事務所で受けた予約情報を共有。スタッフがスムーズに動ける環境に

ぐるなび台帳とは？
「ぐるなび台帳」は、空席管理や予約管理、顧客管理など、飲食店の業務を支援する目的で作られた予約台帳システム。「ぐるなびネット予約」と完全連携しており、「ぐるなびネット予約」から入った予約は「ぐるなび台帳」に自動で反映される。また、混雑時に電話に出られなかったり、営業時間外に電話で予約受付をしたいときに、電話自動受付予約機能（オプション：有料）を設定しておくことで、自動音声で予約を受け付けることができ、予約の取りこぼしを防げる。さらに、「ぐるなびネット予約」から入った情報は、そのまま顧客情報として自動で顧客台帳に登録され、登録済みの顧客情報を検索したり、来店回数を確認することも可能だ。

タブレットを4台設置し、全員が席や調理内容を確認

　1987年、新大阪で創業した「ファンファン」。2019年5月に現在の場所へ移転し、リニューアルオープンした。平日はビジネス層を中心に集客し、週末や祝日はファミリーやカップルなどで賑わう。本格中国料理が楽しめ、看板メニューの「四川陳麻婆豆腐」（990円～）は、メディアで取り上げられることも多いという。「メディアで紹介されたことで、予約数が増えて管理が煩雑になり、2年ほど前に予約台帳を電子化しました」と話すのは店長の石津ちぐさ氏。そして、店舗のリニューアルオープンとともに「『ぐるなびネット予約』との連携を重視して、他社の台帳システムから変更しました」（石津氏）。

　「ぐるなび台帳」が入ったタブレットはレジ周り、ホール、キッチン、事務所に設置し、スタッフ間で情報共有している。電話受付は店舗が混雑するランチ営業から17時まで、事務所で事務スタッフが対応。17時以降は当日の店内の空席状況も踏まえてリアルタイムに対応するため、店舗で受け付けている。「予約管理がとても便利で、業務が楽になりました」と石津氏。予約内容は時間や人数の基本項目だけでなく、好みやアレルギーなど詳細な内容を備考欄に書き込むほか、「予約タグ」に「席指定」などの項目を追加して情報を入力。営業前に店舗スタッフがその内容を確認し、対応している。「ビジネス層の宴会や接待の利用が多いので、予約の備考欄に席の配置やコース内容の個別対応、領収書の要・不要などを記載することで、スタッフがスムーズに動けるようになりました」と石津氏。ディナーの準備や営業中も、ホールスタッフがタブレットで情報を見てテーブルをセッティング。キッチンスタッフは、コース内容やアレルギー情報などを確認してから調理を行っている。

　ウォークインでの来店は、人数と来店時間を入力。後ろに予約が入っている場合は時間制限を伝え、台帳にも「予約タグ」で「時間了承済み」にチェックを入れて、情報を共有。「以前は、時間制限が終了する直前に追加オーダーを取ってしまうことがあったのですが、それがなくなり、後に予約が入っているお客様にご迷惑をかけずに対応できています」と石津氏は話す。

　「着信顧客通知」（CTI）も活用し、登録された顧客から電話が来た際は、過去の予約内容を閲覧しながら対応ができているという。「今後はネット予約と席配置の連携をもっと使いこなしていきたいです」と、石津氏は意欲を語る。