2024/08/01 特集

飲食店の看板は、オフライン集客最大の武器。あなたのお店の魅力を詰め込むべし

「看板」は、飲食店の”顔”。飲食店の集客において、重要な役割を果たしています。開業前に知っておきたい、そして開業後も改良を検討していきたい看板について、役割や種類、費用、設置ポイントなどを、繁盛店事例の画像とともに紹介します。

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初回公開日:2023.4.20

「看板」は飲食店の”顔”。適切な場所に設置し集客アップ!

飲食店にとって店の”顔”となる看板。通行人に店舗の存在を伝えると同時に、「おいしそう」「入ってみたい」という第一印象を左右する販促の“武器”にもなり得ます。また、看板の種類やサイズ、デザイン性に加えて、設置場所が集客率に大きな影響を及ぼすことも。

それぞれの特徴やメリットを把握し、店のコンセプトや魅力をもっとも効果的にアピールできる看板と設置方法を選択しましょう。

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目次
看板の意味・メリットは?
看板にはどんな種類がある?
看板にはどんな内容を掲載したらよい?
看板デザインのポイントは?
看板設置の費用はどれくらい掛かる?
看板を設置する際の注意点は?

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看板の意味・メリットは?

1.店舗の存在を伝える

店舗看板のもっとも重要な役割の一つは、周囲に店の存在を知らせること。看板を設置することで通行人やドライバーなど不特定多数の人に向けて店をアピールでき、認知度を高めることができます。

2.コンセプトを伝える

業態やイチオシのメニュー、価格帯などを掲載し、どのようなサービスを提供する店か。大衆性や高級感といった雰囲気を看板のデザインを通して表現することで、より明確にコンセプトを伝えることができます。

3.入店につながる情報を伝える

実施中のイベントやキャンペーンなどを打ち出す際の告知や宣伝ツールとしての活用も。飲食店を探しながら歩いている通りがかりの人が入店しようと思う、動機を生むことができます。

4.SNSで情報が拡散される

おしゃれな看板やユニークで目を引く看板は写真や動画に撮られやすく、その場での効果に加えてSNSでの拡散による集客を期待できます。コンセプトやターゲットを考慮しながらデザインを検討しましょう。

看板にはどんな種類がある?

1.ファサード看板

店名を大きく表示したファサード看板、壁面看板 参考記事:東京・神田「肉とたまご」

店舗正面の出入口上部に設置され、店の”顔”となる看板。表示面積が広く、もっとも目立つところに設置されるため、店舗名やロゴなど掲載する場合が多いです。プレート看板や電飾を内蔵したものなどさまざまな種類があります。

2.壁面看板

店舗の壁面に取り付ける看板。ファサード看板と同様に大きく作ることができるため、ロゴやイメージ写真、イラストなどアイキャッチとなるものを掲載し、遠くまで店の存在を知らせることができます。

3.突出し看板

建物の壁面や支柱から突き出たタイプの看板で、袖看板とも呼ばれます。路面に対して垂直に取り付けられるため、歩行者やドライバーにも気付いてもらいやすく、空中階や路上に看板を設置できない物件などの場合に効果的です。

4.A看板

外装はシックにし、A看板やスタンド看板でメニューを訴求 参考記事:北海道・札幌「焼肉ダイニング MEGUMI 南8条店」
 路上に設置する置き型の看板で、横から見た形が「A」に見えることからこう呼ばれる。黒板式やホワイトボード式のタイプは簡単に内容を書き換えることができ、日替わりメニューやイベントの周知にも適している。

5.スタンド看板

店前に置く自立式の看板で、黒板式、ポスターフレーム、LEDパネルタイプなどがあります。ランチやクーポンなどの情報を記載して集客を促したり、開店時に外に設置し、営業中であることを示すツールとしても活用できます。

6.デジタルサイネージ

TikTokの投稿動画を表示して宣伝 参考記事:東京・池尻大橋「PLUCK AND PLANT」

ディスプレイを使用した電子看板。画像や映像などのデジタルコンテンツを使用し、より多くの情報を発信できます。印刷や装飾、廃棄にコストをかけずに季節や時間帯に応じた内容をタイムリーに配信できるメリットも。

7.ウインドウ看板

入り口扉のガラスに貼り紙。また、透明の窓ガラスを活用し、店内にデザインした店名ロゴが外に見える 参考記事:神奈川・横浜「鬼貝(おうがい)」

店舗の窓や入り口のドアを活用し、ガラス面に施工。空きスペースになりがちな入口や扉を活用して、店名や営業時間などのサービス内容を周知できます。また、入り口が大きなガラス張りの店は、店内が見えることを想定し、中に装飾するのも一手です。

8.旗

ポールに縦型の布を括り付けた旗を路上や駐車場に設置することで、店を目立たせたり、看板メニューやサービス、限定商品の宣伝ができます。比較的コストが安く、取り付けや交換がしやすいというメリットも。

9.のれん

店のキャラクターをあしらった巨大のれんが目印に 参考記事:東京・京橋「大衆食堂フクロウ」
店舗入口にかける布。もとは日除けや風除け、目隠しとして使われていましたが、店名やロゴをデザインし特徴を出すことで看板としての機能を担うように。営業時にのみ設置するため、店が営業中であることを知らせることもできます。

10.店頭幕・懸垂幕

中央に大きく「鰻」と書かれた店頭幕  参考記事:東京・永田町「北白川」

ポールやロープを利用し、外壁に吊り下げる幕状の看板。サイズが大きく視認性が高いため、打ち出したいメッセージをデザインし、売りやコンセプトをアピールできます。

11.タペストリー

布やシートの上下に筒状のバーが加工され、入り口付近や扉、窓などのガラス面に吊るして使用します。取り外しが容易なため、「冷やし中華はじめました」「氷」といった季節限定商品や新作の告知に使われることも多く、アイキャッチに効果的です。

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看板にはどんな内容を掲載したらよい?

