2012/09/25 特集

最初の料理で印象アップ!とりあえずの逸品

お客を待たせずにさっと出せ、なおかつそれが店のオリジナルの"逸品"であれば、印象アップ間違いなし!今回は、そんなすぐに提供できるオリジナルメニューや特徴的なお通しを提供しているお店をご紹介。

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お客を待たせずにさっと出せ、なおかつそれが店のオリジナルの"逸品"であれば、印象アップ間違いなし!今回は、そんなすぐに提供できるオリジナルメニューや特徴的なお通しを提供しているお店をご紹介。

洋風の素材を和風にアレンジ。インパクトのある前菜で話題性を獲得

【東京・麻布十番】麻布十番個室 しゃぶしゃぶ 薬膳辛鍋 麻布十番 みろく

“まずはこちらを”と店の一押しメニューをおすすめ!

和風と洋風のコラボを追求。珍しい高級食材を気軽に提供

豚しゃぶしゃぶと炭火焼きがメインの和食店「麻布十番 みろく」。しかも豚には味の濃いスペイン産イベリコ豚を使用し、客のほぼ9割が「イベリコ豚のしゃぶしゃぶ鍋」を目当てに来店するが、鍋の前に2~3品のアラカルトを前菜として楽しむ客がほとんど。そのため、鍋の準備ができるまでに待たせずに提供できる"とりあえずの逸品"には自然に力が入っている。そんななかで、1年半前、新しいメニューの開発に着手して生まれたのが、「フォアグラの西京味噌漬け」や「クレソンのお浸し」など、洋風の食材や調理法を和風にアレンジしたオリジナルメニューだ。「それまで当店では、洋食の食材は、ほとんど使ってきませんでした。系列店にスペイン料理店がありますので、同店の力も借りて、和のテイストを崩さず、洋風食材を楽しんでもらうメニューに取り組んでみたのです」と語るのは、店長の安藤光太郎氏だ。

「フォアグラの西京味噌漬け」は、中心をレアに保つために80℃のお湯で20~30分ほどゆでたフォアグラを、西京味噌に3日間漬け込んで作る。和食ではポピュラーな西京味噌漬けだが、洋風の食材を西京味噌に漬け込むのは、なんとも珍しい。これをスライスし、漬け込んだ味噌をソース仕立てに上に飾って提供。味は非常に濃厚で、その香りと濃厚さに驚く人もいるそう。つけ合わせはローストしたリンゴで、濃厚なフォアグラを引き立てるさっぱりした食味だ。味にも盛り付けにも和・洋のエスプリを盛り込んだ粋な一品となっている。さらにフォアグラ自体、食する機会が少ない高級食材であるだけに、客の注目度も高く、西京味噌という日本人になじみ深い調味料を使うことで、和食店の一品として印象深いメニューになった。

一方、 「クレソンのお浸し」は、ステーキのつけ合わせとしておなじみの洋風の食材クレソンを、同店の味の決め手となるカツオと昆布でとったしゃぶしゃぶのつけ出汁でお浸しに。フランス原産のチーズ・ミモレットを添え、彩りとうまみを加味して仕上げている。クレソンの独特の香りと歯ごたえのある食感が、出汁とよく合う。すぐに提供できながら、印象強い逸品となっている。

「どちらも和食店での物珍しさも手伝って、人気のあるメニューです。フォアグラは幅広い層に喜んでいただいていて、来店すると必ず注文してくださるお客様もいらっしゃいます」と安藤氏。

ほかにも、「雲丹"うに"のプリン」「アボカドの刺し身」「トマトの西京味噌田楽」など、興味深いメニューが目白押し。「肉がメインの店なので、野菜をどう盛り込むかが課題です」と語る安藤氏。和洋が融合した"和食店の逸品"の創造に、今日も果敢に挑む。

【フォアグラの西京味噌漬け】(780円)フォアグラを3日間西京味噌に漬け込んだ、自慢の逸品。黒こしょうを添えて、お好みで味を変えても。西京味噌とフォアグラがベストマッチ!
【クレソンのお浸し】(500円)クレソンを湯がいて同店自慢のしゃぶしゃぶのつけ出汁に浸す。ミモレットがクレソンの青みを引き立て、食欲をそそる
名物「イベリコ豚のしゃぶしゃぶ鍋」。スペイン産のイベリコ豚を使用。旬の野菜とともにさっぱりと食す
社長
安藤 光太郎氏アメリカンフードや洋食のシェフから和食の世界に入り、2年前から現職。かつての経験を活かしながら、創作料理に取り組んでいる。
麻布十番個室 しゃぶしゃぶ 薬膳辛鍋
麻布十番 みろく
東京都港区麻布十番3-7-4 麻布六堂B1
http://r.gnavi.co.jp/a863102/都心で洗練されながら下町の雰囲気も残る麻布十番エリアの一画に、3年前にオープン。イベリコ豚のしゃぶしゃぶと炭火焼をメインで提供し、主に地元の人々に親しまれている。

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