2021/12/14 NEWS

2021年「今年の一皿®」は、「アルコールテイスト飲料」に決定!

株式会社ぐるなび総研が、毎年、その年を象徴する“食”を発表する「今年の一皿®」。第8回となる2021年は、アルコールの代わりに提供されて飲食店の救世主になった「アルコールテイスト飲料」が選ばれた。

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コロナ禍で酒類提供が制限される中、多くの飲食店で提供され経営の救世主に!

「昆虫食」「マリトッツォ」「ミールキット」も最終候補にノミネート

 株式会社ぐるなび総研が、その年を象徴する“食”を発表する「今年の一皿®」。2021年12月9日、第8回の記者発表会が都内で開催され、今年は「アルコールテイスト飲料」が選ばれた。「今年の一皿®」は、優れた日本の食文化を人々の共通の遺産として記録に残し、保護・継承することを目的に2014年から実施されている。選考過程はまず、「ぐるなび」の閲覧・行動履歴などを分析したビッグデータから抽出した40のワードをもとに、全国のぐるなび会員対象のアンケートや、メディア関係者の審査を実施。その中から「①その年流行または話題になった」「②その年の社会の動きと関係が深く世相を反映している」「③食文化の記録として後世に受け継ぐ価値がある」の3点を満たしていることを確認して、「今年の一皿®」実行委員会が承認・決定する。

  • 記者発表会の冒頭であいさつする、ぐるなび総研代表取締役社長 兼 株式会社ぐるなび取締役会長・創業者の滝久雄
  • 農林水産省審議官の安楽岡武氏は、「今年の一皿®」への期待を述べた

 冒頭、ぐるなび総研代表取締役社長 兼 株式会社ぐるなび取締役会長・創業者の滝久雄が、開催に際して「コロナ禍でも食の楽しみが無くなることはない。「今年の一皿®」がきっかけで人々が食べる楽しみ、喜びを再認識し、頑張っている生産者や飲食店の方々への応援につながれば大変うれしい」と挨拶。続いて、農林水産省審議官の安楽岡(やすらおか)武氏が登壇し、「食品産業にとっては大きな変革が期待される激動の時代。『今年の一皿®』の発表が、日本の食と農、食文化の価値を見つめ直し、さらなる発展の機会となることを期待しています」と述べた。

  • 2021年の「今年の一皿®」に選ばれた「アルコールテイスト飲料」
  • 環境への負荷が少なく新たなタンパク源として期待されることからノミネートされた「昆虫食」
  • ブリオッシュ(パン)に生クリームがたっぷりと詰まった「マリトッツォ」
  • 本格的な料理を自宅で手軽に再現できる「ミールキット」

 2021年のノミネートは、「アルコールテイスト飲料」「昆虫食」「マリトッツォ」「ミールキット」の4つ。この中から「アルコールテイスト飲料」が2021年を象徴する一皿に選定された。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下における酒類の提供制限を受け、アルコールの代わりに提供されて飲食店の救世主に。製造方法が進化して一段とアルコールに近い味わいになり、料理を引き立てる飲料として支持されたのが選定理由だ。

 受賞を記念して、シラフを楽しむカルチャーを普及するshirafer(シラファー)プロジェクト代表の小石川泰弘氏に、アーティストの野老(ところ)朝雄氏から記念品「野老十八角折皿 有田焼 2021」が授与された。

  • アーティストの野老朝雄氏が登壇し、今年の記念品「野老十八角折皿 有田焼 2021」を紹介
  • トークセッションの様子。shiraferプロジェクト代表の小石川泰弘氏(左)と、若手料理人コンペティション「RED U-35」で2021年のグランプリを受賞した「Yamanashi gastronomy Ichii」シェフ・堀内浩平氏(中央)に加え、リモートで食プロデューサーの狐野扶実子氏(右)が参加

 トークセッションでは、小石川氏と、若手料理人コンペティション「RED U-35」で2021年のグランプリを受賞した「Yamanashi gastronomy Ichii」(東京・西麻布)のシェフ・堀内浩平氏が登壇。さらに、食プロデューサーの狐野扶実子氏がニューヨークからリモートで参加した。堀内氏は「コロナ禍でアルコールテイスト飲料を頼む方が増えました。当店は山梨産の食材を多く使っているため、山梨産のフルーツやハーブを使った飲料を開発してさまざまなニーズに応えています」と振り返った。狐野氏は「SDGsや健康志向の高まりで世界的にアルコールテイスト飲料の需要が拡大している」と海外の状況を伝えた。小石川氏は「飲食店や企業の努力がアルコールテイスト飲料の味の質を上げ、主役に躍り出た。日本が世界に誇る文化になると確信している」と語り、今後のアルコールテイスト飲料への期待感が高まるトーク内容となった。