札幌「焼鳥 富士山」は1日7回転半の大盛況。“昼飲みできる焼き鳥店”で差別化に成功!

札幌・すすきのの商店街にある複合商業施設「狸COMICHI」。その2Fに店を構える「焼鳥 富士山」が1日7回転半の人気ぶりだ。仕込みや焼き方にこだわった看板メニュー「ヤキトン」を売りに、入りやすい空間と印象的な内装でSNSでも話題に。周囲に少ない昼から飲める焼き鳥店として若い層やインバウンド客も獲得している。

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SNS効果でインバウンドも集客し、わずか5坪で月商670万円!

地元・札幌市民や国内外からの観光客で平日・週末問わずにぎわう狸小路商店街。その一角にある「狸COMICHI」は、1~2階の2フロアに北海道各地から人気の飲食店など20店舗が軒を連ねる屋内型複合飲食施設だ。その2階に店を構える「焼鳥 富士山(ふじやま)」は、2022年に同施設の開業とともにオープン。昼から営業する焼き鳥店というコンセプトで昼飲みニーズを捉え、手間をかけた料理のおいしさも口コミで広がり、わずか5坪ながら最高月商670万円を記録している。

焼鳥 富士山(北海道・札幌)
北海道札幌市中央区南2条西2-5 狸COMICHI2F
https://r.gnavi.co.jp/nyjf54tt0000/
2022年8月、屋内型複合飲食施設「狸COMICHI」の開業時にオープン。「昼から焼き鳥を食べられる店」を売りに、1本1本串うちして焼き方にもこだわった串焼きを提供し、ちょい飲み需要を獲得している。

目次
札幌の人気店「大衆酒場 富士山」から生まれた焼き鳥居酒屋
【POINT1】写真映えを意識した空間で認知度アップ!
【POINT2】1本1本串打ちした焼き鳥など、料理はおいしさ・リーズナブルを追求
【POINT3】近隣にはない「昼飲みできる店」で差別化

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札幌の人気店「大衆酒場 富士山」から生まれた焼き鳥居酒屋

若い人でも入りやすい店というコンセプト通り、間口が広く明るい雰囲気。女性1人での入店も少なくない

店はモール通路に面した開放的な造りで、カウンター8席、テーブル12席の全20席。「20~60代までお客様の年齢層は幅広いです。飲み会の前にお1人で立ち寄り、焼き鳥数本にビール1杯といった0次会利用も増えています。札幌には“ちょい飲み文化”があまり根付いていませんが、ニーズはあるんだなと感じます」と話すのは、料理長の山﨑哲央氏。

運営を行う株式会社GranVillageは、アジア料理店など主に女性をターゲットとした店舗を手がけた後、ミートボール専門店を開業。折からの居酒屋ブームを捉え、2019年には業態転換し「大衆酒場 富士山」をオープンさせた。コンセプトは、若い世代も気軽に入れる明るい雰囲気と、北海道を意識したメニューを手頃な価格で楽しめるネオ大衆酒場。その後、しゃぶしゃぶ店、居酒屋を同じ「富士山」の名称を冠して展開。FC店も2店舗を運営している。

「焼鳥 富士山」もこの系譜にある、いわば「富士山ファミリー」だが、店舗の規模が小さいことから、メニューを焼き鳥中心に絞り込んだ。「年齢に関係なく、若い人も入りやすい店というテーマは『富士山ブランド』の共通点。現在は外国人のお客様も多く訪れるようになり、安定した売上を確保できています」(山﨑氏)。客単価は、昼2,000円弱、夜2,500円ほどだが、欧米の外国人客などは「かなりガッツリ食事をする方が多い」(山崎氏)ことから、客単価は約3,000円ほどになり、売上アップにつながる存在になっているという。

外国人向けに英語のメニュー表を用意している

【POINT1】写真映えを意識した空間で認知度アップ!

赤ちょうちんを想起させる看板と、店名が書かれた青いのれんが目印

「焼鳥 富士山」の知名度アップに貢献したのが、印象に残りやすい空間だ。店名を白字で染め抜いたのれんと「やきとり」と書かれた赤い看板。店名にローマ字が添えられているのは、インバウンドも意識してのことで、「富士山いう名前自体、ネット検索時のヒットを考えて付けられたとオーナーから聞いています」(山﨑氏)。

店内の壁に描かれている、雪を被った富士山。フォトスポットとしての利用も想定されている

壁面に描かれた雪景色の富士山もインパクトがあり、写真を撮りたくなる「映え効果」も狙っている。実際に、利用客が発信したSNSを見て来店する若い客も多いほか、韓国で著名なインフルエンサーなども訪れている。「空中階の物件なので、当初は店を知ってもらう点で難しさも感じましたが、オープンから2年、SNSをきっかけとした口コミのおかげで知名度が高まりました」(山﨑氏)。こぢんまりとした店舗だが開放感があり、女性一人でも入りやすい雰囲気も幅広い層の集客に一役買っている。

