ぐるなび戦略共有会議2018 忘年会対策セミナー開催

宴会シーズン到来に備えた「ぐるなび戦略共有会議 GON MEETING」の「忘年会対策セミナー」が、全国21会場で行われ、東京では9月27日に渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで開催された。

URLコピー
多様化する消費者のニーズを分析し、対策を考える

ぐるなび戦略共有会議2018「忘年会対策セミナー」開催。基調講演&パネルディスカッションも盛況!

東京会場には1,200名を超える飲食店関係者が来場し、忘年会に向けた傾向と対策に耳を傾けた

注目の経営者、シェフが貴重なノウハウを紹介

飲食店関係者に向けて年2回開かれる「ぐるなび戦略共有会議 GON MEETING」。宴会シーズン到来に備えた「忘年会対策セミナー」が、9月5日の沖縄会場を皮切りに全国21会場で行われ、東京では9月27日に渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで開催された。

午前の基調講演では、ロイヤルホールディングス株式会社・代表取締役会長兼CEOの菊地唯夫氏が登壇し、「外食産業の持続的成長に向けて」と題して講演。日本で一番質の高い“食”と“ホスピタリティ”グループを目指す同社の取り組みについて紹介した。

午後は3つの基調講演が行われた。株式会社串カツ田中ホールディングス・代表取締役社長の貫啓二氏は、自己破産の危機を乗り越え、創業から7年で上場した自身の成功ストーリーを公開。「串カツ田中」の快進撃の秘訣を探ろうと、会場には入りきれないほどの人が詰めかけた。

また、大阪で鉄板焼店「鉄板神社」などを運営する株式会社寿幸・人事部長の門田桂太郎氏は、力を入れているインバウンド対策とその集客効果を説明。各国旅行者の傾向を挙げ、具体的な事例を示しながら、外国人への接客のポイントを示した。

そして、株式会社スパイラルアップ代表取締役の原邦雄氏は、「ダントツ繁盛店続出“ほめ育”実践セミナー」というタイトルでレクチャー。ほめることで従業員の成長を促す、独自の教育メソッドを解説した。

さらに、2つのパネルディスカッションも開かれ、熱く議論が交わされた。「海外出店セミナー」には、海外出店で躍進する株式会社PrunZ・代表取締役の深見浩一氏、株式会社ワンダーテーブル・代表取締役社長の秋元巳智雄氏、株式会社甲羅・取締役副社長の鈴木雅貴氏、株式会社epoc代表取締役の佐藤信之氏が登壇した。

「世界に通用する日本の食文化」では、「世界のベストレストラン50」日本評議委員長の中村孝則氏をモデレーターに、世界から注目される日本料理店「傳」のオーナー・長谷川在佑氏とフランス料理店「フロリレージュ」のオーナーシェフ・川手寛康氏がディスカッションを行った。

午前と午後の2回行われた「ぐるなび忘年会対策セミナー」は、「消費者の今~多様化する消費パターンから予想する今年の忘年会~」と題して、消費者のタイプを4つに分け、傾向と対策を提示。「ランチ忘年会」など新たなニーズが生まれていることや、地理的表示(GI)保護制度の活用事例にも触れ、最新の忘年会事情を解説した。また、今年のトレンド鍋に選ばれた「しびれ鍋」などについても紹介された。

東京会場では、「ぐるなび商品展示会」も開催され、全国からこだわりの食材や商品が集合。生産者やメーカーが直接、来場者に商品の売りをアピールし、活発な商談が行われた。

基調講演

ロイヤルホールディングス株式会社

代表取締役会長兼CEO
菊地 唯夫

「外食産業の持続的成長に向けて」

社長就任当時、増収減益、減収増益を繰り返していた自社を、持続的な成長に導くための10年後の経営ビジョンと中期経営計画について解説。持続的成長には生産性の向上と付加価値の訴求が欠かせないと訴えた。「最大のリスクは経験則にとらわれること。これからの時代はトライ&エラーでいろいろと実験していくことが大事です」と述べた。

株式会社串カツ田中ホールディングス

代表取締役社長
貫 啓二

「飲食店経営のどん底も味わった社長。
創業7年で上場した串カツ田中の成功戦略とは?」

全国1000店舗体制を目標に出店を続けるなかで、「スピード展開のためには働きやすい環境作りが必要」と考え、リフレッシュ休暇などを導入し、離職率を大幅に減少させた取り組みを紹介。「従業員の中長期計画を描けなければ、会社の中長期計画も描けない。従業員の未来を描くことが一番重要」と信念を語った。

株式会社スパイラルアップ

代表取締役
原 邦雄

「ダントツ繁盛店続出“ほめ育”実践セミナー
~元ラーメン店の店長、今は世界10か国へ広がる教育メソッド~」

従業員のモチベーションをアップさせ、繁盛店に導く教育メソッド“ほめ育”を、自身の体験や成功事例を交えながら解説。業績が上がる“ほめ育”3つのポイントとして、「①焦点、②基準、③ほめシート理論の活用」を挙げ、人材不足・育成に悩む飲食店関係者にマネジメントのノウハウを伝えた。

株式会社寿幸

鉄板神社 人事部長
門田 桂太郎

「外国人集客で売上120%!シンプルな外国人客対応が飲食業界に明るい光をもたらす」

外国人客が増えることのメリットを伝え、インバウンドに注力した取り組みの事例と、国別の接客ポイントを具体的に説明した。「外国人客が来るのが当たり前と思わずに感謝の気持ちで接し、訪日外国人旅行者数4,000万人を目指す2020年をみなさんと担っていきたい」と、決意を述べた。

パネルディスカッション

●海外出店セミナー
~出店企業にズバリ伺う!押さえておくべき出店のポイント~

株式会社PrunZ

代表取締役深見 浩一

株式会社ワンダーテーブル

代表取締役社長秋元 巳智雄

株式会社甲羅

取締役副社長鈴木 雅貴

株式会社epoc

代表取締役佐藤 信之

中国、台湾、タイなど世界各国に出店している4企業の代表が、自身の経験をもとに、海外進出・出店の成功のヒントや注意点をレクチャー。日本の常識にとらわれないことや、現地でのパートナー選びの重要性などが語られた。また、今後注目すべき国として、インドネシアやフィリピンなどASEAN加盟国が挙げられた。

●世界に通用する日本の食文化
~マーケットを世界に広げる飲食店の取り組みについて~

「世界のベストレストラン50」

日本評議委員長(チェアマン)中村 孝則

「傳」

オーナー長谷川 在佑

「フロリレージュ」

オーナーシェフ川手 寛康

「ミシュランガイド東京」で星を獲得、「アジアのベストレストラン50」で上位にランクインするなど、海外からも高く評価される2名の料理人が、これまでの歩みと今後の戦略を語った。また、外国人客が求める価値や、近年流行している海外シェフとのコラボレーションのメリットなどについても意見が交わされた。

全国のこだわり食材や加工品が集結した商品展示会。自店に取り入れようと、参加者は熱心に出展者と交流を図っていた
「ぐるなび台帳」「ぐるなびPOS+」をはじめ、ぐるなびが提供する様々なサービスを紹介するブースにも人だかりができた