更新日:2022.9.6
目次
・ECサイトと移動式レストランが新たな事業の柱に!
「野菜×イタリアン mothers 北堀江」(大阪・北堀江)
・自宅で過ごすハレの日に華やかな寿司ケーキのテイクアウトが大好評!
「旬彩真 和っか」(香川・高松)
・おうち需要増でECの鍋セットが好調。今冬はテイクアウトも
「旬采 二子玉川」(東京・二子玉川)
コロナ禍以降、年末年始は自宅でのパーティーや飲み会、家族の食事など「おうち需要」が増加えている。どんな商品や販売方法であれば飲食店の魅力を伝えられ、「おうち需要」を獲得できるのか。ECサイトの立ち上げや移動式レストランで新たな事業の柱を作った大阪のイタリアン、記念日用の寿司ケーキのテイクアウトでニーズを獲得している香川の和食創作料理店、ECの鍋セットが好評な東京の和食店の事例を紹介する。
ECサイトと移動式レストランが新たな事業の柱に!
大阪府大阪市西区北堀江2-17-7
https://r.gnavi.co.jp/k642800/
事業を見直し攻めの姿勢に。ECは月約200件の注文
大阪・地下鉄四ツ橋駅から徒歩5分。「野菜×イタリアン mothers 北堀江」は、農家直送の野菜をふんだんに使ったイタリアンレストラン。大阪市内で7店舗の飲食店を経営するカラビナフードワークス株式会社が運営し、天井が高く開放感溢れる店内は、最大150名まで貸切ができ、結婚式や歓送迎会などで利用されている。
同社では新たな働き方を模索するため、2018年から自家製ソーセージなどを販売するECサイトを開設。新型コロナの感染拡大以降、商圏を広げるべく、さらにECに力を注いでいる。「歓送迎会やウエディングなどがキャンセルとなる中、社員のモチベーションを維持する狙いもありました」と本部統括部長の田中康晴氏は話す。そこで、ピザやパスタソース、瓶詰め調味料など約20品目追加。当初はECであるがゆえ、顔が見えない人に販売する難しさを痛感したという。「お客様の反応が見える実店舗とは違い、おいしいと感じてくれたのか判断できない。正解が見えず、最初は悩みました」(田中氏)。まずはスタッフや知人に購入してもらい、商品チェックや味の感想を参考にしながら改善を繰り返していった。
ピザは、ソースや具材が同梱され、購入者が生地に乗せて焼くキットになっており、家庭で簡単にピザ作りが楽しめると好評だ。パスタソースは冷凍パウチにし、茹でたパスタに和えるだけで食べられるようにした。「他社の販売サイトも含め、全体で月間200件程度注文があります。瓶詰め商品やパスタソースは、テイクアウト販売も好調です」(田中氏)。さらに10月からは、洋風おせち(1万9440円~)の予約販売を開始。「十勝ハーブ牛のローストビーフ」など23品目を詰め合わせいる。「店舗と違って固定費が少ないのがECの利点。原価と人件費がほとんどなので利益は出やすいです」と田中氏は話す。
また、5月上旬よりキッチンカーが自宅を訪問して料理を提供する移動式レストラン「シェフズキャラバン ヨコヅケ」を開始した。アウトドアウエディング用としてキッチンカーを今春から使おうと準備を進めてきたが、コロナの影響で稼働できない状態に。しかし、西川智之社長の「待っているのではなく攻めよう」という言葉を受け、“移動式レストラン”を発案。キッチンカーで利用者が指定した駐車場に出向き、車内で調理した本格イタリアンのフルコースを提供するのが特徴だ。
5名から予約を受け付け、当日はスタッフ2名で訪問。利用客宅の皿を借り、キッチンカーで作った料理を盛り付け、手渡しする。「お客様に安心してご利用いただくため、建物内には入らないようにしています」と田中氏。各店舗のSNSなどで情報を発信したところ、家族の誕生日やハレの日などで予約が入るようになり、現在では週末に1日3件訪問することもあるという。また、店舗で行う宴会の代わりに使う企業もあり、数十名規模の予約が入るケースも。年末年始の問い合わせも増えており、今後はさらなる成長が期待できそうだ。
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自宅で過ごすハレの日に華やかな寿司ケーキのテイクアウトが大好評!
香川県高松市古新町10-9
https://r.gnavi.co.jp/jrr39zew0000/
パティシエの経験を生かし、魚介でケーキを再現
香川・高松の片原町駅から徒歩7分のビジネス街に店を構える「旬彩真 和っか」は、和食をカジュアルに楽しめる創作料理の店だ。店主・河野真一郎氏が作る料理には、アクアパッツァを和風にアレンジした「和くあパッツァ」など、個性豊かなメニューがそろう。
中でも人気を集めているのが、テイクアウト販売もしている「寿司ケーキ」(3240円~)。瀬戸内産の天然のタイなどの魚介を華やかにデコレーションしている。「他店にないものを提供したいと、お祝いの席などで出したのが始まりです。パティシエをしていた経験を活かし、本物のケーキのように作りました」と河野氏は話す。当初はお祝いの席で提供し、来店客から喜ばれていた。
しかし、コロナの影響が本格化したため、家で楽しめるようにと、5月よりテイクアウトで販売を開始。生ものであるため、夏場は一旦休止したが、9月から再開したところ、「テレビで取り上げられて、週に7件ほどの予約が入りました」(河野氏)。その後も、家族の誕生日やお祝いで注文が入るという。
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今から備える“おうち忘年会” テイクアウト、デリバリー、ECが大きな武器になる!
おうち需要増でECの鍋セットが好調。今冬はテイクアウトも
東京都世田谷区玉川3-11-6 つばめビル2F
https://r.gnavi.co.jp/a593900/
安心感のある丁寧な対応で、多くのリピーターを獲得
1995年、東京・二子玉川駅から徒歩3分の場所にオープンした「旬采二子玉川」。神奈川・三崎港や豊洲市場から仕入れる旬の鮮魚を使った料理が売りで、地元住民を中心に20代後半~60代の幅広い年代を集客している。
同店は、2015年よりECサイト「楽天市場」に出店し、天然のブリやトラフグなどを使った鍋セットを販売。今では事業の柱の一つとして成長している。「ブリやアンコウなど大型の魚は、鮮度が良いうちに店舗で使い切れないことが課題でした。そこで、店舗で使用しない分は真空・冷凍し、ECで販売しようと考えました」とオーナーの松田徹氏は経緯を語る。今では全国各地から注文が入るようになり、さらに今春以降はコロナ禍でのおうち需要が追い風となった。「ECの売上が前年に比べ150~160%になり、店舗全体の売上は下がりませんでした」(松田氏)。魚は下ごしらえをした状態で真空・冷凍し、出汁や自家製のポン酢もセットにしているため、利用客からは「自宅で簡単に店の味が楽しめる」と喜ばれている。また贈答用の場合は、のしやメッセージカードを無料で作成。商品は不織布の風呂敷で包むなど、細部まで丁寧な対応が安心感につながり、リピーターも多いという。
加えて2020年4月からは、弁当などのテイクアウト販売も開始。「日替わり家飲みセット」(1080円)や「のどぐろミニコース」(3542円)なども常連の要望に応えて用意した。現在では、テイクアウトの利用客がイートインで再訪するケースも多く、新規客の獲得に成功している。10月からは、ECで扱う鍋セットもテイクアウトで販売。年末年始のおうち需要を取り込むべく、周知に努めていく考えだ。
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