2023/11/28 特集

ランチから夜のシメパフェまで、1日最大7回転を実現!「CAFE&BAR FeRna」(東京・赤羽)

集客力が高まる年末などの繁忙期に、少しでも多くの客を受け入れる、または客単価を上げることで1席あたりの売上を最大にするのが繁盛への近道。東京・赤羽の「CAFE&BAR FeRna(フェルナ)」は、ランチ、カフェ、テイクアウト、ディナーに加えて21時以降のシメパフェでも集客し、1日最大7回転を実現している。

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テイクアウトも含めた五毛作を実現し、最高月商は900万円!

「回転数や席稼働率を高めたい」と考えている飲食店経営者は多いはず。特に、忘新年会シーズンや歓送迎会が行われる時期はなおさらだ。東京・赤羽にある「CAFE&BAR FeRna」は、業態開発の時点で1日の回転や席稼働を高められるよう、昼、カフェタイム、夜とそれぞれ明確な売りを作って店づくりをしたことで1日最大7回転を実現している。

CAFE&BAR FeRna(東京・赤羽)
東京都北区赤羽2-14-8
https://r.gnavi.co.jp/6ke7dt3y0000/
ランチ  11:00~17:00
ディナー 17:00~23:00
赤羽駅前のアーケード街近くに2021年9月にオープン。3階建てのビル1棟を使ったフルーツ専門店で、フルーツサンド、スイーツ、ランチ、ディナー、バーのサービスを提供。

席稼働を高める「FeRna」5つの戦略
1【業態コンセプト】空間づくりや席案内から席稼働を意識
2【ランチタイム】パフェセットや昼飲みで席稼働時間アップ
3【カフェタイム】専任のパティシエによるチーズケーキで集客
4【ディナータイム】21時以降は「シメパフェ」が効果を発揮!
5【サービス】予約の取り方や席への案内も工夫し、満足感と席効率を同時にアップ!

「CAFE&BAR FeRna」がオープンしたのは2021年9月。東京・赤羽を拠点に飲食店を展開する株式会社RAZULIT'e(ラズライト)の2店舗目だ。

代表取締役の高野翔氏は、「当時はまだコロナ禍の影響で夜の集客が不安定な時期。そこで、テイクアウトニーズの高まりからブームになっていた、フルーツサンドを集客のフックにするとともに、ブームが去っても息長く続けられるように“フルーツ専門店が作るカフェ&バー”として打ち出しました」と振り返る。

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【業態コンセプト】空間づくりや席案内から席稼働を意識

夜は照明の効果でビル全体が目立つため、認知度を高めることにつながった

店舗は赤羽駅徒歩4分の好立地に建設中だった3階建て(総坪数28坪)のビルを1棟借りし、黒の予定だった外壁をカフェらしく白に変えてもらった。狙ったのは「ランチ、カフェ、ディナーのすべての時間帯で集客すること。テイクアウトとイートインの相乗効果を生み出すこと」(高野氏)だ。

  • 1階のテイクアウトコーナーの横と奥に2人席のテーブルを4つ配置
  • 3階には、4人のボックス席が2つ、2人席が1つ、6人用の片側ソファ席の合計16席

1階にはフルーツサンドやスイーツが並ぶテイクアウト商品のショーケースを置き、その横のスペースに2人用テーブル席を4つ配置。2階はキッチン兼オフィスとしており、3階には4人用ボックス席を2つ、2人用テーブル席を1つ、6人用の片側ソファ席を1つ設置して、合計24席のイートインスペースを確保した。6人用のソファ席は、丸テーブルを3つ並べて2人客が3組座れる席配置をベースにしており、2人用テーブル席とつなげて8人席とすることも可能で、18~20人の貸切にも対応できる。

1階は少人数(1~2人客)専用で、3階はグループ客に利用してもらいたいと考えており、来店客が1~2人の場合はまず1階の席へ、3人以上は3階へ案内しており、4人用のボックス席をできるだけ3人以上の客で埋められるように意識している。

1階と3階では内装デザインやイス、テーブルなどの雰囲気をガラッと変えており、気軽に利用しやすいカフェ風の1階に対して、バーカウンターがある3階は落ち着いた雰囲気でゆったりと過ごせそうな空間だ。自然と3階のグループ客の方が滞在時間は長くなり、その分客単価も上がる。逆に1階は1人客がいることもあって客単価は低いが、比較的回転しやすいという。

【ランチタイム】パフェセットや昼飲みで席稼働時間アップ

ランチ限定の「昼のみコース」が女性グループに人気。アルコールを含めたドリンク飲み放題がついて2,500円とリーズナブルな価格設定で、貸切での利用も多い
「特製グリルチキンと6種野菜のサラダ~バルサミコソースで」(1,188円)など、女性が好むメニューが目白押し。プラス100円で、パンかライスをつけられる

業態開発の時点で昼から夜まで集客できることをコンセプトに据えた「FeRna」だが、集客力を高めなければ席は稼働しない。そういう意味でポイントになっているのが、ランチ、カフェ、ディナーのそれぞれの時間帯でメインターゲットの女性を意識したメニューだ。

まず、平日でも2~3回転するランチタイム(11~15時)。「特製グリルチキンと6種野菜のサラダ~バルサミコソースで」(1,188円)、「7品目野菜のプロテインサラダ」(1,188円)など、女性が喜ぶヘルシーなメニューが並ぶ。提供時間を早めるために、ある程度事前に仕込んでおけるメニューや調理時間のかからない料理をそろえているが、決して早く回転させたいというわけではない。むしろ、つい選びたくなる「パフェセット」(ランチとセットで100円オフ)や、アルコールを含めたドリンク飲み放題の「昼のみコース」(2,500円)を用意して、ゆっくり食事を楽しんでもらいつつ、しっかり客単価も上げる戦略で、ランチの平均客単価は1,600円と近隣の店よりも高めだ。無理に回転させようとするのではなく、来てくれた方にゆっくり食事をしていってもらい、その分ついオーダーしたくなるメニューを用意しておくことで、“席が売上を生んでいる時間を増やす”ことに成功している。

