第11回居酒屋甲子園全国大会が横浜で開催

外食産業で働く人が誇りと自信を持ち、学びと気づきの共有を目指して2006年に始まった居酒屋甲子園。その第11回全国大会が横浜市のパシフィコ横浜で開催され、新潟の「旬海佳肴一家」が優勝した。

URLコピー
第11回居酒屋甲子園全国大会が横浜で開催

全国1679の居酒屋の頂点に立ったのは「旬海佳肴 一家」
昨年に引き続き、新潟県勢が連続日本一を達成!

全国大会に進出した5店舗の熱いプレゼンテーション

「共に学び、共に成長し、共に勝つ」という理念のもと、「居酒屋から日本を元気にする」を目的に、外食産業で働く人が誇りと自信を持ち、学びと気づきの共有を目指して2006年に始まった居酒屋甲子園(主催/NPO法人居酒屋甲子園)。その第11回全国大会が2016年11月15日、横浜市のパシフィコ横浜で開催された。

全国大会には、エントリーした全国の居酒屋1679店舗から、覆面調査による1次・2次予選、プレゼンテーションなどによる地区大会、そして、最終予選を勝ち抜いた5店舗が進出。約4200人の来場者が見つめるなか、自店の取り組みについて、各20分のプレゼンテーションを行った。

まず、札幌の「北海道産直ビストロSACHI 大通り店」は、市場に流通しない未利用魚に着目し、北海道の食材の魅力を開拓した取り組みや、社員による企業理念の再構築をアピール。滋賀の「旬菜酒場 菜でしこ長浜本店」は、年間2万件のお客様アンケートや、全員参加型のPDCAサイクルなどについて発表した。沖縄の「産地直送仲買人 目利きの銀次 新都心店」は、15年かけて構築した自社物流、非日常を演出する接客について紹介。新潟の「旬海佳肴一家」は、鮮魚・水・米・酒に注目して新潟ならではの食の魅力を深掘りし、「他店にはない価値」を目指す活動を発表。愛知の「炭火焼肉 すぎ乃くら 七宝本店」は、7年に渡るキッズ会員システムの成果をアピールして、地域に根付く店としての決意と覚悟を伝えた。

そして、来場者が「最も学びと気づきを得た店舗」に投票し、日本一は「旬海佳肴一家」に決定した。前回は「燕三条イタリアン Bit」が優勝しており、新潟県勢としては連覇となった。

さらに壇上では、優秀店長に選ばれた群馬の「炉端BISTROソーレマンの阿佐美大輔氏と、静岡の「台所屋 一軒目」の内藤史弘氏を紹介。阿佐美氏はスタッフへのアプローチを見直し、離職ゼロを実現。内藤氏は様々なアイデア販促で業績をV字回復した成果を伝え、それぞれ会場から大きな拍手を浴びた。

今回も盛会のうちに閉幕し、参加者は熱気冷めやらぬ会場を後にした。

第11回居酒屋甲子園全国大会進出店舗

旬海佳肴一家
(しゅんかいかこう いちや)
(新潟)

魚への徹底した学びや日本酒の情報発信など、新潟の食の魅力を打ち出し、他店にはない価値を生み出す。料理人としての誇りに満ちたプレゼンテーションだった

旬菜酒場 菜でしこ
長浜本店(滋賀)

全員参加型の経営で、ともに成長する企業体質を実現

北海道産直ビストロ
SACHI 大通り店(北海道)

漁獲高の減少と人手不足を打開する取り組みを紹介

炭火焼肉 すぎ乃くら
七宝本店(愛知)

キッズ会員制度で、集客と人材確保の好循環を創出

産地直送仲買人 目利きの銀二
新都心店(沖縄)

地元客に焦点を絞った仕入れと接客サービスを発表
熱気に包まれた会場。ロビーには交流と歓談の輪が広がった
優秀店長に選ばれた阿佐美氏(「炉端BISTROソーレマン」)。スタッフの信頼獲得に注力
同じく優秀店長の内藤氏(「台所屋一軒目」)。スタッフ退職による店の存続の危機を克服