国内観光シンポジウムでぐるなびの取り組みを紹介

「ツーリズムEXPOジャパン」で「国内旅行シンポジウム」が開かれ、株式会社ぐるなび代表取締役社長・久保征一郎は、「食を通じた地域の魅力がヒトとモノを動かす」と、自社の取り組みを紹介した。

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世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン」で開催

「ガストロノミーツーリズムで地域を元気に」がテーマ。国内観光シンポジウムでぐるなびの取り組みを紹介!

食を通じての地域活性化をパネルディスカッション

去る9月22~25日、世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン」が、東京ビッグサイト(東京・お台場)で開催。国内はもとより、世界中の観光機関や自治体、関連企業が集結するイベントとあって、会場には数多くのブースが軒を連ねた。また、様々なテーマでシンポジウムやセミナーなども開かれ、来場者は過去最高の18万5800人を記録した。

9月23日には「ガストロノミーツーリズムで地域を元気に」をテーマに、「国内旅行シンポジウム」が開催された。まず、国連世界観光機関「UNWTO」のヨランダ・ぺルドモ氏が基調講演を行い、「UNWTO」の活動を紹介するとともに、「地域が魅力を備えることが大切で、それを発信していくためには組織やリーダーシップが重要」と語った。

続くパネルディスカッションでは、株式会社ANA総合研究所・代表取締役副社長の小川正人氏を司会に、5名のパネリストが登壇。株式会社ぐるなび代表取締役社長・久保征一郎は、「食を通じた地域の魅力がヒトとモノを動かす」と、自社の取り組みを説明した。新潟市の篠田昭市長は、行政の視点から新潟市の食文化を発信する取り組みを紹介。さらに、金沢で料亭旅館「浅田屋」を経営する、株式会社浅田屋代表取締役社長・浅田久太氏は、金沢の料理人と海外の料理人との交流について報告。そして、佐賀県鹿島市にある富久千代酒造の社長・飯盛直喜氏は、3万人の観光客を呼び込んだ「酒蔵ツーリズム」について紹介した。

また同日は、ANA総合研究所とぐるなびによる、一般社団法人「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構」の設立も発表された。同機構では、文化や伝統とともに地域の食を楽しむ旅行スタイル「ガストロノミーツーリズム」の考えに基づき、日本全国の温泉を拠点に、町歩きなどで地域の文化や食をアピールし、持続的に地域活性化や観光客の誘致を図っていく。会長に就任した東京都市大学の涌井史郎教授は、「5年以内に毎週末、全国どこかの温泉地で催しがある態勢をつくりたい。日本語の『温泉』が、『ONSEN』という国際語になる未来を期待しています」と挨拶。そのほか、11月19日にキックオフウォーキングが実施予定の大分県別府市・長野恭紘市長も、「温泉県」大分を代表して、同機構への期待と意気込みを述べた。1日を通して、食と観光が地域活性につながることを実感する有意義な機会となった。

ツーリズムEXPOジャパン
「国内観光シンポジウム」

「ガストノロミーツーリズム」とは…

食体験を中心に据えた観光を指し、具体的には酒蔵体験やワイナリー見学、農漁業体験といったものがある。旅先で食体験をすることは単に食事をするということだけではなく、その地域に根ざしている文化を体験することでもある。

資料を使って取り組みを紹介。会場はほぼ満席と盛況だった
久保は、食を通じて地域に寄与するぐるなびの取り組みを解説した
「国内旅行シンポジウム」の司会とパネリスト。ペルドモ氏(左から3人目)を交え、世界のガストロノミーツーリズムの潮流を紹介するとともに、日本における可能性や課題を事例を踏まえて展望した

「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構」
設立記者会見

「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構」記者発表会見にて。会長には東京都市大学教授の涌井氏(中央)、副会長にはぐるなび代表取締役社長の久保(左から3人目)らが就任した
期間中の来場者数は過去最高。会場は連日、多くの人で賑わった
フードコートでは、「全国ご当地どんぶり選手権」なども開催