4人のシェフがブランチと、ディナーのコースを考案
株式会社ぐるなびが共催し、日本料理界の新たなスターを発掘するコンペティション「RED U-35」。その初代グランプリ(レッドエッグ)に輝いた杉本敬三氏(「Restaurant La FinS」)、3代目グランプリの篠原裕幸氏(「海鮮名菜 香宮」)に加え、「La BOMBANCE」のオーナーシェフ・岡元 信氏がメニューを考案し、「つきぢ田村」三代目主人の田村 隆氏が総合監修した2種のコース料理を電車内で楽しめるのが、「西武 旅するレストラン 52席の至福」だ。これは、西武鉄道株式会社が4月17日より運行を開始した、全席レストラン車両の観光電車。西武線沿線の代表的な観光地である埼玉・秩父の自然をモチーフにデザインされた車両のなかで、「乗って楽しい」「食べて美味しい」をテーマに、すべての座席で特別な食事が楽しめる。
4人のシェフが手がけたのは、池袋駅、もしくは西武新宿駅から西武秩父駅・本川越駅に向かう電車内で提供される「ブランチコース」(1万円)と、逆の系路での「ディナーコース」(1万5000円)。「ブランチ」では、杉本氏が「武州和牛のポ・ト・フ ~サプライズ仕立て」を、「ディナー」では篠原氏が「里芋リブロース巻黒酢煮込みフカヒレ添え」を考案するなど、ともに埼玉県産の「武州和牛」を使ったメニューをメインに据えている。また、「秩父の春」をイメージし、4人のシェフが共同で作り上げた「至福の12種類の前菜」は両コースに組み込まれ、彩り鮮やかな一皿が旅に花を添えている。
4月14日には運行に先がけて、メディア向け試乗会を実施。世界的な建築家・隈 研吾氏が内外装を担当した全4両が公開された。1号車は多目的スペース、2、4号車は各26名(計52名)分のテーブルがある客席車両、3号車はオープンキッチンとバーカウンターを設置。内装には地場産の西川材が使われ、その繊細なデザインは注目を集めていた。また、当日は「ディナーコース」も振る舞われ、参加者は舌鼓を打った。
「西武 旅するレストラン 52席の至福」は、土・日曜・祝日を中心に年間100日程度の運行を予定。運行時間はディナーが約2時間30分、ブランチが約3時間。その間にコース料理が提供される。今回のコースが食べられるのは6月いっぱいで、早くも予約が取れないほどの人気となっている。