戦略共有会議2015「忘年会対策セミナー」全国で開催

「ぐるなび戦略共有会議 GON MEETING2015」として、「忘年会対策セミナー」全国で開催。東京では、9月16日に開催され、飲食店関係者ら約1400名が訪れて、終日、活況を呈した。

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ぐるなび戦略共有会議2015「忘年会対策セミナー」を全国で開催

忘年会対策と下半期の安定的な売上確保のためには、スマホ対応、付加価値の創出、インバウンド対策が不可欠に!.

開会直後から続々と参加者が詰めかけ、満席となった東京会場。熱心に話に耳を傾ける姿が多く見られた

外食市場で伸びているインバウンドへ熱い視線

秋の訪れとともに、年間最大の繁忙期である年末商戦への準備がスタート。ぐるなびでは今年も、「ぐるなび戦略共有会議 GON MEETING2015」として、「忘年会対策セミナー」を9月初頭から全国で開催。今年は昨年より2会場多い19カ所で行われた。東京では、9月16日(水)に開催され、飲食店関係者ら約1400名が訪れて、終日、活況を呈した。

東京会場では冒頭、ぐるなびから、年末商戦と2015年下半期の戦略として、スマートフォンへの対応、リピーター獲得と店の付加価値の創出、近年増加するインバウンド(外国人観光客)対策の重要性が報告された。

続いて、パネルディスカッション「海外出店者から見た日本の外食の今後」として、3名の外食企業経営者が登壇。それぞれ海外出店の経験を踏まえて、日本の外食の強みと課題について縦横に語り合った。

「博多ラーメン一風堂」を展開する株式会社力の源カンパニー代表取締役社長の清宮俊之氏は「風土が育む豊かな食材と文化が日本の食の強み」と指摘。また、日本の中食のレベルの高さに触れ、「(中食にはない)外食の楽しみをどう伝えていくかが、今後の課題の1つ」と述べた。「バルバッコア」など、世界を意識してブランド戦略を展開する株式会社ワンダーテーブル代表取締役社長の秋元 巳智雄氏は、「日本人にはお客様に喜んでもらおうという心があり、それが細やかなホスピタリティを生んでいる」と語るとともに、国内の人口減少に負けない店づくりとして「本物志向」と「インバウンド対策」の重要性を力説した。また、かに料理を中核に据え、アジアへの出店を進めている株式会社甲羅の取締役副社長の鈴木雅貴氏は、今後の方向性として食材の安心・安全、健康志向に注目し、「ジャパンクオリティを一層磨くことが重要」と訴えた。また、インバウンド対策として「おみやげ付きプラン」が喜ばれることを紹介した。

続いて行われた「忘年会対策セミナー」では、ぐるなびから、主に①昨年実績から見る今年の忘年会の傾向と対策、②スマートフォン時代に対応した忘年会対策、③好調な外食マーケットであるインバウンド対策の3点について、ぐるなびに蓄積されたデータを駆使した分析と具体的な提案が行われた。

まず、昨年の忘年会の特徴として、早めの予約ほど高単価で大人数であること、会社関係の忘年会の平均予算が上昇していること、客のニーズが安さや量の多さではなく、店独自の付加価値に向けられていることが示され、今年もこれらに効果的に取り組む必要性を報告。また、忘年会の集客に成功した店舗は、新年会や歓送迎会の集客も好調であることから、忘年会シーズンに向けた事前の準備が大きな鍵になることが強調された。

急増するスマートフォンからの店舗ページへのアクセスについては、近年、スマートフォン版へのアクセスが多くなっていることから、スマートフォンに対応した適切なページ作りが不可欠であることが語られた。さらに、外食マーケットのなかで唯一、伸びているインバウンド市場の重要性と、積極的な対策が売上につながることが示され、「ぐるなび外国語版」の有用性も紹介された。

午後は、株式会社うかい代表取締役社長の大工原 正伸氏が「創業50年。『100年続く店づくり』への取り組み」と題して基調講演を行った。大工原氏は、昨年、創業50周年を迎えた社の歴史をビデオを交えて紹介。「日常の中の非日常」という世界観をどのように具現化してきたかを語るとともに、これからの50年を見据えた店づくりの方向性を披露し、会場は大きな拍手に包まれた。

ロビーには「ぐるなび外国語版」を紹介するコーナーが設けられた。日本語で料理に使われている食材や調理法などを入力すると英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の4言語に変換できるシステムを体験する参加者が数多く見られ、会場は17時の閉会まで、熱気に包まれていた。

パネルディスカッション 東京会場
「海外出店者から見た日本の外食の今後」

いずれも海外で事業展開している外食企業の経営者3人が登壇。出店したことで見えてきた日本の外食の強みと今後の課題、そして海外展開の苦労と醍醐味を語り合った。
株式会社 ワンダーテーブル
代表取締役社長
秋元 巳智雄
株式会社 力の源カンパニー
代表取締役社長
清宮 俊之
株式会社 甲羅
代表取締役社長
鈴木 雅貴

基調講演 東京会場
「創業50年。『100年続く店づくり』への取り組み」

株式会社 うかい 代表取締役社長
大工原(だいくはら) 正伸氏高級業態12店舗と洋菓子店、箱根ガラスの森美術館を建設・運営するなど、異彩を放つ株式会社うかい。空間、料理、おもてなしの隅々に宿る「うかいの理念」と、今後の50年を見据えた戦略を語った。
ロビーに設けられた「ぐるなび外国語版」のコーナー。多くの人が実際にメニューが日本語から4言語に変換できるシステムに触れ、その使いやすさを実感

東京会場の「ぐるなび商品展示会」に計109ブースが出展
全国の生産者と飲食店関係者が活発に交流!

多くの参加者が集まり、大盛況の商品展示会の会場。ブースからの呼び声が飛び交い、終日、活気ある空気に満たされた

東京、大阪、仙台、福岡などの8会場では、「ぐるなび商品展示会」が併催され、全国各地から生産者や加工業者、自治体、メーカーなどが、こだわりの食材や商材を携えてブースを出展。来場したシェフやオーナーなどの飲食店関係者らと、食材・商材を介して活発に交流した。

東京会場では、北海道から鹿児島、海外、メーカーなど、計109のブースが出展。商材も野菜や魚介などの生鮮食品から加工食品、調味料、ワイン、食材鮮度保持シートまで多岐に渡った。多くのブースで試食を提供するとともに、その場での購入や商談にも対応。自慢の食材を1店でも多くの飲食店に届けようと、積極的なアピールを展開した。会場には、開会とともに多くの飲食店関係者らが詰めかけ、目当ての産地や食材のブースに直行して試食と商談を行う人もいれば、1ブースずつ吟味して、新たな食材との出合いを楽しむ参加者も。メニュー開発と店の価値を上げるためのヒントをつかもうとする熱意があふれていた。

また、ロビーには「産地フェア」のブースが設けられ、全国各地の厳選された食材を飲食店に紹介し、生産者と飲食店との結びつきを強めて、地域活性化と外食産業の発展を目指すぐるなびの取り組みを紹介。また、簡単なアンケートに答えると参加できる大抽選会も開かれ、出展者が提供する景品に、歓声を上げて喜ぶ姿が散見された。

展示会会場は、閉会間際まで試食と販売、商談が続き、生産者と飲食店の交流の輪が広がり、双方にとって今後の展開に期待が感じられる場となった。

各ブースでは試食を提供して、自慢の食材をアピール。生産者と飲食店の交流や商談があちこちで繰り広げられた