映画『パディントン2』 - エンタメレストラン -

2018/01/19

エンタメレストラン

Vol.153
パディントン2
2018年1月19日(金)より全国公開
http://paddington-movie.jp/
© 2017 STUDIOCANAL S.A.S All Rights Reserved.
【イントロ&ストーリー】
2014年に公開され、本国イギリスをはじめ全世界で興収328億円を超える大ヒットを記録した『パディントン』。原作は超ロングセラーの英国児童文学。ペルーのジャングルからロンドンにやってきたクマが、ひょんな偶然からブラウン一家と出会い、騒動を起こしながらも家族になっていくまでが描かれた。本作はその待望の続編。監督・脚本は前作から引き続きポール・キングが務める。
★ブラウン家の一員として、ロンドンで幸せに暮らしているパディントン(声:ベン・ウィショー)。最近の気がかりは、ペルーで自分を育ててくれたルーシーおばさんの100歳の誕生日プレゼントだった。ある日、彼はアンティークショップで、世界にたった1冊しかない飛び出す絵本を見つける。プレゼントにうってつけだと思ったパディントンは、働いてお金を貯めようと決意するが…。
【キャスト&スタッフ】
キャスト:ベン・ウィショー、ヒュー・ボネビル、サリー・ホーキンス、ヒュー・グラントほか
監督・脚本:ポール・キング
原作:マイケル・ボンド
配給:キノフィルムズ

世知辛い世の中を甘みで潤し、和ませるグルメ・アンバサダー
パディントン特製マーマレードの決め手は、シナモン!?

 クマのプーさんがハチミツ好きなのはご存知のはず。それはどうやら事実みたいで、野生のツキノワグマを捕獲するためにハチミツを使っておびき寄せることはよくあるらしい。そのプーさんと同じイギリスの作家、マイケル・ボンドが生み出したモフモフクマ、パディントンの好物はハチミツではなくマーマレード。原作の精神を引き継ぎ映画化された前作(2014年)では、イギリス人の探検家がペルーのジャングルで遭遇した2頭のクマと、彼らの下ですくすく育つ甥っ子クマのパディントンに、保存食として携帯していたマーマレードのおいしさを教えるくだりが紹介されていた。

 さて、待望の続編『パディントン2』では、前作以上にマーマレードの甘い香りが全編を包み込む。それはもう、見終わって即スーパーのジャム売り場に駆け込みたくなるくらいに。

 ペルーを離れてはるばるロンドンにやって来たパディントンは、ある日、故郷に置いてきた今年で100歳になるルーシーおばさんに、ロンドンの観光スポットがひと目でわかる"飛び出す絵本"をプレゼントしようと心に決める。かなり高価な絵本をゲットするため、アルバイトに精を出していたその矢先、アンティークショップに陳列されていた絵本が何者かに盗まれ、あろうことか、パディントンが容疑者として逮捕&投獄されてしまう!

 で、ここからが甘党でグルメなパディントンの腕の見せどころ。囚人たちに冷え切って味のない雑炊を提供し続ける鬼シェフ、ナックルズの口に、彼にとっては常備食のマーマレード・サンドウィッチを無理矢理突っ込んだパディントン。するとどうだろう!? ナックルズの中で死滅していた味覚が突如再生され、これを機に、パディントンは厨房でスイーツ全般を任されることになり、刑務所の食堂を塀の中のパティスリーに変えていく。

 マーマレードを手始めに振る舞われるのは、チョコレートケーキ、バタースコッチ、パンナコッタ、プチフールなど、見るだけで唾液が出そうになる甘味の数々。注目は、パディントンがあらためてレクチャーしてくれるオレンジマーマレード・レシピだ。その行程は、①果汁を搾り出す ②果実を皮ごと煮る ③砂糖を投入 ④仕上げにレモン汁とシナモンを投入 ⑤最後に砂糖で味の調整。えっ? マーマレードにシナモン? そう、これが実によく合う。試しに自家製マードレード・シナモン入りをお試しあれ。

 さて、そんな風にパディントンはマーマレードで人を幸せにしてくれる。世知辛いこの世の中を甘みで潤し、和ませるモフモフなグルメ・アンバサダー。パディントンのミッションはまだまだ終わりそうにない。

Text by 清藤秀人(映画ライター/コメンテーター)
アパレル業界から映画ライターに転身。SCREEN、ぴあ、eiga.com、Yahoo!ニュース個人"清藤秀人のシネマジム"、U-NOTEなどにレビューを執筆。著書にファッションの知識を活かした「オードリーのおしゃれ練習帳」(近代映画社)ほか。現在、スターチャンネルの映画情報番組"GO!シアター"で解説を担当。

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