2021/10/26 特集

【事例】カフェメニューでプラスの売上づくり!SNSでの拡散で認知度もアップ

食後に楽しめるスイーツやカフェメニューがあれば、売上アップにもつながる可能性が高い。そこで、カフェメニューを充実させて売上アップやSNSで情報が拡散されるなど、効果を出している事例を紹介する。

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更新日:2022.4.12

目次
事例1 セットにできる名物のふわふわスフレで、客単価アップ!
グランピング肉バル FUN SPACE DINER なんば(大阪・なんば)

事例2 “生絞り”モンブラン×台湾カステラで若い女性を獲得
スパイラル 渋谷パルコ店(東京・渋谷)

 コロナ禍以降、食事メインで店を利用する人が多くなり、カフェタイムを含む昼間の営業やカフェ営業を検討する人も多いかもしれない。カフェ業態で1~2人で営業することを前提にすれば、「目標月商は100万円」といわれており、売上アップを狙うにはスイーツやカフェメニューの充実が不可欠。食事を提供する店であれば、スイーツとセットにできるメニューを提案すれば、売上アップにつながる可能性が高い。

 そこで、スイーツやカフェメニューを充実させて成功している2店の事例を紹介。大阪・なんばにある肉バルでは、ふわふわのスフレをセットで提供し、客単価アップに成功。東京・渋谷のレストランでは、台湾カステラの上にモンブランクリームを絞る「カステラモンブラン」などカフェメニューをラインナップ。SNSにアップする利用客も多く、情報が拡散され集客につながっている。カフェメニューの充実や売上アップの参考にしていただきたい。

事例1 セットにできる名物のふわふわスフレで、客単価アップ!

グランピング肉バル FUN SPACE DINER なんば(大阪・なんば)

SNSやメディアでも話題になり、知名度向上にもつながる

 住宅・店舗のリノベーションを手掛ける株式会社美想空間が経営する「グランピング肉バル FUN SPACE DINER なんば」。大阪・難波の南に位置する築70年の集合住宅を自社で改築し、2017年11月にオープン。肉バルとして20~30代前半の女性やカップルを中心に集客している。

熱々のスフレに生クリームをのせた「チーズスフレ」(800円)。デンマーク産のクリームチーズを使用し、チーズの風味がしっかりと感じられる味わいと軽い食感が特徴

 オープン当初より提供している「スフレ」(800円~)は、以前営業していた系列のカフェで人気だったメニューを受け継いだもの。一番人気の「チーズスフレ」(800円)のほか、「チョコレートスフレ」(850円)や「キャラメルスフレ」(850円)など全5種類をラインナップ。チーズスフレは+500円、そのほかのスフレは+600円でランチに追加注文できるスフレセットも用意し、ランチタイムの単価アップにつなげている。「ふわふわな食感で、肉料理の後でも軽く食べられることから食後のデザートでオーダーするお客様が多く、約4割の方が注文されています」と料理長兼店長の前田博輝氏は話す。またディナータイム(現在は予約制で営業)では、スフレを目当てに2軒目使いで来店する人もおり、夜カフェ需要も獲得している。

スフレを3段重ねた「びっぐなスフレ」(1,800円)はSNS映えを意識し、ソース8種とアイスクリーム3種をセットにして提供。レギュラーサイズのスフレは全6種用意

 スフレはオーダーが入るごとにメレンゲを立て、きれいに膨らませるために生地やココットの温度にも気を配る。「スフレは調理に手間がかかるため競合が少ないアイテム。流行の波がなく、安定した人気を得られるところも利点です」と前田氏。さらに2018年7月には、スフレを3段重ねた「びっぐなスフレ」(1,800円)の提供も始め、SNSで話題になったり、メディアに取り上げられることもあり、店の知名度アップにつながっている。「SNS映えを狙ってウエディングケーキをイメージして開発しました。特に若い女性に人気で、通常のスフレ3個分のボリュームですが、1人で注文する人もいるほどです」と前田氏は話す。

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  • ランチメニューの横にスフレセットを記載し、追加オーダーを促進。単品注文より300円程度お得になるよう値段設定をしている
  • ランチメニューはドリンクバー付き。アイスコーヒーやオレンジジュースなどをそろえ、スフレを追加注文して一緒に楽しむ人も多い
自家製レモンシロップを使った「レモンスカッシュ」(540円)と、かわいらしいラテアートが好評の「カフェラテ」(440円)

 また、ソフトドリンクで人気なのが自家製の「レモンスカッシュ」(540円)と「カフェラテ」(440円)。レモンスカッシュはレモンのシロップ漬けを炭酸水で割り、売りの肉料理にも合うよう甘さ控えめに。カフェラテはスフレと一緒に注文される率が高く、ホットはラテアートを施して提供。絵柄のリクエストにも応じ、好評を得ている。

