「ディエゴ・ロザーノ氏 来日特別セミナー」を開催

東京のブラジル大使館にて、ブラジルのトップパティシエ、ディエゴ・ロザーノ氏がブラジルの食材などについて語る飲食店関係者向けの特別セミナーが開催。東京の和菓子店で学んだエピソードなども紹介した。

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日本の食文化の魅力を語り、ブラジル独自の食材も紹介

 2月15日、東京・外苑前のブラジル大使館にて、ブラジルのトップパティシエ、ディエゴ・ロザーノ氏がブラジルの食材などについて語る飲食店関係者向けの特別セミナー(主催/ブラジル大使館・株式会社ぐるなび総研・株式会社ぐるなび)が開催された。

Escola de Confeitaria Diego Lozano
(ディエゴ・ロザーノ製菓学校)
代表取締役 ディエゴ・ロザーノ 氏

ベルギーのパティシエ、マルク・デューコブ氏のもとで修業後、ブラジルのレストラン「D.O.M」へ。2007年に最年少(22歳)でブラジリアン・チョコレートマスターを獲得。同年、世界ショコラティエの最高峰「ワールドチョコレートマスターズ」のファイナリストにも名を連ね、世界から注目される存在に。SNSのフォロワー数は約40万人。

 まず、主催者を代表してブラジル大使館の首席公使であるフランシスコ・ペッサニャ・カナブラヴァ氏が登壇。「こうしたイベントを通して、ブラジルと日本の食文化をお互いが理解し、さらに素晴らしい料理が生まれることを期待しています」と語った。続いて、ロザーノ氏の日本でのプロモーションを担当する株式会社ESF代表取締役社長・内藤隆氏がロザーノ氏の経歴を紹介。松屋銀座でのバレンタインイベントへの出店(下参照)の様子も報告し、「ブラジルのフルーツやナッツを使ったスイーツが注目を集めました。今後も定期的に来日し、様々な活動を行う予定です」と述べた。

  • 日本でのプロモーションを担当する株式会社ESF代表取締役社長の内藤隆氏。ロザーノ氏の今後の活動について語った
  • 冒頭で挨拶するブラジル大使館の首席公使、フランシスコ・ペッサニャ・カナブラヴァ氏

 そして、大きな拍手に迎えられてロザーノ氏が登壇。「日本に来るのは今回で4回目。毎回、新しい食材や文化との出合いがあり刺激を受けています」と語り、松屋銀座で販売したスイーツに使ったブラジルナッツや、アマゾンフルーツの一つであるクプアスなど、ブラジルならではの食材の特徴も紹介した。さらに、今回の来日で、東京の和菓子店「青柳正家(あおやぎせいけ)」の三代目、須永友和氏のもとで和菓子の技術を学んだエピソードも披露。「練り切りなど、日本の職人の技術は本当に素晴らしい。今後も様々な方と交流を深めて、スイーツ作りに活かしたい」と語った。

偶然知り合ったロザーノ氏に請われ、和菓子作りを教えた「青柳正家」三代目の須永氏(右)も来場。「ディエゴさんは、素材を活かす卓越した感性を持っていて、私も刺激を受けました」と語った

 最後の質疑応答では、パティシエを目指した理由や40万人のフォロワーを持つSNSの活用法など、参加者から様々な質問が投げかけられた。「和食のどこに魅力を感じるか」という質問には、「食材への敬意の払い方、ていねいな扱い方に感銘を受けている」と回答。「注目している日本の食材は何か」という質問には、「抹茶や柚子などの柑橘類。日本酒もスイーツに活かせると感じています。ブラジルに持ち帰って試作を重ねたい」と、意欲を語った。

 セミナー終了後には、隣室に移動して試食会を実施。ブラジルナッツを使ったサブレや、ブラジル・アマゾン河口の街「ベレン」の思い出を表現したケーキ「ベレン」などが振る舞われ、ロザーノ氏が商品を解説。アマゾンフルーツのピューレの試飲なども行われ、参加者から高い関心が寄せられた。

  • ブラジルナッツのサブレや、アマゾン原産のフルーツ・クプアス入りケーキなどが用意された
  • ロザーノ氏が手がけたスイーツの試食会も実施。それぞれの商品を開発した経緯や特徴を説明
  • 試食会場では、ブラジルならではのフルーツの特色や業務用商品を紹介。多くの来場者が関心を寄せた
  • アサイーやクプアスなど、アマゾン原産のフルーツのピューレも用意され、注目を集めた

松屋銀座のバレンタインイベントでロザーノ氏考案のスイーツを販売!

松屋銀座で行われた「GINZA Valentine World」(1月30日~2月14日)にて、『ボンボンショコラの詰め合わせ』などオリジナル商品を販売。ロザーノ氏は「日本の方にブラジル食材を知ってほしいと、クプアスなどのアマゾンフルーツやナッツを使った商品を販売しました。実際に店頭にも立ち、日本のバレンタインの熱気を肌で感じました」と語った。

2月8~11日は、自ら店頭で販売。来店客のなかには、ロザーノ氏にサインを求める人も
  • ブラジルの有名パティシエということで注目を集め、早々に完売する商品も出た
  • 特設会場でトークショーも実施。ブラジルと日本の菓子の可能性について語った