職場の自販機で弁当が注文できる「宅弁」を開始

サントリービバレッジソリューションとぐるなびが、飲料自動販売機を通じた法人向け新サービス「宅弁」を共同でスタート。7月5日に記者発表会を開催し、経緯や背景、概要について紹介された。

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多くのメディアを集め、共同記者発表会を開催

職場の自動販売機で簡単に弁当が注文できる!サントリー×ぐるなびで新サービス「宅弁」を開始

サントリービバレッジソリューション株式会社・土田氏(左)と株式会社ぐるなび・久保ががっちりと握手。両社の強いパートナーシップのもと、働く人たちをサポートしていく

“ランチ難民”問題を解決し、働く人の食生活を豊かに

サントリービバレッジソリューション株式会社と株式会社ぐるなびが、飲料自動販売機を通じた法人向け新サービス「宅弁」を共同でスタート。7月5日には、東京コンベンションホール(東京・中央区)で記者発表会が開催され、サービスが生まれた経緯や背景、概要について紹介された。

「宅弁」とは、オフィスに設置した自販機で、飲料を購入するのと同じ方法で弁当を注文できるサービス。朝8時から10時までの間に、自販機で弁当のボタンを押して注文すると、昼時には近隣の飲食店が日替わりで作る弁当が届けられる。7月より東京・中央区、港区、千代田区、品川区の一部エリアでサービスを開始した。

発表会ではまず、サントリービバレッジソリューション株式会社代表取締役社長・土田雅人氏が登壇。〝働き方改革.により、時間を有効に使いたいというニーズが高まる一方、オフィス街では混雑で飲食店に入店できず、「ランチ難民」という言葉も生まれるなど、昼食環境に様々な課題があることを紹介。「このような社会的課題を解決するのに、自販機の強みを活かせると考えた。『宅弁』を通じて働く人の食を豊かに、職場をより快適にしていきたい」と、サービスの狙いを語った。

次に、株式会社ぐるなび代表取締役社長・久保征一郎が、人手不足や人口減少による市場規模の縮小など、飲食業界を取り巻く現状を解説。さらに、「飲食店が近隣企業に届け、その場での集金作業もない『宅弁』は、現状いるスタッフで十分対応可能。手間もかからないため、店頭とほぼ同価格で提供でき、利用客の夜の来店にもつながる。働く人にとっても時間を有効活用でき、いろいろなお店のできたてのお弁当が楽しめる」と、メリットを説明した。

続いて、サントリービバレッジソリューション株式会社事業戦略本部課長・吉川和秀氏によるサービスの詳細な説明に加え、先行導入した企業や、弁当を作る飲食店の声なども紹介。「コンビニや飲食店で待つ時間がもったいないと考えていたし、雨の日は外に出ることが面倒。オフィスの中でお弁当を買えるのはとても便利」といった利用者の感想も寄せられた。

最後に、集まったメディアから多くの質問が投げかけられた。そのなかで、サービスのメインターゲットは「エレベーター渋滞が起こる高層ビルのオフィス」(吉川氏)であること、また、自販機、受け取り場所ともに社員以外は入れないオフィス内だけでの展開となることも説明された。

今後は、関東を中心にエリアを拡大予定。2020年までに1000台設置を目標とし、利用者増加を目指す。

サントリービバレッジソリューション株式会社
代表取締役社長
土田 雅人氏「自動販売機の強みは、働く人の一番近くにある購買接点であるということです。誰もが使い慣れた簡単な操作性、職場の中で飲食が完結できるなど利便性も高い。『宅弁』という新しいサービスを通じて、企業の快適な職場づくりをサポートしたいと考えています」
株式会社ぐるなび
代表取締役社長
久保 征一郎「外食市場が伸び悩む中、お店の経営資源である料理人の調理技術をいかに活用するか。デリバリーやテイクアウト、ECへの取り組みが課題であり、そこに商機があります。『宅弁』で地域の飲食店と企業をつなぎ、飲食業界のさらなる活性化を図っていきます」
午前8~10時に自販機を通して注文すると、正午までに飲食店から弁当が届き、自販機横に置かれる
サントリービバレッジソリューションは企業への営業活動と導入後の自販機オペレーション、ぐるなびは協力飲食店のコーディネートを担うと説明された
弁当は日替わりで、各曜日で異なる近隣飲食店の弁当を注文できる。現在、1日20個を上限としているが、販売数は随時、見直していく予定
料金を投入し、ボタンを押して弁当を注文。釣銭口から購買証明コインが出てくる仕組みで、コインには注文確認と同自販機での飲料10円引きの役割がある