1.店名やアイキャッチ

2階にある店の、店名とウリをシンプルながら印象的に表現 参考記事:「炭焼食堂 ロビン その2 錦糸町」

店名や「ラーメン」「イタリアン」「中国料理」といったジャンルを大きく掲載し、店の存在や業態をわかりやすく伝えましょう。屋号のかわりにロゴやイメージキャラクターなどアイキャッチとなるものをあしらえば、店を印象付けることもできます。

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2.イチオシメニューの掲示

ウリの食べ放題コースを、写真付きで分かりやすく掲示 参考記事:新潟「キラキラレストラン焼肉黒真」

メニューを掲示する際は、もっとも打ち出したいメニューや売れ筋を絞ってアピールを。限られたスペースでもコンセプトを明確に伝え、利用客のニーズに訴求することができます。

3.店舗情報

営業時間やどのようなメニューがあるか、価格帯はいくらかといった店選びの参考となる情報をわかりやすくまとめましょう。ランチや期間限定キャンペーン、お得なサービスなども積極的に掲示し利用を促したいところです。

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看板デザインのポイントは?

1.店舗のコンセプト・雰囲気を伝える

高架下という立地。柱を生かしたデザインのカフェ 参考記事:東京・上野「egg baby cafe」

大衆居酒屋であればレトロ感のある看板を設置したり、現地感を売りにした韓国料理店であればあえてハングルを大きく使ったりなど、よりコンセプトが伝わるデザインを採用することで、他店との差別化を図りながら集客を促せます。

2.視認性を高める

他店の看板や周囲の景色と同化しない色を使用する、英字の店名は筆記体にしないなど、読みやすさを考慮したサイズ、デザインを。夜間はスポットライトなどで照明を当てることで視認性が高まり、雰囲気も演出できます。

3.他店との違いを掲載

繁華街など飲食店が立ち並ぶエリアでは特に他店との差別化が重要となります。あえて手書き風の看板にしたり、ロゴやキャラクターを押し出したりと、コンセプトに応じてオリジナリティーをアピールしてみましょう。

4.時間帯や曜日などによって内容を変える

夜はちょうちんを灯し、昼の「おにぎり・豚汁 山太郎」と印象を変える 参考記事:東京・雑司が谷「夜山太郎」

時間帯や曜日ごとの通行人の年齢層や客層に合わせて看板に掲示するメニューや売りの内容を変えることで、より幅広い層に店の魅力をアピールできます。昼はランチメニュー、夕方はハッピーアワーの内容など、適宜情報の入れ替えを。

5.通行人の流れを読む

看板は内容だけでなく、どこに設置するかも重要です。視認性の確認も兼ねて朝、昼、夜やピークタイムなど時間帯別に通行人の流れや動線をよく観察し、もっとも効果的な位置に設置しましょう。

6.情報を詰め込みすぎない

通行人が看板を目にする時間はほんの一瞬。情報量が多いと文字や写真が小さくなり読みづらくなる。ひと目見ただけでも特徴やアピールポイントが伝わる、情報はなるべく絞り、シンプルにまとめるのも、コツの一つです。

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看板設置の費用はどれくらい掛かる?

1.デザイン制作費

看板の種類や形状に応じて料金が変動する。一般的にはデザイン料が3~6万円、看板製作費が5~20万円程度とされるが、デザインの要素・構成、使用する材質によって大きく異なります。

2.取付施工費

工事の規模によって異なり、一人で施工できる作業であれば3万円~と費用が抑えられます。一方、複数名での作業を要する看板や、高所に設置するための足場、専用の機材などが必要になると価格が上昇し15~70万円程度になる場合もあります。

3.その他の費用

上記以外にも看板の運搬費、既存の看板の撤去費、施工前の現場調査費、電飾やライトを取り付けるための電気工事費など、規模や種類に応じて別途費用がかかる場合も。壁面看板などは小さなものでも10万円程度を考えておきましょう。

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看板を設置する際の注意点は?

1.申請が必要になる場合がある

設置位置やサイズによっては道路占用許可や道路使用許可申請が必要となります。また、壁面看板など高さ4mを超えるものは工作物確認申請をし、看板を設置するにあたって構造上の問題がないか事前に審査してもらわなければならなりません。

2.看板が設置可能な物件か確認を

看板を取り付ける建物に構造上の制約があったり、店舗が歩道に面していたりすると、設置できる看板の種類が限られてしまう場合があります。条件は物件ごとに異なるため、必ず貸主に確認を。

3.法律、条例による規制の対象にならないか

自治体ごとに屋外広告物に関する条例や、景観の促進・維持のための景観法が定められています。店舗の所在地によっては看板が設置できなかったり、デザインが制限される場合があるので、事前に都道府県や地区町村への確認を。

4.看板使用料の有無

物件によっては、家賃とは別に看板使用料が発生する場合がある。オーナーに問い合わせたり、不動産契約時の内容をよく確認し、設置できる看板の内容、設置費用や現状回復費の負担についてなどを明確にしておきましょう。

昨今はSNSでの集客が重要視されますが、看板は店の前を通った人に直接届けることができる重要な案内板であり販売促進ツールです。店のコンセプトや予算を考慮しながら適切な看板デザインと設置場所を検討すれば、利用客に選ばれる店に近づくことができるでしょう。

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