福岡市の小学校でシェフが食育教室を開催

ぐるなびは、2015年7月に「福岡市と株式会社ぐるなびとの地域共働事業に関する包括連携協定」を締結。これに基づき2月7日、「アトリエオキ」の沖克洋シェフを迎え、小学校で食育教室を行った。

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料理をすることの楽しさをプロが子供たちにレッスン!

福岡市とぐるなびによる包括連携協定の一環として有名シェフを迎え、初めて小学校で食育教室を開催

プロのフレンチシェフに学ぶ子供たちの心に残る食育教室

株式会社ぐるなびは、福岡市と双方の資源を活用した共働による活動を推進し、福岡市の地域活性化を促進するため、2015年7月に「福岡市と株式会社ぐるなびとの地域共働事業に関する包括連携協定」を締結。この包括連携協定に基づき、食文化振興の一環として、福岡市内の小中学生を対象に食育教室を開催。2月7日には初めて小学校で食育教室を行った。

会場の福岡市立塩原小学校(福岡・南区塩原)には、フランス料理「アトリエオキ」(福岡・中央区薬院)のオーナーシェフ・沖克洋氏が来校。6年生の男女計94名が2つのグループに分かれ、家庭科室で2品の調理を学んだ。

子供たちが作る前に、沖氏が2品をデモンストレーション。それそれのポイントを解説した

同校の平川眞利子校長が「一流のシェフが小学生にプロの技を直接教えてくださるなんて、最高の機会です」と期待を寄せるなか、沖氏は「自宅で家族と一緒に作れるおしゃれな料理とスイーツに挑戦しましょう!」と、明るく子供たちに挨拶。まず、当日のレッスンメニューである「フレンチトースト」と「ホタテのムニエル 焦がしバターのソース」の調理手順を、デモンストレーションを交えて説明した。

「フレンチトースト」では、固くなったパンをおいしく食べるために誕生したという歴史や、「パンを卵に浸しすぎない」など、プロならではのコツを紹介。なかでもフライパンで焼いたパンに砂糖を振り、その表面を再びフライパンで焼き、焦がし色と香ばしさを出す「キャラメリゼ」を披露した際には、子供たちから「わあ、いい匂い!」と、大きな歓声があがった。

「ホタテのムニエル」では、バターやケッパーを使って作る本格的なソースを伝授。子供たちは身を乗り出して、シェフの手元を覗きこんでいた。

  • グループに分かれて、エプロン姿で真剣に調理に取り組む子供たち。自然に作業の分担もできていた
  • 食材は身近なものをそろえ、家庭でも作れる簡単なフレンチを基準にレッスンメニューを決定

その後、6名ほどのグループに分かれ、子供たちが調理を開始。沖氏は各グループのテーブルを回りながら、「このくらいの火加減で」「いい焦げ目だね」など、真剣な眼差しで作業をする子供たちをサポートした。さらに、試食タイムにはナイフとフォークの使い方などテーブルマナーも紹介。自分たちで作った料理を食べた子供たちは、「おいしい!」「また作りたい」などと話し、笑顔を見せていた。

  • 各グループを回り、コツや火加減を教える沖氏。気さくな人柄で、子供たちも積極的に質問をしていた
  • テーブルマナーも意識しながら、自分たちで作った料理をパクリ

最後に沖氏は、「今日は料理だけでなく、後片付けの大変さも体験したと思います。家でおいしい料理が食べられることに感謝して、お母さん、お父さんを手伝ってください」と子供たちに伝え、食育教室は終了。平川校長も、「ひと工夫加えることでまったく違う料理に変化する、プロの“魔法”に感動しました。料理は人を喜ばせるということを、子供たちも感じたと思います」と、感謝の言葉を述べていた。

アトリエ オキ (福岡・中央区薬院) オーナーシェフ 沖 克洋 氏
「子供たちの料理に純粋に向き合い、吸収しようとする姿勢に感動しました。自分自身も小学校の家庭科の授業で初めてサンドイッチを作り、おいしかったことがきっかけで料理人を目指しました。10年後、20年後に、今日のこの体験を子供たちが思い出してくれたら、うれしいですね」

当日のレッスンメニュー

ホタテのムニエル
焦がしバターのソース

付け合わせのジャガイモの調理方法、焦がしバターソースの作り方などをていねいに解説。おいしく見える盛りつけ方も紹介した
フレンチトースト
「パンを卵に浸しすぎない」などコツを教えながら、パンの表面の砂糖を焦がす「キャラメリゼ」も実演。家庭とは違うプロの味を伝授した