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【POINT2】1本1本串打ちした焼き鳥など、料理はおいしさ・リーズナブルを追求

写真上から「レバー」(210円)、ヤキトン(228円)、シロ(240円)。串焼きの三大名物と称し、焼き鳥の甘ダレとは異なる濃厚なタレで食べる看板メニュー。室蘭やきとりの名店の調理法と味がベースとなっている
一本一本、串うちをして炭火で焼く。肉の大きさ、焼き加減を見極めながら、均一に火を通していきミディアムレアに仕上げることで、外は香ばしく、中はやわらかく焼きあがる

焼き鳥店という打ち出しではあるが、看板メニュー「ヤキトン」は鶏肉ではなく豚肉。北海道のローカルフードのひとつで、いわゆる“室蘭やきとり”だ。「この店を出すにあたり、地元の室蘭で人気の有名店から独立した職人さんに指導を受け、看板メニューに据えました」(山﨑氏)。豚肉の間にタマネギを挟み、濃厚なタレと洋がらしで食べる。限られたメニューのなかで「とにかくうまいものを出す」というコンセプトのもと選んだ一品だが、あえて「室蘭やきとり」とは打ち出していない。「道外や外国の方など、誰でも気軽に楽しめる大衆感を重視しているので、ローカル色の強い情報はあえて強調していません。それでも室蘭やきとりを知っている方は、食べた瞬間に気付いてくださって、スタッフとお客様の会話も弾みます」と山崎氏は語る。

写真左上から時計回りに「大衆居酒屋 富士山」でも人気の「モツ煮込み」(500円)、鶏皮・キュウリの漬物・納豆を合わせた「鶏納豆」(460円)、低温調理し、濃厚な味わいに仕立てた「レバ刺し」(550円)
「白菜サラダ」(550円)は、「ヤキトン」のタレに合うように考案した白菜と塩昆布を絡めた一品

「ヤキトン」と同じタレで食べる「シロ(直腸)」「鳥レバー」の串ものが三大名物。いずれも仕込みから店内で行い、熟練者が一つ一つ串打ちし、肉を熟知した職人が焼き上げる。「肉汁が極限まで詰まったミディアムレアを意識し、口にした時に感動していただけるおいしさを追求しています」(山﨑氏)。低温調理を用いて、とろけるような食感に仕立てた「レバ刺し」も、レバー好きは必ず注文するという人気メニュー。「ヤキトン」のタレに合わせて考案した白菜と塩昆布の「白菜サラダ」、鶏皮と納豆を合わせた「鶏納豆」など、酒のアテを意識したメニューをそろえている。

「ヤキトン」をはじめ16品の串焼き(210~280円)をメインに、野菜や鶏を使った一品メニュー(290~540円)などをそろえている

【POINT3】近隣にはない「昼飲みできる店」で差別化

富士山の名前が入ったジョッキで提供する「生ビール」(600円)、フジヤマと刻まれたグラスの「富士山レモンサワー」(460円)

さらに、「焼鳥 富士山」が人気店に成長したポイントが昼飲みの獲得だ。営業時間は12時からで、ご飯物のメニューも用意しているが、日中から焼き鳥で酒類を楽しめる店として打ち出している。「札幌には昼飲み文化が根付いておらず、かつ、昼から焼き鳥を出す店もほとんどありません。そこで、新たなスタイルを提案したいと思いスタートしました」(山﨑氏)。

ドリンクも、さまざまなアルコールのニーズに応えらえるように、幅広くラインナップ。写真映えも意識し、富士山の文字を入れたグラスの生ビール(600円)、富士山サワー(460円)のほか、季節に応じて入れ替える日本酒もそろえている。

昼飲みで来店する層は、朝に仕事が終わり、帰宅前に立ち寄って飲んで帰る飲食店従事者のほか、休日の日中に軽く飲む人などさまざま。12~23時の営業時間の間に、平日は約4回転、週末には7.5回転を実現している。

同じフロアにある居酒屋をはしごできる施設の特徴も奏功し、看板や富士山の絵に興味を持ち、軽く飲んでいく人も増加。昼飲み客もコンスタントに入るようになり、ビール需要が伸びる夏には坪月商130万円を超える。今後はSNS世代より高い年齢層への告知を進め、さらなる集客を図る構えだ。

料理長 山﨑 哲央 氏
ホテル、個人経営の店舗、フード関連会社などで20年以上中華料理の料理人を経験。餃子・小籠包の店の立ち上げに際し株式会社GranVillageに入社。

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