「居酒屋甲子園」全国大会が開催。「特攻チキン野郎」が日本一に決定!

11月12日に「居酒屋甲子園」の全国大会が横浜で開催。生産者と連携し、特産の茶ブリなどをブランド化して生産者の収益性を高める取り組みを紹介した「特攻チキン野郎」(鹿児島)が居酒屋日本一の栄冠に輝いた。

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約5000人の経営者やスタッフが全国から集結

 「共に学び、共に成長し、共に勝つ」を理念に掲げ、2006年より毎年開催されている「居酒屋甲子園」(主催/NPO法人居酒屋甲子園)。「居酒屋から日本を、世界を元気にする」という目的のもと、外食産業で働く人々が輝き、学びを共有できる舞台を提供する一大イベントだ。14回目となる今回は、11月12日にパシフィコ横浜国立大ホールにて全国大会が開催された。

 当日は、全国12地区にエントリーした計1796店舗のうち、覆面調査、プレゼンテーション、面談など第1~3次審査および、最終審査を経て選ばれた上位5店舗の優秀店舗が登壇し、それぞれ約20分間にわたる熱いプレゼンテーションを披露した。地元である鹿児島・長島町の食材にこだわり、様々なオリジナルメニューを開発する「特攻チキン野郎」(鹿児島)、ユニークな接客やインバウンド対策で地域の活性化を図る「火の鳥 花園本店」(大阪)、燕三条の魅力を飲食を通じて世界に発信する「燕三条イタリアンBit 燕三条本店」(新潟)、セリでの売れ残りや規格外の鮮魚も積極的に提供して新たな価値を創り出す「なかめのてっぺん 名古屋」(愛知)、若い人材の採用と育成に尽力する「TOSCANA 神谷町店」(東京)が、自らの店舗の具体的な取り組みや成果などについて紹介した。

 そして、来場者がもっとも「学び」と「気づき」を得られたと思う店舗に投票。その結果、「特攻チキン野郎」が居酒屋日本一の栄冠に輝いた。生産者と連携し、特産の茶ブリなどをブランド化して生産者の収益性を高めるといった取り組みが高く評価された。

第14回 居酒屋甲子園全国大会 出場店舗

優勝  特攻チキン野郎(鹿児島)

運営する株式会社ネバーランドの代表取締役社長・加世堂洋平氏(前列中央)とスタッフ。地域再生や人材育成の取り組みで高評価を獲得。優勝スピーチでは「今後も鹿児島の食を国内外へ発信したい」と抱負を語った
火の鳥 花園本店(大阪)

「ジャブ100連発」という元気な接客術のほか、増加する外国人客に向け、外国語メニューや翻訳機などを活用したインバウンド対策を紹介
燕三条イタリアンBit 燕三条本店(新潟)

「世界基準で物事を考え、地域で貢献する」をモットーに、店内に燕三条の伝統工芸品を配し、地元の新鮮な食材を提供する姿勢を発表
なかめのてっぺん 名古屋(愛知)

規格外などで廃棄される魚を積極的に活用するほか、農業研修や酒蔵見学で生産現場を学び、食材の価値を伝える取り組みを熱演
TOSCANA 神谷町(東京)

飲食店で働く楽しさを伝えるべく、独自の会社説明会を実施。若い人材の採用と教育に注力し、スタッフは調理師学校出身者が91%を占めることをアピール

 また、居酒屋甲子園では第7回より「店長認定制度」を実施しており、今回認定された160名の店長のうち、「毎日!北海道物産展 ネオ炉端 道南農林水産部 新栄店」桐山貴光氏と「陽はまたのぼる 竹田はなれ店」花苑(はなぞの)麗氏の2名が全国の優秀店長の代表として登壇。彼らが普段の営業で実践している取り組みや想いを壇上で発表した。

 次回は2021年8月21日(火)、全国大会初となる地方開催として、朱鷺メッセ(新潟)で行われる。世界に向けて配信も行う予定で、さらに注目が高まることが予想される。

  • 優秀店長の「毎日!北海道物産展 ネオ炉端 道南農林水産部 新栄店」桐山貴光氏。会員カードで再来店を促進し、売上増を実現
  • 優秀店長に認定された「陽はまたのぼる 竹田はなれ店」花苑麗氏。約1時間かけて採用面接を行い、笑顔でのおもてなしを指導する
ロビーには全国大会出場店舗のブースが設けられ、多くの来場者が各店舗の取り組みや想いにあらためて触れた