 今後は「スフレに代わる名物スイーツを生み出したい」と前田氏。デザートのバリエーションを増やすべく、メニュー開発に取り組んでいる。

グランピング肉バル FUN SPACE DINER なんば(大阪・難波)
大阪府大阪市浪速区日本橋西1-3-26
https://r.gnavi.co.jp/du14ygbs0000/
南海電鉄なんば駅から徒歩4分の路地に位置するバル。1階40席、2階140席という広い空間を生かし、ウエディングや撮影・イベント用のレンタルスタジオ事業も行っている。
料理長 兼 店長 前田 博輝 氏
フレンチのシェフとして東京やフランスで修業後、「グランピング肉バル FUN SPACE DINER なんば」の立ち上げに参画。料理長としてメニュー開発を行うほか、ウエディングプランナーとしても活躍する。

事例2  “生絞り”モンブラン×台湾カステラで若い女性を獲得

スパイラル 渋谷パルコ店(東京・渋谷)

注文ごとにマロンクリームを絞る動画映えの演出が人気

 東京・渋谷の複合商業施設「渋谷PARCO」内に、2021年3月にオープンした「スパイラル 渋谷パルコ店」は、渋谷・円山町に本店を構えるオイスターバー。全国から取り寄せる生ガキを1ピース330円で提供するとともに、「牡蠣とミートソースのスフレオムレツドリア」(1,350円)やエスプーマのチーズをかけた「Cheese, Cheese, Cheese, パスタ」(1,350円)などの洋食を売りに、20〜30代の女性を中心に支持されている。

注文を受けてからマロンクリームを絞る「カステラモンブラン」(900円)。直径7㎝の自家製台湾カステラに生クリームとバニラアイスを重ねてマロンクリームで包み、マロングラッセと紅茶のクランブルをトッピング

 オープンから間もなく始めた「カステラモンブラン」(900円)は、柔らかな台湾カステラの上に専用の絞り機でマロンクリームを絞るデザート。「若いお客様にアピールできるよう、見映えも意識して開発しました」と店長の尾山裕樹氏は語る。フランス産マロンペーストを使用したマロンクリームは注文が入るごとに1つずつ絞り、ふわっとした食感が特徴だ。「フランス産マロンペーストはマロンの風味がしっかり味わえます。クリーム状にしたバターを加え、なめらかさを出しています」と、シェフの国仲達也氏は話す。

クリーム状にしたバターを練り込んだ濃厚なマロンクリームとふわしゅわな口どけの台湾カステラのバランスが良く、若い女性を中心に人気
  • ランチでは「ミニデザートセット」(平日1,200円、週末1,500円)を提供しており、+500円でカステラモンブランに変更できる
  • 店舗前のデジタルサイネージでも写真付きで「カステラモンブラン」やお得なランチセットをアピールし、集客につなげている

 絞り機は当初キッチン内に設置していたが、来店客に見てもらうことで認知を高めたいと客席から見えるカウンターに配置。狙い通り、調理風景を見て注文する人や動画で撮影する人が増え、最近はSNSを見てこれを目当てに来店する人もいるという。

 開始当初はインパクトを重視し、カステラを2つ重ねる「特大! カステラモンブラン」(1,650円)のみを提供していたが、注文客が食べ切れない様子を見て、ハーフサイズである現在の「カステラモンブラン」を設定することに。ランチでは「ミニデザートセット」(平日1,200円、週末1,500円)を提供しており、+500円でデザートを「カステラモンブラン」に変更することも可能で、多い時で1日合計で15〜20食ほど注文が入るという。「いずれはお客様の目の前で絞るところを見せられるようにしたいです」(尾山氏)。

酒類提供ができない期間にドリンクを拡充。カフェラテ(500円)やキャラメルラテ(500円)などカフェドリンクが特に好評だ

 そのほか、クレームブリュレのような「ロイヤルカスタードカタラーナ」(550円)や今年9月から提供を開始した「安納芋のバスク風チーズケーキ〜バニラアイス添え〜」(750円)も人気だ。また、酒類が提供できない時期にコーヒーメニューを拡充したところ好評で、10月からはカフェ利用やディナーでのデザート利用を促すため、各デザートに+200円でソフトドリンクが付けられるように設定。「カフェ利用の需要があると分かったので、今後はカフェタイムを設けたい」(尾山氏)と、一層の集客アップを図る考えだ。

スパイラル 渋谷パルコ店(東京・渋谷)
東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO7F
https://r.gnavi.co.jp/d5ec5h050000/
国産の生ガキを常時6〜8種そろえ、ステーキやパスタなどの洋食も提供する。平日は20〜30代の女性、週末は子ども連れのファミリーの利用も多い。
マネージャー 尾山 裕樹 氏
居酒屋、レストランバーなど多様な業態を経験し、2018年より系列の「スパイラル」に勤務。渋谷パルコ店ではオープン当初から店舗を統括し、接客やメニュー開発の指揮を執る。

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