ぐるなび戦略共有会議2019「忘年会対策セミナー」を今年も開催!

「ぐるなび戦略共有会議 GON MEETING」の「忘年会対策セミナー」が全国17都市で開催。東京では9月26日に開催され、多くの飲食店関係者らが参加した。基調講演は複数の分科会で構成され、計7講演が行われた。

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東京会場では7つの基調講演を実施

 飲食店関係者の学びの場として、毎年2回開催される「ぐるなび戦略共有会議 GON MEETING」。今年も忘年会シーズンの繁忙期を控えた9~10月にかけて、「忘年会対策セミナー」が全国17都市で行われた。東京では9月26日、セルリアンタワー東急ホテル(渋谷)にて開催され、多くの飲食店関係者らが参加した。

 冒頭の挨拶では、株式会社ぐるなび代表取締役社長の杉原章郎が登壇。「人材難や生産性の低下、業務の煩雑性など外食産業の課題は多岐にわたる。ぐるなびの持つビッグデータを駆使して様々なノウハウを提供し、飲食店経営におけるトータルサポートを進めていきたい」と語った。

 東京会場の基調講演は複数の分科会で構成され、午前・午後合わせて計7講演が行われた。午前の分科会では、トップバッターとしてすかいらーく創業者の1人で、現在、株式会社高倉町珈琲代表取締役会長の横川竟(きわむ)氏が登壇。「食の商売の価値づくり~あなたの店の価値は何ですか?~」と題し、外食産業の第一線で新たな価値を作り続けてきた横川氏が自らの経営哲学と、現代の店舗経営に求められるニーズについて語り、「令和の時代は商品だけでなく、接客が価値を決める時代になる」と締めくくった。

東京会場では午前・午後あわせて7つの基調講演が行われ、飲食業界を牽引するトップの貴重な話を聞くべく大盛況となった

 ワタミ株式会社取締役ファウンダー(10月1日付で代表取締役会長 兼 グループCEOに就任)の渡邉美樹氏は、「外食企業への警鐘~地球上で一番たくさんのありがとうを集める外食経営~」を講演。消費税増税など目まぐるしく変わる外食産業の現状を述べ、「努力しなければ潰れるのが現実。飲食店経営者は今後の劇的な変化に備えて準備をしておくことが大事だ」と強調した。

 午後には、東京・池袋にある繁盛店「オリエンタルビストロ アガリコ」で知られる株式会社BigBelly代表取締役社長の大林芳彰氏が登場。「数字管理が出来る料理人のマネジメント」をテーマに、「店の売り上げ予測をしっかり出すことが重要」と語り、具体的なノウハウを紹介。経営者が心得ておきたい数字管理や実践的なマネジメント手法を語った。

 各分科会と並行して実施された「ぐるなび忘年会セミナー」では、様々なデータを基にした効果的な集客ノウハウを紹介。目標達成店舗の多くがPOSレジやキャッシュレス決済端末、予約台帳システムなどの導入によって業務軽減の工夫をしていることから、デジタルを活用したサービス向上の重要性が語られた。また、今年の忘年会の傾向として、「働き方改革」の影響で年末に早めに休暇を取得する人が増えると予測されることから、ピーク時期が早まることへの対応や「時短忘年会」「ランチ忘年会」など、新たなニーズを取り入れたプランがカギになることなどが紹介された。

会場内の特設ブースでは、飲食店経営をサポートするぐるなびの様々なサービスを紹介。インバウンド対策のブースでは、訪日外国人を呼び込むための「インバウンド大作戦」を案内した
予約台帳システム「ぐるなび台帳」のブースでは、実際の使い方や機能を詳しく解説。多くの人が関心を寄せていた

 また、会場内の特設ブースでは、ぐるなびが提供するインバウンド対策の「インバウンド大作戦」についてや予約台帳システム「ぐるなび台帳」など、店舗の業務効率やコスト削減をサポートする様々なサービスを紹介。来場者は自店の課題解決のヒントにするべく、担当者の話に真剣に耳を傾けていた。

基調講演

食の商売の価値づくり
~あなたの店の価値は何ですか?~


株式会社高倉町珈琲
代表取締役会長 横川竟 氏

17歳から60年以上食の世界に携わってきた横川氏。これまでの半生を振り返り、1970年にオープンした「すかいらーく」が顧客の支持を得た理由を交えつつ、店の価値づくりの大切さについて講演した。「令和は人が価値を作る時代であり、『店長力』が売上を決める。お客様が喜ぶような仕組みづくりが大切だ」などと語り、飲食店関係者にエールを送った。

外食企業への警鐘~地球上で一番たくさんのありがとうを集める外食経営~

ワタミ株式会社
取締役ファウンダー(現・代表取締役会長 兼 グループCEO) 渡邉美樹 氏

6年間の国会議員活動を経て、外食産業への復帰を決意した渡邉氏。ワタミグループ創業者としてのこれまでの取り組みや、現在の業界を取り巻く様々な課題を語った。「今まで通りのビジネスを続けていては衰退する。飲食店経営者が生き残るには、地域一番店になること、損益分岐点を下げること、インバウンドを意識することが重要だ」と述べた。

数字管理が出来る料理人のマネジメント

株式会社BigBelly
代表取締役社長 大林芳彰 氏

坪月商50万円超の「オリエンタルビストロ アガリコ」など繁盛店を次々と生み出した大林氏が、立地戦略やメニュー開発、強みの作り方など経営ノウハウを紹介。「勤怠管理システムを導入して日々の人件費を管理。売上を見てシフトパターンを決める」「スタッフが原価を把握してメニューを作り、コストパフォーマンスを上げていく」など、数字管理の重要性も語った。