来店客の多くはママ友やシニア女性のグループで、貸切ニーズも獲得。土・日曜日は平日以上に盛況で、ランチだけで15万円以上を売り上げることも珍しくない。

【カフェタイム】専任のパティシエによるチーズケーキで集客

カフェタイムの人気は、開発に心血を注いだ特製チーズケーキ「フェルチー~FeRna's チーズケーキ~」(682円)と、高級ブランド紅茶(1,188円、写真は「マルコポーロ」)

続く15~17時のカフェタイム(平日は1階のみ営業)は、専任のパティシエが作るスイーツと高級ブランド紅茶が目玉。なかでも、何度も試作を重ねて開発した自信作の「フェルチー~FeRna's チーズケーキ~」(682円)は、1日で2~3ホール分のオーダーが入り、「仕込みが追いつかない」(高野氏)ほどだ。スイーツと合わせてマリアージュフレールの紅茶(1,188円)をチョイスし、ラグジュアリーなひとときを楽しむ女性も少なくない。このほか、旬の新鮮なフルーツ100%の各種スムージー(748円)やフルーツパフェ(968~1,408円)を目当てにやってくる人も多い。平均客単価はランチと同様の1,600円で、平日でも1~1.5回転し、土・日曜日はさらに回転数が増えるという。

加えて、カフェタイムを中心にテイクアウトも好調。テイクアウトで店の存在を知った人がイートインを利用することもあり、売上だけでなく集客効果も実感している。また、1階のテーブル席はすぐ横にテイクアウト用のショーケースがあり、自然とおいしそうなフルーツサンドやケーキなどが目に入る。1階で食事をした客が帰り際にお土産として商品を購入することも多く、客単価アップにもつながっている。

1階で、チーズで甘さを調節した生クリームと新鮮なフルーツが人気のフルーツサンドに加え、パティシエが腕を振るうスイーツを販売

【ディナータイム】21時以降は「シメパフェ」が効果を発揮!

シメパフェの一番人気「YORU PARFAIT 紅茶」(1,498円)。他店でのディナーの後に、シメパフェとアルコールを求めて来店する客も少なくない

一方、ディナー&バータイム(17~23時)は平日1回転、金・土曜日2回転が平均値だ。「フルーツポンチ」のお通し、「果肉入りフルーツサワー」や「スムージーカクテル」など、フルーツ専門店ならではのラインナップで差別化をはかっている。客単価は約3,000円で、ランチやカフェタイムよりカップル客が多く来店している。

この時間帯の中でも、21時以降は「シメパフェ」を目当てに客が訪れるところが「FeRna」の強み。「他の店で飲んだあとに、当店の“シメパフェ”でしめくくるお客様が予想以上に多い」と高野氏。年齢層もやや若くなり、パフェと合わせてアルコールを楽しむ客もいて、新たな食シーンの開拓につながっている。

  • 自家製のフルーツポンチをお通しにして、差別化。客自身が2杯まですくうことができるシステムで、フルーツ専門店らしさをアピール
  • ディナーの人気メニューの1つ「お肉の3種盛り合わせ」(燻製ベーコン、ソーセージ、カイノミ。1,298円)。ほかにサラダ、パスタなど豊富に取りそろえている
フルーツを駆使したアルコールが豊富。左はウォッカベースの「スムージーカクテル」(いちご、682円)、右は「果肉入りフルーツサワー」(パイナップル、638円)

こうした取り組みによって、ランチ・カフェ・ディナー・シメパフェ・テイクアウトのいわば「五毛作」を実現。トータルで1日最大7回転させることに成功している。最高月商はフルーツサンドがブームだった2021年に記録した900万円。ブームが去った今でもコンスタントに500万~600万円を売り上げている。「オープン当初はフルーツサンドをきっかけに店を知ってもらうのが狙いでした。ただ、最初からフルーツサンドのブームは一過性だと思っていたので、現状の売上は想定内。これからは、フルーツサンド以外の商材も強化して、イートインでも売上を上げたいです」と高野氏は笑顔を見せる。

【サービス】予約の取り方や席への案内も工夫し、満足感と席効率を同時にアップ!

席稼働を高めるために回転率を高めたいと思うのが飲食店の心情だが、「気を付けているのは、お客様の満足度を下げないこと」と高野氏。例えば、混み合うことが予想される時間帯は「2時間制」など“制限”を強調するのではなく「〇時までならお席をご用意できます」とマイルドな表現で案内する。

3階席だけでなく1階席も予約可能にすることで予約数を最大化して客の利便性を高めるとともに、1階席の予約は必ず席のイメージを電話で伝えて了解を得ている。どうしても3階席を望む客には、3階席が空くまで1階席を利用してもらう。満席時のウエイティングは、店外に並んでもらうのは大変なので電話連絡を約束する、などといった対応を徹底している。席稼働を最大限に追求しつつも、客への気配りを怠らないことでファンの獲得にも成功している。

株式会社 RAZULIT'e 代表取締役 高野 翔 氏
プロのキックボクサーをケガで断念し、株式会社エー・ピーホールディングスで経験を積んで2018年7月独立。東京・赤羽で3店舗を経営中。

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