラ・フランスのシロップ、氷、(1)を注ぎ、かき混ぜる。

POINT
白桃烏龍茶は、白桃の香りがしながらも緑茶の茶葉なのでさっぱりした味わい。白桃の香りとラ・フランスの相性がよく、色合いもきれい。緑茶ベースで甘さ控えめのドリンクなので、料理の味を邪魔せずに楽しめる。

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紅玉(リンゴ)のシロップを使ったドリンク

アップルミントサワー&ホットアップルサイダー

ホットアップルサイダー(ノンアルコール/左)、アップルミントサワー(アルコール/右)

【Alcohol】アップルミントサワー

材料
紅玉のシロップ 60g
焼酎 60ml
フレッシュミント 3g
強炭酸 150ml
氷 適量

作り方
(1)グラスに紅玉のシロップ、氷、焼酎、炭酸の順に入れる。
(2)手でミントの葉を叩いて繊維をつぶし、1にのせる。

POINT
リンゴの味わいをしっかりと楽しめつつ、すっきりと飲めるサワーに。ミントは叩いて香りを出してから入れると風味豊かになる。ミントをつぶしたり混ぜたりして飲むと、味わいの変化が楽しめる。

【Non-Alcohol】ホットアップルサイダー

材料
紅玉のシロップ 60g
お湯 130ml
シナモン(ホール) 5g
クローブ(ホール) 1g

作り方
(1)鍋に水、紅玉のシロップ、シナモン、砕いたクローブを入れて煮る。
(2)冷めるまで置き、スパイスの香りを移す。
(3)(2)を温め、クローブは取り除き、シナモンはカップに浮かべる。

POINT
欧米のホリデーシーズンに飲まれることの多い「ホットアップルサイダー」。リンゴのシロップがあれば、より手軽にできる。スパイスがたくさん入っていたほうが湯に香りが移りやすいので、(1)は10杯分などまとめて作り置きするのがおすすめ。

柚子のシロップを使ったドリンク

柚子モスコミュール&スパイスジンジャー

柚子モスコミュール(アルコール/左)、スパイスジンジャー(ノンアルコール/右)

【Alcohol】柚子モスコミュール

材料
・柚子のシロップ 50g
・ショウガ汁 5g
・ウォッカ 30ml
・ショウガスライス 5g
・強炭酸 150ml
・氷 適量

作り方
(1)グラスに氷、ウォッカ、柚子のシロップ、ショウガ汁を入れ、強炭酸を注ぐ。
(2)(1)にショウガスライスを飾る。

POINT
ジンジャーエールとウォッカで作るモスコミュールを柚子のシロップでアレンジ。生のショウガをおろしてショウガ汁を加えることで、しっかりとした味わいに。ウォッカを華やかな香りが特徴のジンに変えても相性◎。

【Non-Alcohol】スパイスジンジャー

材料
・柚子のシロップ 50g
・ショウガ汁 5g
・強炭酸 150ml
・ショウガスライス 5g
・氷 適量

作り方
(1)グラスに柚子のシロップとショウガ汁を合わせる。
(2)グラスに1のシロップ、氷、ショウガスライスをバランス良く入れて、炭酸を静かに注ぐ。

POINT
(1)の柚子のシロップとショウガ汁は、事前に合わせたものを作っておいてもOK。ショウガのスライスを氷で押さえながらグラスの内側に貼るように入れ、そっと炭酸を注ぐと見た目もきれいに仕上がる。

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